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メタバース映像作品の最前線!clusterイベント・アバタームービー上映会で見た可能性【後編】
どうも、久我レイジです。
アバタームービー上映会前編の記事では、予想を上回る反響をいただきました。僕自身も非常に驚いています!
それだけ小椋監督作品の制作過程や『GiGGly Card|ギグリーカード』の面白さが、多くの方の心を掴んだのでしょう。
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前編で取り上げた小椋悠也監督の『GiGGly Card|ギグリーカード』は、ロンドンを舞台に繰り広げられる壮大な3Dアクションアニメです。
冒頭から迫力あるシーンで観客を魅了し、中央大学アナウンス研究会のメンバーによる高い演技力が、作品にリアリティと深みを与えています。
前編では小椋監督作品をご紹介しましたが、後編では僕が監督を務めた『クロスロード』の魅力や制作の裏側を掘り下げていきます。夢や挫折、恋模様を描いた物語の世界観をぜひ楽しんでください。
アバタームービー上映会前編記事はこちらから⬇️
ネットドラマ『クロスロード』の概要
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あらすじ
『クロスロード』は、メジャーデビューを夢見るミュージシャン・葉山省吾を中心に、人間模様を描く感動的な物語です。
省吾は不運な出来事で挫折を味わい、一度は音楽を諦めかけますが、再び夢を追いかける決意を固めます。その中で、特別な想いを寄せる女性・奥山ルミとのすれ違いや、仲間たちとの葛藤が描かれます。
メタバースを活用した映像表現と現実のドラマが融合した、新しい形のストーリーテリングが特徴です。
クロスロード相関図
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主な登場人物
葉山省吾(しまぁず)
挫折と再起の象徴として、夢を諦めない姿勢が物語の軸となる。
奥山ルミ(蒼月樹莉愛)
省吾にとって音楽と並ぶもう一つの「夢」の象徴となり、彼女との関係が物語に深みを与える。
奥山慎二(ツーブロック)
ルミの血の繋がらない弟で、省吾のバンド時代の後輩。嫉妬や葛藤を抱え、物語に緊張感を生む存在。
斉藤桃子(さとな)
慎二の同僚で、省吾の大学時代の後輩。明るく天然な性格で、周囲を和ませるムードメーカー。慎二との交流を通じて、彼の変化や成長に関わりながら、物語に希望を与える存在。
早乙女光(ゆっき)
新人美容師として登場。ルミへの積極的なアプローチが他キャラクターの感情を揺さぶり、物語に新たな活力をもたらす。
最新話(第7話)公開
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そしていよいよ、最新話である第7話が公開されました。ただ、クロスロード最新話ですが、初めて観る人にとって連続ドラマを途中から観るのは、意味がわからなくなるはずなので、1話から6話までのダイジェストも公開しつつ7話に繋げました。
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そして第7話では、これまで蓄積されてきた人間関係の緊張感や感情のぶつかり合いが、一気にクライマックスに向けて動き出します。特に、省吾とルミの関係において新たな局面が描かれ、視聴者を驚かせる展開が待っています。
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さらに、奥山慎二の葛藤がより深掘りされ、彼の心中では省吾や早乙女光に対する嫉妬や憎しみが膨れ上がりつつ、叶わない想いに挫折感を抱く姿が描かれます。
制作のこだわり
最新話においても、僕が大切にしている「人間の複雑な感情」を表現するための演出が随所に盛り込まれています。
• キャラクターの仕草や表情を重視したアバター演技
• メタバースならではの背景演出
• 音楽を通じた感情の高揚感の表現
特に慎二が海の中へ入っていくのを桃子が追いかけ、息を切らせながら対面するシーンでは、アバターの動きとカメラワークを駆使して感情表現を作り上げました。
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この場面では、制作メンバーの蒼月樹莉愛さんと何度も打ち合わせを重ね、カメラの緩やかなパンや被写体へのクローズアップを通じて、桃子の焦りや慎二の葛藤が視覚的に伝わる演出を試みました。
さらにこのシーンは2人での撮影、演技ではクオリティを上げることが難しいと判断し、『アバターアクター』として、いつも仲良くしていただいている、 VRSNS『cluster』で大人気マルチプルバンドの『バルーン』さんに桃子役を行ってもらいました。
結果として、視聴者に強い印象を残すシーンに仕上げることができました。
キャラクターたちの関係性
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1. 慎二と桃子の関係
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慎二は、叶わない想いへの挫折感とルミに近づく他の男性たちへの嫉妬に心を支配されています。
その一方で、同僚の桃子は慎二の心の奥底を完全に理解しているわけではないものの、彼の不安定な行動や精神状態に気付き、変わらない態度で彼を気遣い続けます。慎二にとって桃子の存在は救いであると同時に、自身の孤独をより痛感させる存在でもあります。
慎二と桃子の関係は、一見対等なようでありながら、慎二の中に隠された葛藤をさらに浮き彫りにするものとなっています。
2. ルミと省吾の関係
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省吾とルミの関係は、長い時間の中で培われてきた信頼がある一方で、言葉にできない微妙な距離感が残っています。
省吾はルミへの特別な感情を抱きつつも、自身の夢や現実との狭間で揺れ動いています。一方、ルミは省吾に対して完全に心を開いているわけではなく、彼との関係にどこか不安定さを感じています。
第7話では、この2人の関係がさらに進展し、視聴者に新たな感情の動きを感じさせる重要な展開が待っています。
3. 全てに関係してくる光の存在
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早乙女光は、新人美容師という立場ながら、物語全体に影響を与える重要なキャラクターです。
彼の明るく積極的な性格は、ルミとの関係を通じて物語に新たな風を吹き込むと同時に、慎二や省吾にとっての新たな「障害」として立ちはだかります。
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光の存在がルミの心を揺さぶることで、慎二の嫉妬心をさらに煽り、省吾にも焦りを生じさせます。このように、光はそれぞれのキャラクターの関係に影響を与え、物語全体に緊張感を生む「キーマン」として描きました。
楽曲制作のこだわり
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『クロスロード』では、主題歌や挿入歌の選曲に特に力を入れています。
楽曲そのものをチームが制作することはありませんが、物語に合った曲を見つけ出すプロセスに多くの時間をかけました。それぞれの楽曲が物語やキャラクターの感情と調和し、視聴者に印象を残すよう工夫されています。
主題歌:物語全体のテーマを象徴し、登場人物たちの心情を一曲に凝縮する楽曲を選定しました。視聴者が物語に引き込まれるきっかけとなるような、印象的な楽曲を探し出しています。
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挿入歌:シーンごとに流れる挿入歌は、キャラクターの感情や物語の展開をさらに引き立てる役割を担っています。シーンの雰囲気にマッチする楽曲を選び、感動や緊張感を高める演出を意識しました。
楽曲選びにおいては、物語の流れやキャラクターの心情を踏まえ、それに合う曲を探し出すことを中心に据えました。
この作業は、音楽を物語の一部として溶け込ませ、視聴者がシーンをより深く感じられるようにする重要な要素です。選ばれた楽曲が物語の記憶を彩り、視聴者の心に残るものになるよう心がけています。
制作の裏話
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『クロスロード』の制作は、物語を描くだけでなく、撮影や編集、演技指導など多岐にわたる作業を通じて、多くの挑戦と学びがありました。ここでは、制作チームの取り組みや具体的なエピソードを交えながら、その裏側をご紹介します。
1. 制作チームの取り組み
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『クロスロード』は、制作チーム(久我レイジ、蒼月樹莉愛)の努力が結集した作品です。演技や編集作業に至るまで、2人が役割を果たし、物語に命を吹き込みました。
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演技の工夫
メタバースドラマならではのアバター演技では、表情や動きに限界があるため、動きやセリフのタイミングを何度も調整しました。
特に感情がぶつかり合うシーンでは、キャラクターの動きと声優の演技、さらにはカメラワーク、カット割を計算しつつ、制作メンバー2人で意見を出し合いながら細かく調整しました。時には喧嘩になるほどでしたね(笑)
編集作業の工夫
編集作業では、メタバースならではの広がりのある空間をどう活かすかが課題でした。
特に、この作品でこだわったシーンといえば、第6話の省吾が雨に打たれながら空に向かって叫ぶシーンです。
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シーンごとの感情を引き立てるために、カメラワークや切り替えのタイミングに特に注意を払い、物語の流れが視聴者に伝わりやすいよう工夫しました。
編集ソフト
基本的にドラマの編集は久我レイジがメインで行っています。複雑な作業の場合には、チームメンバーの蒼月樹莉愛さんにも作業をお願いをしています。
高額な編集ソフトなど一切使わず、スマートフォンで動画編集アプリを使い編集を行っていました。
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理由は、作業時間を確保することが大きなポイントです。普段から使える時間が限られているため、どこでも作業ができるスマートフォンが僕にとって最適な方法でした。
観客のリアクションと印象的なシーン
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今回公開した『クロスロード』第7話には、いくつかの見どころがありました。
その中でも特に印象的だったのが、慎二が海に入っていくシーンと、慎二が車に轢かれそうになるシーンです。
慎二が海に入っていくシーンでは、心配する桃子が慎二に平手打ちをかます場面では、「桃ちゃん、すごい良い子!」とか「慎二、落ち込まないで!」といったコメントが多く飛び交い、視聴者の熱い反応が見られました。
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憔悴した慎二が車に轢かれそうになるシーンでは、車を何度も走らせ、ぶつかる寸前で停止させるという一見シンプルな演出ですが、メタバースで再現するには意外と手間のかかる作業でした。
観客のコメントを見ると『慎二ー!!』『桃ちゃんナイスタイミングすぎる』的な感情移入したコメントが目を惹きました。
ちなみに、慎二が車に轢かれそうになるシーンで、ドライバー役を演じてくれていた、『アバターアクター』は、3Dモデラーとして活躍している『みかげ』さんにお願いしました。
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声の演技(声優)と動きの演技(アクターアバター)の二つが組み合わさることで、ドラマにさらに深みと奥行きを与えられていると感じます。
また、第7話のラストシーンでは、偶然、街に楽器を買いに来ていた省吾が、ルミと光がデートしている現場を目撃するという展開を描きました。
その後、ルミが光と別れを告げ、省吾の元に走り寄るシーンでは、観客からのコメントが一気に盛り上がりました。
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しかし、その直後に光が女友達に声をかけられ、一緒にご飯に行くという展開になると、「おい光、軽すぎだろ。「もう光のファンやめます(笑)」といったユーモアあふれるコメントが続出し、非常に盛り上がりました。
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メタバースドラマの可能性と課題
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『クロスロード』のようなメタバースドラマは、短編映画であれば比較的多く存在しますが、連続ドラマとなると制作工程の複雑さや作業量の多さから取り組む人は少ないのが現状です。
特にメタバースドラマは、撮影、アバター演技、声の収録、編集というリアルドラマ以上の作業工程が求められるため、非常に手間がかかります。
これからの展望
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今回の作品をきっかけに、メディアからも注目され、テレビ出演のオファーをいただいたことがあります。(自分が思った企画じゃなかったので断りました)
こうした経験からも、メタバースドラマはこれからの時代において新しい可能性を秘めた分野であると感じています。
現時点では、メタバースの利用には高性能なパソコンやVR機器など、ある程度の設備投資が必要でハードルが高い部分があります。
しかし、技術が進化し、これらの製品が軽量化され、手に入りやすくなる時代が来れば、メタバースドラマはより身近なものになると思います。
今から取り組むことで、時代が進んだときにその価値がさらに広がり、自分たちの作品がより多くの人々に届く可能性があると信じています。
クリエイターへのメッセージ
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メタバースドラマ制作は決して簡単ではありませんが、今回の『クロスロード』を通じて、その価値と可能性を実感することができました。
僕の記事を通じて、これから挑戦しようと考えている方々に少しでも参考になれば幸いです。ぜひチャレンジし、新しい作品を生み出してほしいと思います。
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