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【Part C】ESAT-J(都立英語スピーキング)考察と攻略

こんばんは。
上板橋の学習塾、久賀塾の久保田です。

ESAT-Jの考察、今回はPart Cです。
ここから問題はグッと難しくなるように思います。

Part C 4コマイラストの説明

Part C は、4コマイラストの問題です。これから画面に表示される1コマめから4コマめのすべてのイラストについて、ストーリーを英語で話してください。はじめに準備時間が30秒あります。録音開始の音が鳴ってから解答を始めてください。解答時間は40秒です。

このような、4コマのあらすじを組み立てて説明する問題は英検でも見られます。
一番似ているのは2級の面接にある3コマのイラスト問題ですね。
そこからも分かるように、今までより覚悟してかかる必要のあるPartです。
問題も1つだけ。

あなたは、昨日あなたに起こった出来事を留学生の友だちに話すことになりました。イラストに登場する人物になったつもりで、相手に伝わるように英語で話してください。

状況説明もいつも通り、まずは「英語を喋るべきシチュエーションですよ」をお知らせしてきています。
その後が大切!
4コマイラストの主人公を自分と仮定し、相手に伝わるように…つまり、主語をIと置いて自分の記憶のように語る必要があります。

イラストはこれ。

とにかく重要なのは、これが「自分」であり、「昨日」の出来事だということです!
よって、すべての動詞は過去形または過去進行形で使う必要があります。
間違っても I want to play the piano. と言ってはいけません。

これ、面白いのが模範解答。
レベルを2つに分けて、かなりこなれた解答と及第点の解答を2パターン載せています。
この模範解答の書き方は令和2年度までのものにはなかったので、プレを通じて細かくレベルを分けながら採点する基準がより明確になってきたようですね。

まずは高レベルの模範解答から。

(例1)※ESAT-J GRADE 「A」レベルを想定
One day, I decided to play the piano. I needed my piano book, so I looked for it on the shelf, but I couldn’t find it. Then, one of the books fell from the shelf, and it hit me on the head. I looked at the book. I was surprised because it was the piano book!

…申し訳ないですが、これ、ちょっと想定が高すぎませんか?
こんなウィットにとんだ解答、30秒の準備時間で編み出せる中学3年生がどれくらいいるのでしょうか。
もちろんいてくれるととっても嬉しいですし、英語の先生としてはぜひそのレベルになっていてほしいですが、現状を見た限りこれを期待するのはなかなか無謀な気がします。

そもそも棚=shelfという単語自体、普通に勉強をしている中学生には馴染みのない単語です。
hitの過去形が変化せずhitだということも、暗記している生徒は多いかもしれませんが実際に出てくるかと言うと…。
なにより最後の一文です。

4コマらしく、「なんとそれは探していた本だったのです!」みたいに締めくくっていますが、こんなの英作文でペンと紙がないと書けませんよなかなか!
おそらく、紙で書けるレベルのことを音声でもできてほしいという狙いなのでしょうが…うーん、今年の結果を待ちましょうか。

模範解答のもう1つは、割と現実的です。

(例2)※ESAT-J GRADE 「B」レベルを想定
I wanted to play the piano. So, I looked for my piano book. Then, a book fell on my head. It was the piano book.

1コマにつき1つの文章でつないで、接続詞のsoやthenを効果的に使いながら話しています。
もちろん全てが過去形ですし、特に頻出の熟語である "look for A" =Aを探す、を過去形でしっかり使えるかも見られていそうですね。

ハッキリ言いますが、よっぽどの自信がないかぎり、ひとまずこのBレベルを目指すのが現実的かと思います。
1コマにつき1つ、文法のミスがないように英作文をして話すことを意識して臨みましょう!

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