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【脳内麻薬の処方箋】あなたに必要な「幸福感」お出し致します。


前回の記事(https://note.com/kujonagi/n/n688b10ccafea?magazine_key=m11cb024e6626)で「幸せになりたかったら『人生の意義』に集中し、『自分にとって価値あること』をしよう!」というお話をシェアさせて頂きました。

参考文献・著者のラス・ハリスさん曰く、「幸せ」は「幸福感」と「人生の意義」で出来ており、「幸福感=気分を良くすること」の世界チャンピオンは「麻薬常用者」だからです。

つまり、人生において「幸福感=気分を良くすること」ばかりを追求する人は、いずれ麻薬に手を出さざるを得なくなってしまいます。

とはいえ、全てはバランスの問題で、「幸福感」ばかりを追い求める人生も問題なら、「幸福感」の全くない人生も、それはそれで問題だと思います。

如何に自分にとって「価値あること」を成し遂げたとしても、その人生が苦しみと悲しみに満ちていたら、心の底から「幸せだ」と笑えないのではないでしょうか。(※注 笑える人は聖人です。この記事は必要ありませんので、スルーして「価値あること」に集中してください)

そこで今回は、快楽至上主義者であるこの私が、折を見て収集してきた「脳内麻薬・幸せホルモン」の情報をシェアさせて頂きます。

興味のある方は、暇つぶしにどうぞ。


1. あなたと私の「幸せ」は違う

幼少の頃より、「自由」と「幸福」が私のテーマでした。

事あるごとに書籍を読み、「幸せ」を達成したらしい人の話を聞いて、どうしたら私も「幸せ」になれるのか(「幸福感」を得られるのか)を考えてきたのですが……そうして集めた情報は、矛盾だらけでした。

それもそのはず。実は「幸福感」には複数の種類があるのです

24時間仕事をバリバリやっているのが「幸せ」だと言う人もいれば、田舎の広い家でのんびりしているのが幸せだと言う人もいます。

また、忙しいとか暇とかはどうでもいいから、素晴らしい伴侶や人間関係に恵まれるのが「幸せ」だと言う人もいるでしょう。

この謎・矛盾は、「脳内麻薬」の種類によって説明できます。

人間に快感を感じさせるホルモン(脳内物質)はいくつもあるのですが、人によってどの脳内物質を重視するか、どの脳内物質を欲しがるかに、個人差があるのです。

ですから、自分が欲しがっている脳内物質を出している人に教わらなければ、自分が望む「幸福感」は手に入らない、ということになってしまうのです。


2. 主要な「幸せホルモン」

では、その「幸せホルモン」にはどんなものがあるのか、ご紹介させて頂きます。

ここで挙げる以外にも複数あるのですが、大半の人は下記3つの内1つを最も重視する傾向にあるようです。


① ドーパミン

 興奮状態の幸せ。高い目標を定めて達成することに幸せを感じる。

② セロトニン
 
まったりとした幸せ。ストレスが少ない状態に幸せを感じる。

③ オキシトシン
 守られている安心感。会社や家庭の人間関係・信頼関係に幸せを感じる。


いかがでしょう? あなたも「欲しい!」と思う脳内麻薬(幸せホルモン)があるのではないでしょうか。

もちろん、これらは全て人間に必要なもので、全てが人間の脳に快感を与えます。

仕事をバリバリされる方もたまには休みたいでしょうし、田舎でのんびりしている人も伴侶が欲しいと思うかもしれません。人間関係に恵まれている人でも、もしニートだったら、そのうち「働いて刺激を得たい」と思うことだってあるのです。(※注 私的経験談)

大切なのは「自分にとってのバランス」で、どの脳内物質をどれくらいの量必要とするかです。

心身共に健康でバランスのとれた生活を送っていれば、これらの「幸せホルモン」が自分の理想通りのバランスで分泌され、健全な「幸福感」を感じながら人生を送ることができます。

しかし、物理的・精神的に調子を崩したり、自分の求めていない脳内物質が分泌されるような刺激を受け続けると、この「幸せホルモン」のバランスが崩れ、「幸福感」を感じることができなくなってしまいます。


3. ホルモンバランスが崩れる原因と対策

少し脇道に逸れますが、ホルモンバランスが崩れる原因についても解説させて頂きます。

上で書いたように心身共に健康な生活を送っていれば、そもそも「脳内麻薬の処方箋」など必要ないのです。

健全な「幸福感」を感じながら人生を送っている人は、「幸せホルモン」のバランスが自分の理想通りか、崩れていても軽微な範囲内に収まっています。目安として、休日、元気に外へ出かけられたら、この範囲と言えるそうです。

そうでない方は、本記事の「処方箋」に頼るのと同時、根本的な「原因」も把握しておく必要があります。

ホルモンバランスが崩れる原因の第一位は、食生活の乱れです。

かつての私もそうでしたが、日々の仕事や学校生活のストレスを食事で発散する、という人も多いのではないでしょうか。しかし、食生活の乱れ、特に糖質過剰な食事は、ホルモンバランスが崩れ続ける負のループへと導きます

食生活が乱れる → ホルモンバランスが乱れる → 精神が乱れる → ストレス解消でさらに食生活が乱れる → さらにホルモンバランスが乱れる → 眠りが浅く(あるいは不眠症に)なる → 生活リズムが不規則になる → 元気が出ないので運動(外出)できない → ホルモンバランスが滅茶苦茶になる → そのストレス解消でまた食生活が乱れる → ……

昔の私も、そのまんま上記のループにハマっていました。

上の流れを見て頂くとわかりますが、食生活の乱れ(特に糖質過剰)が全ての引き金になっています。

ですので、対策としては単純に、糖質控えめな食生活が有効となります。

もちろん、規則正しい生活(決まった時間の早寝早起き、十分な睡眠時間、運動)も効果がありますが、悪循環が始まっている状況では実行が困難だと思います。

しかし、ループ上のどの時点でも「糖質控えめな食事」は実行できると思いますので、負のループが始まっている方は参考にしてください。

ちなみに、最近の私はブロッコリーとアボカド、焼き魚を積極的に食べており、ごはんは可能な限り玄米にして、量は1日2膳までを目安としています。

もちろん、スイーツや揚げ物は食べません。食べても、1ヶ月に1度までとしています。……精神的にはかなりキツいですが、体調とメンタルは大幅に改善されました。(苦笑)


4. 「脳内麻薬」の処方箋

お待たせしました。本題です。

ホルモンバランスの良い方も悪い方も、まずは健康な状態にバランスを整えること(維持すること)が最優先です。

その上で、さらに自分が求める「幸福感」が欲しい方、仕事や学校のストレスがヤバいので、とりあえず「脳内麻薬」でスカッとしたい、ほっとしたい方は参考にしてください。

分泌法の中にはあまり健全でないものも含まれますので、用法・用量を守って、人生のバランスを崩さない程度にお使い頂くよう、お願い致します。


① ドーパミン(快楽物質)

■効果:
生きるために必要なやる気を促し、幸福感をアップさせる。

■分泌法:
1. 楽しいことをする(ギャンブル、アルコール、性行為、オンラインゲームなど)

2. おいしいものを食べる

3. 他人に褒められる

4. 恋愛感情やときめきを感じる

5. 「達成」することで増加(小さな目標やタスクがおすすめ)

6. 達成後の「ご褒美」で活性化

■過剰分泌による弊害:
1. 興奮状態になり、時には攻撃的になる

2. 中毒症状。アルコールやタバコの依存症など、ある種の行動がやめられなくなる

3. 幻覚を見たり、妄想を抱いたりする(統合失調症)

■不足による弊害:
意欲や興味、好奇心などが減退し、無気力な状態になる


② セロトニン(癒やしの物質)

■効果:
感情のコントロール、精神を安定させる。夜にメラトニンとなり、快眠を促す。

■分泌法:
1. 目が覚めてから30分以内に、10〜30分、視界に朝の日光を入れる(※注 太陽を直視しない)ことで活性化(窓際にベッドを置き、目が覚めてすぐカーテンを開けるのがオススメ)

2. 10〜30分、日光下をウォーキングする

3. オキシトシンが増えると、相互作用で増える(※注 オキシトシンの分泌法を参照)

4. リズム運動(ガムを噛むなどの咀嚼、深呼吸、ウォーキングやジョギングなど)


③ オキシトシン(愛情の物質)

■効果:
幸福感を与える、社交性を高める、不安や恐怖を和らげる、優しい気持ちになり、人と上手くコミュニケーションできるようになる、認知能力が上がる

■デメリット:
仲間と仲間でない者を分け、後者を排除する。情や繋がりを重視してしまい、合理的な判断(損得勘定)が苦手になる

■分泌法:
1. スキンシップ(特に配偶者や恋人)
 見つめ合う、手を繋ぐ、抱き合う、キスをする、性交渉、家族の団らん、心を許せる友人との食事や会話、ペットとのふれあい

2. 人に優しくする(親切にする)
 相手を思いやってなにかを与えたり、助けたりする。マッサージは思いやり(親切)とスキンシップで相乗効果

3. 感動する
 マンガやアニメの視聴でも可

4. セロトニンが増えると、相互作用で増える(※注 セロトニンの分泌法を参照)

5. 自分の皮膚への心地よい刺激
 着心地の良い服や毛布、自分で自分を抱きしめることでも可


5. 自分の「幸せ」は、自分で決める

以上が、私の知っている「脳内麻薬の処方箋」となります。

ご参考になれば幸いです。

最後にもう一度繰り返しますが、あなたの「幸せ」は、あなたしか知りません。あなた以外の誰も、あなたにとって理想の「ホルモンバランス」を知ることができないのです。

自分を「幸せ」にできるのは、いつだって「自分だけ」です。

厳しい言葉に聞こえるかもしれませんが、それと同じくらい、救いのある言葉だと私は思っています。

「他人」も「環境」も「運」も……この世のほとんどのことはコントロールできません。しかし、いつだって「自分自身」はコントロールできるはずです。

それはすなわち、「幸せ」がコントロールできることに他なりません。

昨日よりも今日、今日よりも明日、明日よりも明後日が、「幸せな人生」となるよう、改善していきましょう。

たとえ上手く行かない日々が続いても、そうやって頑張ったことを、自分だけは覚えています。そんな自分を、五年後、十年後の自分はきっと、心の底から愛してくれるはずです

異性にモテる「幸福感」もあれば、自分自身に心底愛される「幸福感」もあるのです。

今の自分が未来の自分にベタ惚れされるよう、私と一緒に頑張っていきましょう。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


6. 参考文献 (敬称略)

① 幸福になりたいなら 幸福になろうとしてはいけない
  ラスハリス 岩下慶一・訳


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