三島駅前再開発について_01
以前、三島の駅前の整備について書きましたが、少し時間をおいてランドスケープの観点で、再開発なども含めた三島駅前の開発について考えて別ので記載していたことを上げてみます。
周辺とのつながりやそれがわかるイメージなどの情報がなかなか出てこなかったので、自分で検討してみるなど改めて考えてみています。
ちょうど最近GISを少しかじり始めていて、3Dのデータが巷に転がっていたりするのを知ってなんとなくいろんな町を見ていたりします。https://www.mlit.go.jp/plateau/
今ないものを検証できたりもするなかなかすごいもの。そんなこともあり、ちょうど気になっている三島の駅前の再開発のことを思い浮かべ、再開発建物をプロットしてみました。(というのは、敷地内のパースだけでは周辺との関係性がわかりづらく、高さの記載がなく余計にイメージしづらいのでだいぶ気になっていたのでした。)
24階建てだから階高3m+αとして80mくらいなのか?という感じでざっくりプロットしてできたイメージ。※こんな視点はほぼないけど。
できたイメージを見て思うのは、大きな建物は三島の市街地では2番目くらいの高さになるし、三島駅付近は高台なので、建ったときに驚く人も多いのではと思うところ。
自分は、建物は高さと屋根のつくりを揃えられればある程度ほどよく整う町並みができると思っているのだけど、そういう計画ではなさそう。
webサイトによると、再開発をまちづくりのシンボルにすることを考えているのでそれを意識したボリュームなのかも。
さらに気になるのは、この開発をきっかけに続く同規模の開発事業も増えてくるかもしれない。地域の人が住むのか?桜川の水に影響はないのか?(このあたりの人はかつての丹那のことがあり、地下水には敏感)
など今後の影響含め気になるところ。市や事業者から説明があったらなと。医療施設ができたり駅前がいろいろ便利になるのはいいことと思うと、そのへんは期待していけたら。
一方で、地域性を考えると三島の駅前空間は下のようなことも考えて展開していってほしい。
-地域の入口として-
三島は、熱海や沼津と同様に、東部・伊豆への入口となる地域なので、地域の入口空間としてもしつらえを考えたいところ。
いち市町として考えるのではなく、周辺地域の入口であり一つの大きな拠点と捉えて広域展開をしていかないといけないのではと感じているところ。
その入口空間の門構えとして、来訪者を出迎える景色は富士山だったり楽寿園の森であったらなと思ってもいたり。
-東部・伊豆地区の地域性・関係性-
静岡県の東部や伊豆は環境豊かな、「関東の外の最初の地域」と捉えられる地勢。
近くには沿岸部で進む開発から町並みを守るために、「美の基準」という景観条例をつくった真鶴の町もあったりするので、そういった地域と足並みを揃えられたらと思うのだけど、どちらかというと小田原や熱海のように新幹線停車駅の町並みに近づいていきそうな気が。
三島や東部・伊豆地区はこのあたりどんな都市・地域づくりを辿るのかを示さないと建物高さ(=町並み)は乱れるばかりで、将来それぞれが共有する郷土の風景が形成されないような気も。
-地域の象徴-
三島の町を象徴する地域資源は、土地に湧き上がる富士の湧水とそれにより育まれるみどりで良いと住民としては思うのです。東海道の歴史とかね。土地の記憶こそ地域の象徴とすべきと個人的には思うところ。
と、考えたところで開発は進んでいるので、そのうち誰かと話せるようにせっかくの機会に現状思ってることをまとめておこうかと。
それに、口出しだけしていてもしょうがないので、これからはできてくる場所をどう良くするかにシフトしていきたいと思うところです。
そして、地域や行政には景観の前に、まずは地域の風景計画をつくれないか問うていきたいと思い始めてきました。