【資料翻訳】『使用人の振る舞いの書:または小さな家政の女性使用人のためのマナーと服装のヒント集』
タイトル:『使用人の振る舞いの書:または小さな家政の女性使用人のためのマナーと服装のヒント集』
英語タイトル:THE SERVANTS BEHAVIOUR BOOK ; OR, Hints on Manners and Dress FOR MAID SERVANTS IN SMALL HOUSEHOLDS.
著者:BY MRS. MOTHERLY.
出版社:LONDON: BELL AND DALDY, 186, FLEET STREET.
出版年:1859
読者の皆様へ
親愛なる少女たちへ
本書に書かれていることはすべて、ジェントルマンの家庭で働く少女にとって必要なルールです。これからお話しすることの中には、皆さんにとって既知のものもあれば、新しく奇妙に思えるものもあるでしょう。しかし、皆さんが品行方正で好感の持てる使用人になりたいのであれば、どれも同じくらい重要です。もし私が教える規則を守ることを怠れば、あなた方は常にぶざまで、ありふれた場所と低い賃金の職場にしか適さないでしょう。しかし、もしあなたが私の教えを学び、実践すれば、家事に関する知識や能力が向上するにつれて、より高い地位に就くことができるようになるのです。
これらの教えのいくつかがあなたにとって奇妙に思えるからと言って、その行動を観察するために注目され、見られると思わないでください。良い使用人は皆、私が忠告するようなことをしますし、レディは皆、それが行われるのを見るのが習慣になっています。これらの規則を守ることよりも、守らないことの方が、注目され、周囲から不思議がられる可能性が高いのです。
それらのいくつかは、あなたが笑って、「レディは私たちにそれを言う必要はありませんでした」と言うほど単純に見えるかもしれません。あなたがその職場で数年を過ごせば、そう思えるようになるはずです。ですから、私が何か珍しいことをしろとか、注意を引くようなことを言ったと勘違いしないでください。私は多くの若い娘に良い使用人になるよう教えますが、彼女たちはよく私に言いました。「ああ、マダム、私は恥ずかしくてこんなことはできません、みんなが私を見るでしょう」
しかし、しばらくすると、このことがごく自然になり、不思議に思っていた自分自身を笑うようになりました。ある女の子は、石炭入れや手紙を持って客間に来るたびに、おしゃべりをしないのは不機嫌に見えると思い、静かに入ってくることをほとんど教えられませんでした。また、お金や手紙をお盆に載せて持ってくるのは馬鹿らしい、手で持ってくればもっと簡単だと思った人もいました。また、ジェントルマンやレディに話しかけるたびに「Sir(サー)」「Ma'am(マダム/マム)」と言うのは馬鹿らしいと思った人もいました。
さて、私のルールのどれがあなたにとって新しいものであるかは分かりませんが、経験豊富な使用人やレディたちにとってそうでないものはないとだけは言えます。どれもが単純すぎて、あなた方の何人かに役立たないということはないのです。
では、それらをすべてよく勉強してください。すでに知っているものを見つけたら、他の人があなたから学ばなければならなかったことを教えてくれたこと、両親や他の保護者に感謝することです。あなたにとって新しい指示と出会ったら、あなたの雇用者があなたの無知を気づかれる前に、直接それを実践するように注意しているのです。そして、あなたが学び、遵守するすべての新しいルールは、あなたをより良い使用人にすることを忘れないでください。
あなたの誠実な友人より
メアリー・マザリー
目次
第1章 声と話し方
第2章 敬称
第3章 立ち居振る舞い
第4章 テーブルでの給仕
第5章 様々な指示
第6章 服装
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