#2 手術前日入院と準備
6月14日(手術前入院)
前日に準備した入院バッグを持って病院に着いた。
入院に必要な書類を受付に出し、入院受付を済ませた後
病棟へ案内された。
泌尿器科のナースステーションへ向かい受付をした後、
自分の部屋に案内された。
4人部屋の窓側のベッドだった。
ここで手首に入院患者の証である、リストバンドをつけた。
一気に入院したという実感が湧いた。
午前
・麻酔科の先生から全身麻酔の説明
全身麻酔によるリスクの説明と問診があった。
この時、術後の流れ(退院まで)の詳細が載った紙を見ながら説明を受けた。
・担当医師から手術の説明
手術の詳しい説明があった。
僕の手術は高位精巣摘除術だった。
鼠径部を4~5センチほど切っておこなう手術だ。
精巣摘出後に組織を調べる病理検査があり、その後の治療法が決まる。
午後
・バイタルチェック(採血・検温)
・入浴
手術前最後の入浴だった。
病院によって異なると思うが、僕が入院したところは部屋ごとに入浴できる曜日が決まっていた。
手術前の患者は前日に入浴できる。
・着圧ソックスのサイズ計測
手術時の血液循環によるトラブルを防ぐ目的で着用するのだった。
術後はベットから動けない時間が長いため、肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)を予防するために使用している。
・陰部の除毛
鼠径部の手術だったため、指定された場所の除毛が必要だった。
剃った後に看護師さんのチェックがあったが、1回目は場所がいまいち理解できてなくやり直しになった。
さすがに何回もチェックしてもらうのは申し訳なかったし、半分だけ剃った状態なのも違和感しかなかったので全て剃った。完璧と言われた。
一通りの手術前準備が終わった後は自由時間だった。
18時には夕ご飯を食べた。
これが手術前の最後の晩餐である。
明日は1日絶食。
まもなくして下剤を飲んだ。
手術までに全て体の外に出してしまう必要があるためだ。
身の回りの整理をしたあと、ベッドに寝っ転がって
明日のことを考えた。
「いよいよ…か…。」
そのまま眠りにつく。
かと思いきや、
同室の患者さんのいびきでほぼ眠れなかった。
Vol.3に続く