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久賀池知明
2024年1月23日 16:23
自分の叫び声で目が覚める事があるんだな、と冷静になってからやっとまともに息を吸うことが出来た。ぽすりと真っ白なシーツに身を沈めると面前に橙色の天井が広がっていて、夕陽が主張するのに丁度良いキャンパスになっていた。古ぼけた蛍光灯と剥き出しの自然が支配する風景から一変し、無機質で温かみのある風景に包まれている。その事実がどれだけ僕を安心させ、どれだけの恐怖の中にいたのかを測る物差しになったかは、震え