見出し画像

フリーランス妻(個人事業主)が扶養内で働くために必要な収入ラインとコツ

※2025.2.18 フリーランスの妻との比較にパート・アルバイトの妻の事例も上げたほうがわかりやすいので、追記しました。
※2025.2.19 全体的にわかりやすくするために、記事を修正し、画像等を追加しました。
文章量も3,548文字▶12,000文字へとボリュームアップしています。

※3.5倍のボリュームになりましたが、1週間ほど現状価格で販売します。
それ以降は、価格を変更いたします。

更新日:2025年2月19日


フリーランス(個人事業主)として働く妻にとって、収入の管理や扶養の問題は非常に重要ですが、パートタイムで働く妻に比べて情報が少なく、複雑に感じることが多いです。

特に、収入が増えていった場合に扶養に入るか、扶養外となるか、そして税金や社会保険料の負担がどのように変わるのかを理解することは、フリーランス初心者にとって大きな課題です。


実は、パート・アルバイトなどで扶養内で働く場合と、フリーランス(個人事業主)で扶養内で働くのは少し違う部分があるのです。

この記事では、フリーランス妻(個人事業主)が収入を増やしていった場合に直面する「扶養の壁」や税金・社会保険に関する重要なポイントを初心者でもわかりやすく解説します。


フリーランスと個人事業主は重なる部分が多いですが、厳密には同じではありません。

フリーランス:特定の企業に雇用されず、自由な働き方をする人のこと(開業届の有無は関係なし)。
個人事業主:税務上の区分で、開業届を提出し事業所得として申告する人。

つまり、フリーランスの人が開業届を出せば個人事業主になりますが、フリーランス=個人事業主とは限りません。


これを読めば、自分の収入状況に
合った最適な働き方が見えてくるはずです。


フリーランスとして働く妻が、会社員の夫の扶養内で働くべきか、それとも扶養を抜けて働くべきかという問題に直面したとき、多くの疑問や不安が生じるものです。


私自身もフリーランスとして活動し、扶養に関する不安を抱えながら働いていた時期があります。

自分自身インターネットで検索しても、パート勤めの妻の収入についての記事はたくさんあっても、私のようにフリーランスで働く女性向けの記事って少なかったんです。

そもそも、売上を多くするために仕事量を増やさないといけない。
そうなると、日頃の家事も疎かになったり(そうでなくても疎かだったりはしますが)扶養を抜けるためには収入が飛び抜けないとならない。


一番困るのは扶養を外れるくらいちょっとだけ収入が増えることです。
そうなると、国民健康保険、国民年金の支払いを入れると結局、以前より収入が減ってしまう。
そんなことが起こると困るというのがきっと多い意見だろうなと思います。


扶養について調べていると103万円の壁や130万円の壁や150万円の壁など。
読めば読むほど、自分がどれに値するのか分かりづらくなります。


パート・アルバイトと違っていて、フリーランスは給与所得ではなくて、事業所得となるので、収入がいくらというよりは、売上がいくらで経費がいくらというものが関係してきます。


所得が大きなカギとなります


そのあたりから、少し難しくなってきますので、自分がどれに当てはまるのか自分の売り上げと照らし合わせてみてみてください。


ニュースなどで「103万円の壁」をどうするかなどの話が持ち上がっています。変わっていく際にも随時変更していきたいと思っています。
育てるnoteみたいな感じでしょうか。


最初に自己紹介をしておこうかなと思います。

田舎でのんびりと暮らしながら、フリーランスのWEBデザイナーとして活動していますクッカです。扶養内で働いています。
WEBデザイナーとして23年。フリーランスとなり、16年です。

活動について

• WEBサイト制作:作ることが目的とするWEBサイトではなく、クライアントの思いをお客さまへ伝わるものへと言語化することをしています。
• 印刷物のデザイン制作:名刺・チラシなどの制作。
• SNS発信:フリーランスとしての働き方や、地方暮らしの魅力を発信中。
• 暮らしの工夫:日々の生活を豊かにするアイデアや、地方での心地よい暮らしのヒントをシェアしています。



  • これからフリーランスを始める予定の方

  • 今は勤めているが、フリーランスに興味がある方

  • 夫の扶養内で働きたいけれど、収入調整の方法がわからない方

  • 扶養から外れた場合の手取りや家計への影響を知りたい方

  • 在宅ワークや副業で収入を得ているが扶養のルールが不明な方

  • 将来的にフルタイムでの働き方を検討しているが、現状維持とどちらが良いか悩んでいる方

  • 健康保険や税金の基準について具体的な事例で理解したい方

  • フリーランスとしての働き方を見直し、家計全体の最適化を図りたい方




さて、まずはパート・アルバイトで働く場合と、フリーランスで働く場合の違いについて少し説明したいと思います。


※この記事はフリーランスで働く人向けになっています。


パート・アルバイトの妻
フリーランスの妻
扶養の取り扱いについての違いは以下の通りです。


1. パート・アルバイトの妻の扶養

扶養基準: 年収が103万円未満であれば、夫の扶養に入ることができ、社会保険(健康保険・年金)の負担が免除されます。

社会保険: 年収が130万円未満であれば、夫の健康保険に扶養として加入できます。
130万円を超えると、自己負担で社会保険に加入する必要があります。

税制面: 年収が103万円未満なら、夫が配偶者控除(最大38万円)を受けられますが、103万円を超えると控除が減額され、141万円を超えると控除がなくなり、税負担が増えます。


2. フリーランスの妻の扶養

扶養基準: フリーランスの場合、売上から必要経費を差し引いた所得が48万円以下であれば、夫の扶養に入ることができます。パート・アルバイトと異なり、「売上」ではなく「所得」で判断されるため、経費の計上が重要になります。※青色申告控除も関連します

社会保険: 所得が130万円未満であれば、夫の健康保険に扶養として加入できます。
これにより、社会保険料の負担が免除されます。
ただし、130万円を超えると、国民健康保険・国民年金への加入が必要になり、自己負担が発生します。

税制面: 所得が48万円以下であれば、所得税は発生せず、夫は配偶者控除(最大38万円)を受けられます。
所得が48万円を超えると、所得税がかかる可能性があり、103万円を超えると、配偶者控除が適用されなくなります。
ただし、配偶者特別控除が適用され、150万円までは段階的に控除が受けられます


まだ、全然意味がわからない。
そう思っていても大丈夫です。



この後、詳しくフリーランス妻の扶養について触れていきたいと思います。
夫の扶養に入るかどうかの話になります。
自分の税金の話とは別になりますので、その辺りを頭の片隅に入れて
おいてください。


まずは、この記事でお話しする内容を目次としてご紹介します。


まずは本記事を読むために必要な用語を載せておきます。

売上
フリーランスが得た全ての収入。仕事の報酬や商品の販売金額が含まれる。

経費
事業運営に必要な支出(例:パソコン、通信費、交通費など)。
税金の計算時に引くことができる。

所得
売上から必要な経費を引いた金額。税金を計算する基準となる。

所得税
所得にかかる税金。所得が高くなるほど税率も上がる。

青色申告控除
青色申告を選ぶことで、所得から最大65万円を控除できる制度。申告がきちんと行われている場合に利用可。

配偶者控除
夫の年収が一定額以下の場合、妻の所得が48万円以下で控除が受けられる。所得が48万円を超えると控除対象外。

扶養
妻が税法上の扶養に入るための条件。配偶者控除が適用されるためには、妻の所得が48万円以下であること。

社会保険扶養
夫が会社員で、妻の所得が130万円未満であれば、妻は夫の健康保険・年金に扶養として加入できる。



1章. 扶養とは何か?その基礎知識

「扶養」とは、配偶者や家族を経済的に支える仕組みのことで、大きく分けて「税制上の扶養」「社会保険上の扶養」の2種類があります。


フリーランスの妻が考えるべき扶養の種類

(1)税制上の扶養(配偶者控除・配偶者特別控除)

税制上の扶養とは、配偶者の所得が一定額以下であれば、夫が税金の優遇を受けられる制度です。
具体的には以下のような控除が適用されます。

  • 配偶者控除妻の所得が48万円以下(給与収入103万円以下)であれば、夫が最大38万円の控除を受けられる。

  • 配偶者特別控除:妻の所得が48万円を超えても、133万円以下(給与収入201万円以下)なら段階的に控除を受けられる。


(2)社会保険上の扶養(健康保険・年金)

社会保険上の扶養とは、妻の収入が一定額以下であれば、夫の健康保険に加入でき、国民年金の保険料を支払わずに済む制度です。

  • 健康保険の扶養基準:妻の年間所得が130万円未満(※一部の健康保険組合では106万円)

  • 国民年金の第3号被保険者:会社員の夫の扶養に入ることで、国民年金の保険料を払わずに厚生年金に加入できる。

扶養を維持するための基準
フリーランスの妻が扶養に入るためには、以下の収入基準を理解しておく必要があります。



▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎重要なポイント▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎▶︎

社会保険の扶養では、妻の所得が130万円未満である必要があります。
税法上の扶養では、妻の所得が48万円以下であれば配偶者控除が適用されます。




2章. ○万円の壁とは?フリーランスにも関係があるの?
知るべき重要な収入ライン

よく巷で聞く〇万円の壁というのは、フリーランスとして働く上で重要なのか。当てはまるのかどうかを含めてみていきたいと思います。

フリーランスとして働く上で、収入には複数の『壁』があります。
これらを正しく理解することで、損をしない働き方を見つけることができます。


ここから先は

8,328字 / 15画像

¥ 500

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?