【作品No.1】 菅野麻依子 × 赤井正人
作品No.1
菅野麻依子 × 赤井正人
風の結界−ふぉんだじえじえ
檜(天川産間伐材)、鉄
展示場所:めんめらの森の入口(洞川温泉センター駐車場)
私は谷川さんからいただいた言葉から、「感情転移」について想った。コラボレーションの相手は、先祖代々天川村洞川区に居住している、木彫作家の赤井正人さんである。そして、必然的に私たちは木彫の作品を創り合うことになった。
天川村洞川区をリサーチし、身体との関係を熟考した結果設置場所が決まった。設置場所「めんめらの森入口」の道には、道のカーブと形状を考慮し、全部で五つの結界を設置することになった。アシスタントの台南芸大の学生とコミュニケーションをしながらの作品制作は、主に視覚的対話の形で行われた。翠嶺館の皆様が温かい雰囲気とごろごろ水のお茶で場を暖かく満たしてくださり、感謝してもしきれない。
今回のコラボレーションで、ただ一つの作品制作の条件は「風の狛犬として設定された造形が一対になり、上り階段の小道の両脇に設置されるもの」である。そのようにして、私達は五つの結界を創った。この道に入る者は、「風の結界」を通り抜け、生きる体を再確認する。(菅野麻依子)
協力:林鴻易(國立臺南藝術大學)、翠嶺館、天川村フォレストパワー協議会、洞川財産区
撮影:上野千蔵