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いつかの景色と明日の自分②

みなさん、こんばんは。
遠藤果林です。

本日は昨日の続きを書いていきたいと思います。
ここからちょっとくらい表現も入るので、お読みいただくのは自己責任でお願いします。
また、自分なりの解釈も入ることがありますので、ご容赦頂ければ幸いです。


”地震”への慣れを知る

その日は夕方からパートに行くため、自宅の2階で準備をしていました。
もうそろそろ出るかなと思ったとき、突如地面が揺れ始めます。
地鳴りも響き、次第に大きくなる揺れに、私は
「あ、また地震だ!今日のは大きい!」
と思ったのが最初でした。

私の地元は自信が日常茶飯事のようにあり、震度3くらいまでは特に恐怖も感じず、震度4以上から大きいなという感覚になっていました。
所謂”慣れた”状態だったのです。

しかし、いつも以上に縦横に揺れて、近くの窓辺に置いてあったものが次々に音を立てて落ちていき、家の中もギシギシと嫌な音を鳴らしていました。
大分長い時間揺れていたのですが、ようやく落ち着いてきたため、1階にいた家族と合流しようと階段を目指します。
その時2階の窓から、ふと外を見ると…いつも見える景色に違和感を覚えました。

海が、茶色く濁ってる?

地元の海は青いというよりエメラルドグリーンのように緑がかった色をしています。
ですがその時見えた海はいつもより赤みの混じった色をしていました。

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波が荒いからだろうか?
台風が来たわけでもないけど。

そんなことを思いつつ、そこまで大げさに捉えないで家族の無事を確認し、念のため家にいて、少し経ってからパートに出ようと思っていました。

まだ電話はつながっていて、母親が友達とカラオケに行っていた妹と連絡を取り、迎えに行くため家を出ました。
私は祖父母と弟、合計4人で玄関口に待機。
そんなときテレビのニュースを見ながら、先ほど起こった地震が震度5強だったことを知ります。

ここまで大きい地震は何年ぶりだろう。
前はガラスコップなどが棚から飛び出て割れたりしたけど、今回も何個かありそうだな…職場に少し遅れると連絡したほうがいいかな?
なんてうすらぼんやり思っていた、その時です。

突然大声を出しながら、足音を荒立てて仕事に行っていた父が帰ってきました。

「おい!!何してんだ!?津波が来るぞ、津波!!」

…津波?

確かに地震があれば津波の起こる可能性があります。
しかしこれまで、少なくとも私が生きている中では、人を飲み込むくらいの大きな津波というものはやってきたことがありませんでした。

そもそも来ても40センチの高さだったり、波打ち際にいなければそこまで被害が出るものでもないし、今回もどうせそんな感じだろう。
父の慌てる様子を見ながら、なぜそんなに大事に話しているのか?
と、あの時の自分は考えていました。

—————そのあと、厳しい現実が待っているとは到底思っていなかったのです。

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ここまでお読みいただきありがとうございました。
続きは明日書きます。


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