社内SEからのコンサル転職③ヘルパーさん期〜
前回までのあらすじ
優秀な営業マンになることを夢見て過ごした社会人1年目の年度末、私は情報システム部門への異動を命じられました。当時システムどころかExcelやPowerPointすらもほとんど使ったことのない私は、2年目から(一応)ITの世界に関わることになります。(そして、いろんなものが嫌になり、転職します)
前回のお話はこちら↓
情報システム部門の概要
私の話をする前段に、情報システム部門の全体像を説明させてください。
私が所属していた会社の情シスは、システム一部・二部・三部の三部署で構成されていました。
それぞれの役割はざっくり以下の通りです。
システム一部・・・社内システムのインフラ(基盤・NW)担当
システム二部・・・社内システムのアプリ(業務システム)担当
システム三部・・・大規模システム案件(見積もりまで)担当
「担当」という曖昧な書き方を行いましたが、主な業務はユーザー部門との要求定義・問い合わせ対応とベンダーへの発注、進捗管理です。開発・保守はベンダーに委託しているのでプログラミングや障害時にかけつけて調査・復旧にあたるような所謂SE業務はありません。
多少の組織構成や担当工程の違いこそあれ、一般的な企業の情報システム部門と役割は同じかと思います。
(ほかに、ベンダーに委託せずに自社の社員で開発・保守を賄うパターンも
あります。)
私の所属はインフラを担当するシステム一部になりました。
一子相伝のヘルパーさんを継承
私は情シス社員が利用する業務端末の管理・構築・トラブル対応を主に担当することになりました。上で説明していることと、若干ずれていますよね。
上述の通り、社内システムの開発・保守はベンダーに委託しており、業務端末も保守範囲になっているのですが、なぜか「情シス社員が利用する端末」はベンダーの保守範囲外となっており、大ベテランのおじいちゃん社員ひとりで端末の管理・構築・トラブル対応をしていました。
この運用は私が配属になるずっと昔から行われており、おそらくですが
「大した台数もない(100台以上)し、カネ払うぐらいなら自分たちでできらぁ!」
ぐらいのノリで決まったことだと思います。
仮にも従業員1000人を余裕で超える大企業の部類に入る会社でありながら、「ひとり情シス」と言われるような職人的な仕事が残っていたのです。
※ひとり情シスの具体的な仕事内容については、ドラマ「サ道 2021」第4話(池袋のタイムズ スパ・レスタ」の回に登場した「ヘルパーさん」と同じ仕事をイメージしてください。端末が動かなくなったら呼び出されて対応したり、人が増えたら端末をセッティングしたりです。
こんな仕事をおじいちゃん社員1人で10年以上やってこられていたのですが、数ヶ月後に定年を迎え退職されるということで、その後任を私が勤めることになりました。
当時プライベートではPCなど一切使わない(一応持っていたが起動しなくなってそのまま放置)私が、数ヶ月後にはヘルパーさんとして、ひとりで総勢100人以上の情報システム部門の端末のお世話をすることになったのです・・・
(長くなりそうなので今回はここまでで。続きます)
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