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【資産の原則】在るものは増える。幸せも、不幸も。友達も、孤独も。健康も、病も。


久しぶりに独り言をつぶやきます。

今回は「在るものは増える」というお話です。

気の向いた方は、暇つぶしにどうぞ。


1. 資産の原則

「在るものは増える」という法則を、私は【資産の原則】と呼んでいます。

「1億円をインデックスファンドに突っ込むと、毎年、働かなくても500万円くらい儲かって、お金が増える」――というのが由来ですが、わかりづらいので「友達」を例に説明します。

みなさんが通っていた学校にも、友達の多い「人気者」がいたと思います。

彼(彼女)は、何らかの能力に秀でていて、たくさんの友達がおり、また、多くの同級生が友達になりたいと思っています。

たくさんの友達に囲まれているので、彼(彼女)は友達を作るための努力をする必要がありません。

流行っているファッションも、音楽も、動画も、SNSも、遊びも……あらゆる情報が集まってきます。垢抜けているので、魅力的な異性と接する機会も多いです。そのため、他の異性からも注目され、機会があればお近づきになりたいと思われています。

スポーツでも、学校行事でも、目立つポジションが回ってきます。多少失敗しても、「彼(彼女)が無理なら、みんな無理だろう」という空気が流れるため、失敗を恐れる必要がありません。そのため、誰よりも挑戦回数を重ねることができ、結果として、誰よりも上手に華々しい活躍ができるようになります。

その結果、どうなるか。

そう。さらに友達になりたいと思う人が増え、友達が増えるのです。

では、なぜ彼(彼女)は友達が増えたのか?

答えは、最初からある程度の友達がいたから、です。

それでは、彼(彼女)は友達を作る(増やす)ための努力をしたか?

していません。彼(彼女)がやったことと言えば、せいぜい「人気者」の地位を失わないように気をつける、といった小さな注意くらいで、あとは流れに身を任せているだけで、勝手に友達ができました

これが【資産の原則】

在るものは増える、という法則です。


2. 負の側面

ここで話が終われば「よかったね。めでたし、めでたし」となるのですが、そうは問屋が卸しません。

「資産」に正と負があるように、この法則にもマイナスの側面があるのです。

先ほど挙げた例の「逆」を考えれば、すぐにわかります。

クラスに「人気者」がいれば、反対に「いじめられっ子」や「孤立している子」もいるものです。……もちろん、私もこちら側の人間でした。

このような人間が友達を作ろうとすると大変です。

誰も「いじめられっ子」や「孤立している子」の友達になりたいとは思わないでしょう。

すると、【資産の原則】がマイナスに作用します。

彼(彼女)は大して突出した能力がなく、ほとんど友達もいないため、多くの同級生が関わりたくないと思っています。

彼(彼女)は友達がいないので、必死に友達を作る努力をしなければなりません。

流行っているファッションも、音楽も、動画も、SNSも、遊びも……あらゆる情報に疎いので、クラスメイトと話が合わず、いつもオドオドしています。自信がなさそうで雰囲気も暗いため、異性からもあまり相手にされません。

スポーツでも、学校行事でも、目立つポジションには立てません。仮に立てたとしても、失敗すればみんなの笑い者になるため、失敗を過度に恐怖します。そのため、誰よりも挑戦回数を重ねることができず、結果として、誰よりも活躍することが難しくなってしまいます。

その結果、どうなるか。

そう。さらに関わりたくないと思う人が増え、友達ができないのです。

では、なぜ彼(彼女)は友達ができなかったのか?

答えは、最初に友達がいなかったから、です。

それでは、彼(彼女)は友達を作るための努力をしたか?

しました。できる限りのことを精一杯やりました。上で挙げた「人気者」に比べれば、10倍くらい努力したかもしれません。それでも、友達ができませんでした

これが【資産の原則】

在るものは増える、という法則の負の側面です。

この場合は「友達がいない」というものが増えたのです。


3. 種を蒔く

昨今、世界中で貧富の差は広がり続けているそうですが、経済状況以外の事柄に関しても、その差は広がっているように感じます。


幸せな人と、不幸な人。
人間関係に恵まれている人と、そうでない人。
健康な人と、不健康な人。


考えてみれば、当たり前のことです。

誰もが【資産の原則】の下に平等なのですから。

プラスの状態にある人は、大した労力もなくその状態を維持し、増やすことができます。余程の大きな失敗をしない限り、そのプラスを失うことはありません。

マイナスの状態にある人は、余程の大きな努力をしても、中々その状態を抜け出せません。ちょっと気を抜くと、すぐにそのマイナスが増えていってしまいます。

なんて公平で、残酷な世界。

これからは「幸せな人」だけが幸せになれる――そんな、冗談のようなことを言っていた人もいましたが、確かに、そんな時代が来ているのかもしれません。

では、どうすればいいのか。

マイナスの状態を生きている人間に、希望はあるのか。

……方法は色々あると思いますが、ご参考までに、私の体験談をお話しさせて頂きます。

【富の黄金律】の記事(https://note.com/kujonagi/n/n2aa1080a8b61?magazine_key=m11cb024e6626)でも書きましたが、7年前、私は人生で一番お金に苦しんでいました。

社会に馴染めず、何度も転職を繰り返し、ブラック企業にもぶち当たって……貯金は底をつき、フリーターとして毎月8万円程度で生活していました。

築40年オーバーのエアコンも付いていないボロアパートに住み、食事はスーパーの見切り品、服も買えないので毎日同じユニ○ロのフリースを着て、吐く息の白い部屋で頭から布団を被ってガタガタ震えていました。

この場合は「お金がない」という状態が増え続けていたわけです。

そして、余程の努力をしても、そのマイナスは増え続けます。

就職活動をしようにも、交通費等でお金がいります。せっかく就職が決まっても、健康診断を受けるお金がありません。私はその時、人生で初めてキャッシング(クレジットカードを使った高利率な借金)をしました。

「このままでは、いけない」

人生で初めてした借金で、ようやく腹が決まりました。

これまでは嫌なことがあるとすぐに会社を辞めていましたが、今度は吐くほどのストレスに見舞われても、心を殺して会社に通い続けました。

そして、生活レベルを決して上げず、毎月5万円を貯金用の口座に預け入れ、その口座からは絶対にお金を引き出しませんでした。

お金を使う言い訳は、いくらでもできました。


――これまで頑張ったんだから、ご褒美に。
――ストレスで死んでしまいそうだから、少しだけ。
――せめて、ストーブくらいは。


その全てを封殺し、ひたすら、毎月5万円の貯金を続けました。

それは、「種を蒔く」ような行為だったと思います。

猛吹雪の中、小さな種を蒔き、そこから出てくる小さな芽をじっと待ち、必死に守り続けるような行為。

少しでも気を抜けば、すぐに吹雪で吹き飛ばされてしまいます。それを必死に守る「余程」以上の苛烈な努力。しかし、その種から小さな芽が出て、少しずつ成長していけば――……あとは、どんどん楽になります。

なぜなら、その「小さな芽」にも【資産の原則】が適用されるのですから。

こうして、私の長い極貧生活は終わりを迎えました。


4. あなたが持っている「資産」

ちょっといい話風に語りましたが、実はこの後、投資に失敗して全財産を失い、100万円ほど借金を負うことになるのですが……それはまた、別のお話。

興味を引かれた方は【富の黄金律】をどうぞ。

しかし、それだけの借金を負っても、もう生活に困ることはありませんでした。

在るものは増える。【資産の原則】は全てにおいて平等。一度安定した生活を築けば、余程のことをしない限り、それを失うことはありません。

思うに、マイナスの状態から抜け出すために必要なものは、長期戦です。

僅かな種を蒔き、小さな芽を待つ。
そして、それを必死に「守る」。


不幸が嫌なら、少しだけ「幸せ」を感じられそうなことをやってみる。
友達が欲しかったら、仲良くなれそうな子を探して、声をかけてみる。
健康が欲しかったら、お酒やタバコを控えて食事バランスを見直し、散歩してみる。


そのほとんどは上手く行かず、効果が現れず、すぐに心が折れてしまうと思います。

でも、辛抱強く待ちましょう。

いつか、どれかの「種」から「小さな芽」が出ます。そうすれば、その「小さな芽」にも【資産の原則】が適用されるのです。だから、きっと、だいじょうぶ。

そしてもう一つ。

あなたが持っている「資産」にも、気づいてほしいです。

あなたが持っているプラスの「資産」は、維持するのに大した労力を要しません。ほとんど無意識に放置していても、勝手に増えていきます。だから、あなたは「それ」を持っていて当前のものだ、と勘違いしているかもしれません。

「人気者」の彼(彼女)が持っていた「友達」のように。


「不幸」なあなたにも、「友達」がいませんか?
「孤独」なあなたも、「健康」ではないですか?
「不健康」なあなたも、「幸運」ではないですか?

今日も天気が良く、ごはんやお菓子がおいしくて、楽しくインターネットができていませんか?


あなたが当たり前だと思う「それ」は、他の誰かが10倍努力しても手にできなかった「幸せ」かもしれません。

私は、「気づけない幸せ」ほど、哀しいものはないと思っています。

学生の頃、暖房の効いたきれいな部屋で「ユニ○ロのフリースとかダセェwww」なんて笑っていた過去の自分をぶん殴ってやりたいです。

お前はユニ○ロのフリースがないと、将来、凍死するんだぞ、と。

土下座して額を地面にこすりつけて、株式会社ファーストリ○イリング様に感謝しろよ、と。

そんな私は、今年もユニ○ロのフリースを部屋着にして、暖かい部屋でこの記事を書いています。ここが私の天国。私の「幸せ」です。


最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。


5. 参考文献 (敬称略)

① 「原因」と「結果」の法則
  ジェームズ・アレン 坂本貢一[訳]

② 自分を不幸にしない 13の習慣
  小川忠洋


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