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SF風詩集「生命に対する侮辱」

極めて何か感じます。生命に対する侮辱を。


 手足の爪のない男は、ネット上に無数に投稿された”手の映りこんだ画像”に囲まれて、自決した。

爪のない電子男

 器官移植のベストアルバムを眺めたママ友は、お気に入りの眼窩を見つけられず、おもむろに次のAmazonサイバーマンデーを調べた。

義体化した女

 ネット弁慶を産み落としてしまったインターネットは、彼らを育て切る自信が無く、泣く泣く、"赤ちゃんポスト"へ投函した。

投函されたネット弁慶




「極めてなにか生命に対する侮辱を感じます。」

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