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不思議の国の豊9/#角突き合わせる二人

前回は、これ、

そして次は

#角突き合わせる二人

ジュンはミドリと、人類の歴史を検証していた。

今までのあらゆるデータ、

特に遺伝子データから、

人類は、アフリカを出てから、数十万人までなっていたのに、

あの、火山の爆発で、

西暦マイナス約7万5千年頃に、インドネシアのスマトラ島にあるトバ火山が大噴火を起こして気候の寒冷化を引き起こした。

そして人類(の一つの種であるホモサピエンス)は978人まで瞬間的に減った。

それが、それほど遺伝子の多様性がないのに、

あの遺伝子情報の範囲で、

あり得ないような多様性を見せた。

と、多くの人類が感じるような、

多様性を見せ、量的にも、

百億を上回って増えた。

それなのになぜ?

また、後二桁で、激減した時期に戻る。

それは指数関数的に考えれば、

そぐそこで、

ゼロ、つまり絶滅はその直後なのだ。

ほとんど多様性のない978人が増えた原因は

今の絶滅に向けての急降下を止めるヒントになる。

二人は必死だった。

文字通り必死だった。

彼らに与えられた使命は、

彼らの存在意義は、

人類の発展的存続だ。

せめて、地球上で、数億から10億程度までは戻さなければ、

ジュンはミドリの存在意義はないことにしかならないのだ。

978人はどうしたのだろう?

ジュンとミドリは

角突き合わせて、それを解析していた。

次回に続く


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