不思議の国の豊11/#隣のネアンデルタール
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そして次は
#隣のネアンデルタール
アフリカを出てから、
主にヨーロッパ大陸に進出をした私たちは
そこここに先住民がいる場面に遭遇した。
自分たちと似ているが、
骨格や顔の表情が何か違う。
狩猟や食料の採取でも何かと縄張りが重なった、
彼らも石器も使うし火も使ったが、
微妙に自分たちとは洗練さがない気がした。
彼らも言葉を話す。
しかし、私たちは彼らの言葉を徐々に理解したが、
彼らは私たちの言葉の多くを理解できないようだった。
似ているけど違うことに戸惑いを感じながらも、
私たちがより洗練された道具をうまく使い、
狩猟や採取の戦術戦略も微妙に巧みだから、
私たちは彼らより栄養を多く得られ、
結果、子供が増えた。
すると更なる収穫物が必要になって、
彼らと競合する狩場や採取場が増えていった。
私たちはおせっかいだった。
彼らを私たちの狩猟の作戦に使い始めた。
そして、彼らにも、その結果増えた収穫物の一部を与えた。
嫌がって逃げる彼らもいたが、
私たちのもとにとどまる彼らもいた。
私たちは、私たちの中でも、
その仕事ぶりが私たちより彼らに近い者を
彼らと同じところに住まわせ、
彼らと同じ扱いにすることにした。
その新しい彼らにも、子供はできた。
そうこうするうちに
隣のネアンデルタールたちは
何処にも姿を見せなくなった。
以下次号