In memory of Haruma Miura - 三浦春馬に捧ぐ
10月11日(日)のONE OK ROCKとゆず、それぞれのオンラインライヴに関連して思うところを綴る。
ONE OK ROCKのオンラインライヴを観た。
私は音楽はジャンル問わず何でも聴く方で、ワンオクもよく流し聴く音楽の一つ。
ストリーミングでのライヴ視聴は初めてだった。
しかも、その初視聴がワンオクのライヴになるとも思ってなかったが、それにしてもすごい良かった、パフォーマンスもゲストも何もかもが全て。
千葉のZOZOマリンスタジアムでの無観客。
無観客のライヴストリーミングだからこその演出もあったし、画面越しのオーディエンスとの距離感を感じさせないし、エンターテイメントのライヴストリーミングの可能性って広がってるんだなと実感した。
何より、生きる力を与えるメッセージの強いライヴだった。
ライヴ全体の感想は、多くの人がSNSで発信してるのでそちらに譲り、このnoteでは、特に、今の私の心に響いたところをピックアップする。
ONE OK ROCK - C.h.a.o.s.m.y.t.h.
宮本笑里さんのバイオリンのソロから始まる「C.h.a.o.s.m.y.t.h.」。
この曲のタイトルは、彼らの仲間の名前のイニシャルだという。
片方の「h」は春馬君。
同じアミューズ所属で、以前から親交があったという。
taka(愛を込めての敬称略)がアカペラで歌い始め、途中からバイオリンとギターも入り歌を紡いでいく。
時折、takaは空を見上げながら、天に手を伸ばしながら、何かを思いながら、まるで歌いながら話しかけているような、祈っているようにも見える。
曲が終わって、画面下のキャプションにこう出た。
"C.h.a.o.s.m.y.t.h." performed in memory of Haruma Miura
そうかぁ……、そうかぁ……、そういうことだな。
流さなくていいはずの涙がたくさんあったと、お互いを認め合って思い合う、愛って大事なんだな、それができればコロナウィルスなんてどこかに行ってしまうよと、このコロナ禍のことをtakaは話す。
ONE OK ROCK - Wherever you are
次の曲は、恋人のことを歌った曲だけど、今日は地球上にいる全部の人に愛を込めて歌うと言っての「Wherever you are」。
うっ、胸がきゅーんと痛くなる。
何だ、泣けてくるぞ。
今の私には、この「you」は春馬君に思えてしまう。
心から愛せる人
心から愛しい人
この僕の愛の真ん中にはいつも心(きみ)がいるから
Wherever you are, I always make you smile
Wherever you are, I'm always by your side
Whatever you say, 君を想う気持ち
I promise you "forever" right now
終盤の「We Are」での間奏、takaが胸をつんざくほどの強いメッセージを放つ。
頼むから、頼むから、生きてくれよ。絶対に。
色んなこと経験して、誰かにちゃんと愛してるって伝えてやってくれ。
痛い!痛い!胸が痛い!痛すぎて苦しい!
この言葉を放つその後ろには、失った命があるということだ。
新型コロナウィルスに感染して亡くなった方もいるだろう、だけど、それだけでなく、この鬱屈した雰囲気に覆われた2020年に失われた全ての命を指しているのだろう、春馬君も含めて。
生きろ!生きるんだ!生きて誰かに愛してるって伝えるんだ!
言葉では前向きに表現した彼らだが、このライヴを総じて言えば、「死んだらダメだ!死んで欲しくないんだ!」と最初から最後まで訴え続けていたような、そんな気がするライヴパフォーマンスだった。
ゆず - うまく言えない
このワンオクのライヴの少し後の時間帯、ゆずの二人が横浜からオンラインライヴを配信。
春馬君がMVに出演した「うまく言えない」、北川悠仁さんは涙ながらに歌ったという。
初めから、春馬君の事を追悼する意味合いを込めていたのかは知らないが、歌っているうちに春馬君のことを想い出して感極まったのだろう。
こちらのライヴの様子は観ていないが、歌っている最中、北川さんは何度も天を仰いだという。
聴いていた人たちも、皆、春馬君の事を想っただろう。
翌朝のSNSには、「春馬君に届いてるよ!」とのコメントがいっぱいだった。
ワンオクもゆずも、それぞれがそれぞれに春馬君との思い出がある。
春馬君がいなくなって、もう少しで三カ月経つという今でも、まだ、彼らの心にも引っかかるものがあるのだろう。
彼らの心に「も」なんて、春馬君と近い関係にいた彼らと自分と同じように考えるのもおこがましいかもしれないが、その涙は、その歌は、何を思ってのことなのか。
何でいなくなったんだ、死んでほしくなかった、やっぱりまだ受け入れられない。
これじゃないのか。
悲しみは、まだここにある。
はっきりと言葉にしなくても、パフォーマンスを通じて画面越しに伝わってくる、彼らからのメッセージに心揺さぶられる。
感傷的に迎えた秋晴れの朝。
空と心は裏腹だ。