社内SEからのコンサル転職〜⑦「自分にできることを精一杯」なんていらない〜
本シリーズはこれまで「情シスからの転職」シリーズとして掲載しておりましたが、「社内SEからのコンサル転職」シリーズに名称変更しました。
理由は「情シス」という言葉より「社内SE」という言葉を使った方が一般的で、タイトルから内容がイメージしやすいとと思ったからです。個人的には「社内SE」には「エンジニア」という言葉が使われているので、技術力のない自分を「エンジニア」と名乗ることがエンジニアの方に失礼な気がして敢えて使わなかったのですが、自分と同じように転職を考えたり、キャリアに悩んでいる人に見て欲しいという思いでこのnoteを書いているので、より多くの方の目に留まりやすい「社内SE」という言葉を使わせてもらうことにしました。(「コンサル」を追加したのもほぼ同じ理由です)
前回までのあらすじ
新たにインフラ担当になったものの知識0で何の貢献もできず、悩む日々が続きます。私はこの状況をどうにかするため、自分がチームに貢献するためにどうすべき考え、自分なりの行動を起こしていきます。
雑務を一手に引き受ける
インフラ担当になってからの私は打ち合わせの内容があまり理解できず、ほとんど役に立つことができない状態でした。コンサルティングファームで言うとことろの「バリューを出せていない」状態ですね。そこで私はせめて他の部分で貢献しようと、システム知識が必要ない雑務を率先して行うようになりました。
雑務の内容は会議の日程調整や会議室の手配であったり、ベンダへの発注手続きであったりです。そもそもチーム内では私の年次が一番低いので上記のような雑務は私が実施すべきなのですが、他の人がやろうとしている雑務も自分で引き取って率先して行うようになりました。元来細かい性格であったこともあり、淡々と雑務的な事務作業を実施すること自体は当時は苦でなかったし、ミスや漏れは少なかったと思います。チームリーダーはタスクが多く多忙であったためにこういった雑務には手が回らないこともあり、私が雑務を一手に引き受けることで少しは役に立つこともできたかもしれません。
要は「自分にできることを精一杯やった」わけですね。当時は「せめて自分ができることは他の人の分もやることで役に立とう」という一心でやっていましたが、組織のパフォーマンスの観点でも、自分のキャリアの観点でも、頑張りの方向性が間違っていたと思います。
「誰でもできること」をきっちりやるだけの人に価値はない
会社における人事評価とは、「当人に与えられた役割、期待値をどの程度達成できたか?」に尽きると思います。評価する側(上司)が思う「やって欲しいこと」をどの程度達成するかで評価が決まるわけですね。評価する側(上司)は自分の組織の目標を達成するために、個々の部下のロールや能力に応じて「やって欲しいこと」を設定します。この「やって欲しいこと」の設定が適切であれば、それを達成するように頑張る過程で成長し、新たに設定された「やって欲しいこと」を達成。。。と繰り返すことでできることが増え、自分自身の社内価値が上がるものだと思います。(実態として、自分の能力と「やって欲しいこと」に乖離があったり、与えられる「やって欲しいこと」自体が平等に与えられるわけではないですが)
この「やって欲しいこと」から逸れたことをやっていると、いくら一生懸命働こうが評価はされませんし、組織が考える成長が見込めない可能性があります。
今回、上司が私に「やって欲しいこと」は「インフラ担当としていくつかのシステムに関する知見を深め、チームリーダーの業務の一部を代行する(それによりチームリーダーの負荷を下げるとともに、インフラの知見のある人材を育成する)」でした。ところが私はその「やって欲しいこと」を遂行できるような努力を放棄し、誰でもできるような雑務処理に徹していました。
社内SEは売上ノルマのような定量的な期待値がないこと、エンジニアやコンサルタントのようにクライアントサービスに従事しないこと、事務処理的な雑多な業務が多いことから「やって欲しいこと」から意識が離れがちだと思います。
一方でコンサルティングファームはクライアントサービスに従事するうえに(エンジニアと比較して)高額な報酬を請求するため、クライアントが求める「やって欲しいこと」を達成できているかはクライアントからも上司からも非常にシビアに見られますし、自身も強く意識することになります。
「やって欲しいこと」をやらずに一生懸命雑用をこなすような人間に高いお金を払うクライアントはいません。「なんでもやってくれて便利ではあるけど、別にうちの社員でもできることしかやってないし、高いお金払う価値はないよね」となってしまいます。
コンサルティングファームに転職してから自分がどこまで「やって欲しいこと」を達成できているか考えるようになったことで、「自分にできることを精一杯やる」では意味がないことをよく理解できました。
「一生懸命頑張る」は結構ですが、頑張る方向性を間違えては何の意味もありません。常に自分の「やって欲しいこと」が何かを意識して、それを達成するための仕事をすることが自身の成長、組織への貢献、良い評価につながるものだと思います。
(「やって欲しいこと」そのものが間違っているとだめですが)
今回は過去1うまくまとまらない記事になってしまった気がします、、、後から見返して適宜修正していきます。ご容赦ください。
(一応、自分の中で毎週土曜日更新を決めているので、記事公開を優先します)
この記事では間違った努力をした私の結末を書いて終わりにしようと思ったのですが、このシリーズは時系列で更新していきますので、次回はインフラ担当と兼務していたヘルパーさん業務であった出来事を書いてからインフラ担当期の結末を書かせていただきます。
次回:ぶらさがりおじさんよりやばいのは●●な▲▲▲おじさん
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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