人的ネットワークについて #コミュニケーション
以前仕事で関わっている人たちと勉強会をしました。
そこで、人的ネットワークについていくつかの文献を読んでその内容をまとめ共有しました。
せっかくなので、ここでも共有させていただきます。
人的ネットワークの持つパワーについて
ここでいうパワーとは、どれだけ大勢の人を動かせるかという影響力です。例えば、ガンジーの塩の行進やマイケル・ジョーダンを採用したシューズのプロモーションなどです。彼らの影響力によって多くの人が動きました。
この影響力には、自分自身の人気度(何人との接続があるのか)と、「間接的な友だち」の拡がりが関係します。
(私は、自分自身が人気になるしか影響力を持てないと思っていましたが、友達の友達でも良いと思えると選択肢が広がった気がします)
「同類性」:人は自然と似た者同士で集まる
「スモール・ワールド現象」という言葉があります。これは、知り合い同士を芋づる式に6人つなげたら、自分と世界中の人達はみんなつながっているという仮説です。
人は自然と教育レベル、職業、ジェンダー、民族、文化などの共通点がある人と集まる傾向にあります。人間として自然なことですが、これが教育・職業機会の不平等にも繋がっています。
強い結びつきには強い同類性が関係しています。しかし、自分と違った視点からの情報を知るには「弱い結びつき」が役立ちます。
(自分と違った視点は、創造性や問題解決に関わるため、居心地の良い人間関係に甘えず、弱い結びつきを活用することが重要だと思いました)
質の高いつながり(High Quality Connections)
質の高いつながりを持つことにはたくさんのメリットがあります。
身体的・精神的な健康
組織やコミュニティへのコミットメントを高める
困難に見舞われた時の回復力を高める
情報や資源の交換が活発になる
一瞬の接触でも効果を生み出すことができる。
質の高い接触は、コミュニケーション時に感じる活力、無条件に肯定されているという感覚、弱みを見せられる状態によって観測されます。
質の高いネットワークを作る4つの方法
Task Enabling: 助け合う関係性を作る。相手の成功をサポートし、自分が物事を頼むときは要求ではなくお願いをする。相手の成功をサポートするには、相手のゴールをまず知って、その達成に近づくための行動をとる。
Respectful Engagement: PCやスマホは脇に置いて、相手に注目を向ける。そして、相手の話を聞くときは自分の意見を発する待ち時間として過ごすのではなく、積極的に聞く。
Trusting: 相手に対してオープンであり信頼に足る人物であることを印象付ける。自己開示をすることが一つの方法。人は全般的に嘘を見抜くことが得意なので、自分を飾らず正直に話す。
Playing: ゲームなどで遊ぶ。いつも担っている役割や振舞いから離れられて違った面を見せる、または見ることができる。現実世界とは異なる役を演じることで自意識を和らげリスクをとることができる。
TIPS
人間関係に苦手意識がある私が参考にしたい部分をまとめみました。
たくさんの友達を作ることが難しいときは、友達が多い友達を作る。
自分とは異なる視点・情報を得たいときは、弱い結びつきを活用する。
相手とのよい関係を構築するには、オープンな会話を試みる。積極性を持って人の話に耳を傾ける。
ざっくりまとめてしまっているので、深く学びたい方はぜひ下の参考文献をご覧ください。
参考文献
マシュー・O・ジャクソン: "ヒューマン・ネットワーク 人づきあいの経済学"
アダム・カヘン: "敵とのコラボレーション"
Jane Dutton & Emily Heaphy: "The Power of High-Quality Connections", (2003)
Stephens, J. P., Heaphy, E., & Dutton, J. E.: "High-quality connections", (2012)
Jane Dutton: "Fostering High-Quality Connections", https://ssir.org/articles/entry/fostering_high_quality_connections#, (2021年1月アクセス)
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