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『黒博物館』舞台探訪ガイド in ロンドン

見出し画像は、ナイチンゲール(裁縫中)と姉の肖像画です。

2023年11月に英国旅行をしてきました。そこで『黒博物館』シリーズゆかりの地のいくつかを訪問しました。それほど多くはないのですが、メジャーどころをいくつかピックアップしました。また、未訪問ですが、関連が高い場所も載せました。

ロンドンについてはGoogle mapを公開しているので、こちらでもご確認ください。

なお、「スプリンガルド」は舞台特定が難しいのと(襲撃現場とイングランドの屋敷)、モデルとなったウォーターフォード侯爵のメインの屋敷はアイルランドにあるため、今回は除外しています。

また、黒博物館(犯罪博物館)は一般公開されていませんので、訪問できません(博物館がある建物の近くには行けます)。

このテキストを書いている久我真樹は、『黒博物館 館報 ヴィクトリア朝・闇のアーカイヴ』の著者です。


『黒博物館』

「黒博物館」こと「犯罪博物館」はニュー・スコットランド・ヤードの中にありますが、一般人は入場できません。ニュー・スコットランド・ヤード自体は外部を眺めることはできます。国会議事堂のすぐ近くです。

『黒博物館 三日月よ、怪物と踊れ』

メアリー・シェリーが住んでいた家

今回訪問したメアリー・シェリーゆかりの地は1箇所だけで、メアリー・シェリーが住んでいた家(部屋)で、外部に彼女を記念する「ブルー・プラーク」(著名人の歴史的史跡を示す青い丸看板)がついています。

こちらが建物。中央部にあるのがブループラーク。

アップ。

パーシー・ビッシュ・シェリーとメアリー・シェリーの暮らした家

今回行き損ねてしまったのですが、パーシーと過ごした家も残っています。

こちらは以前、売りに出たとのことでニュースになっていました。

バッキンガム宮殿

三日月といえばバッキンガム宮殿です。ただ、一般公開は夏の時期なので、今回は外側からの写真だけにて。あと入館できる時期でも、内部撮影も禁止されています。

ちょっと遠くから。

「三日月よ、怪物と踊れ」の時代の宮殿は現在の正面の建物がありませんでした。このため、横から見ると、建物の色が違っています。色が白い方が後で建てられたものです。

公式サイトで入場券を買います。こちらで買う方が安く、便利と思います。

フィールドプレイス(シェリーの生家・ロンドンにはない)

エルシィが働いたシェリーの生家フィールド・プレイスは現存していますが、今は個人邸宅になっているようです(観光向けに開放されていない)。

『黒博物館 ゴーストアンドレディ』

クリミアは無理なので、ロンドンを中心に。

ナイチンゲール像(とシドニー・ハーバートやクリミア記念碑)

ロンドンの中心部、バッキンガム宮殿の正面にある「The Mall」を歩いてしばらくしてから、左側にあるカールトンテラスハウス近くの階段を登っていくと、すぐに見つかります。

像が3つ並んでおり、左からナイチンゲール、中央クリミア戦争記念碑、右がシドニー・ハーバートです。以下は正面からナイチンゲールを。

リフォーム・クラブ

クリミア戦争に従軍したフランス人シェフ、アレクシス・ブノワ・ソワイエが職場として、そこで名声を博したクラブが、この近くにあります。クラブなので一般入場は難しいです。年に1回、オープンハウスのイベントの日に入場もできたはずです。

ナイチンゲール博物館

国会議事堂の対岸にあるセント・トーマス・ホスピタルの1Fにあります。ちょっとわかりにくい場所です。

こちらもネット予約できますが、全然混んでいないので、大丈夫なのではないかと。


チェルシー英国陸軍博物館

英国には戦争に関する博物館がいくつもありますが、クリミア戦争の時代を扱っているのがこちらの博物館になります。クリミア戦争に従軍した軍隊についての実物の膨大な資料(軍服、銃器、医療器具)が展示されています。

ナイチンゲールのコーナーもあります。

外科医の道具も。痛そう。右側の写真が、衛生委員会のサザーランド博士と、建築家ローリンソンです。

クリミアの地の英軍補給地バラクラヴァの港の写真。これはひどい……

こちらは無料で入れます。ただ、簡単な荷物検査がありました。

グレイがいるドルーリーレーン王立劇場

最後に、メインとなるグレイが出現するドルーリー・レーン王立劇場を。

ここは劇場なので劇の演目を見ない限りは入れない、と思っていたのですが、バックステージツアーを日中に行なっており、ガイド付きで劇場内部を案内してもらえます。

たまたま英国にいる間に気づき、現地で予約しました。『黒博物館 ゴーストアンドレディ』を愛される方にとっては、まさに最高の舞台探訪となるでしょう。以下で予約できます。

なお、グレイが出現する客席も案内してもらえるのですが、舞台公演準備で役者たちが舞台を使っているため、客席のみは撮影禁止でした。大変残念ですが、いつか、ちゃんと舞台公演を観たいと思いました(この時期は『アナ雪』でした)。

エントランス。


以下の写真はグランドサルーンです。ここでティータイムを楽しめるとのこと。今回はツアーで入っただけですが、人数がいれば楽しめそうです。

王族用の部屋も。

ナイチンゲール家の屋敷リー・ハースト

ナイチンゲール家の屋敷は2箇所あり、1箇所は宿に、もう1箇所は学校となっています。リー・ハーストの方は宿泊できます。

ナイチンゲール家の屋敷エンブリー・パーク

こちらは寄宿学校として利用されており、観光用の一般公開はされていません。調べていませんが、一般論としてこうした建物は、特別な機会に公開をすることもあるので、興味がある方はご確認ください。

まとめ

個人的なおすすめは、グレイがいる王立劇場です。まずはバックステージツアー、気に入った演目があれば観劇を。

ナイチンゲールが好きな方は、様々な解説テキストを書いておりますので、そちらをご確認ください。


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久我真樹
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