【10/6】中東紛争の激化!バイデン大統領が行ったことと、原油価格の高騰。米国株への影響は?
中東紛争が激化しておりますが、実際にどんなことが起きているのでしょうか?また、中東紛争の激化が原油や米国株にどんな影響を及ぼしていくのかを簡単にはでございますが、説明していきます。
イスラエルとイランの紛争について
9月下旬、イスラエル軍がイランの最も重要な地域同盟国であるヒスボラの指導者を暗殺し、民兵組織に対する作戦の一環として南レバノンに進攻したことで、中東の緊張が高ま理ました。10月1日、イランは報復として200発以上のミサイルをイスラエルに直接発射し、事態が大きくエスカレートしました。
イスラエルのネタニヤフ首相は、イランに約200発の弾道ミサイルを発射したことを受けて、イランへの報復を検討していることを発表しました。
10月3日にイスラエルは、ベイルートにあるヒズボラ(イラン同盟)の拠点12カ所以上を爆撃したと発表し、主要7カ国(G7)は中東における制御不能な緊張の連鎖に警告を発しました。
・米国およびG7の対応
米国とその同盟国は、全面的な地域戦争に巻き込む恐れのあるさらなる報復の激化を避けながら、イランに反撃することを目標にするように求めています。
米国主導の主要7カ国(G7)は責任を持って自制して行動する」声明を発表しました。
・バイデン大統領の発言
アメリカのバイデン大統領は、イスラエルによるイランのエネルギー施設攻撃を阻止しようとしています。イスラエルによるイランに対しての報復を検討していますが、バイデン大統領はエネルギー施設への攻撃を思い止まらせるような「私が彼らの立場なら、油田を攻撃する以外の選択肢を考えるだろう」と発言がありました。
このバイデン大統領の発言の前日には、イスラエルによるエネルギー施設への攻撃の可能性を「協議中」との発言がありました。
また、バイデン大統領はイランの核施設を攻撃すべきではないと発言をしています。
中東紛争の原油価格への影響
中東紛争は去年から続いておりますが、原油価格は安定しておりました。しかし、イスラエルとイランの関係悪化により、イランのエネルギー施設が攻撃される予測が高まり、原油価格の高騰になりました。
イスラエルがイランの主要な石油インフラを攻撃すれば、中国への供給も滞りエネルギー市場が混乱する可能性が高く、世界に重大な緊張感を与えてします。
10月4日に、アメリカのバイデン大統領が「私が彼らの立場なら、油田を攻撃する以外の選択肢を考えるだろう」と発言。この発言はイスラエルによるエネルギー施設への攻撃を思い止まらせているものでした。これにより、原油価格は上昇幅を縮小し、WTI原油は一時2.5%上昇した後、0.9%上昇して1バレル74ドルを超えた。
米国株への影響
米国株は、発表された雇用統計を含めた重要指数が予想より大幅に良い数字でした。アメリカ経済が良好であることがわかりました。ですが、米国株は上昇はしたものの、大きな上昇にはなりませんでした。その理由が中東紛争の激化によるものです。
今後の中東紛争の激化が米国株に与える恐れがある影響は下記のようにあります。
・エネルギー価格の急騰
中東紛争がエスカレートすると、特にイランの油田が攻撃された場合、原油価格の急騰が予想されます。イランは世界的な石油輸出国の一つであり、供給が不安定になるとエネルギー価格が上昇します。これにより、エネルギーコストの増加が企業の利益を圧迫し、特に製造業や運輸業など、エネルギー消費が大きいセクターに悪影響を与える可能性があります。
・市場の不安定化とリスクオフの動き
地政学的リスクが高りは、投資家はリスク回避の姿勢を取る傾向があります。これにより、株式市場全体が下落し、安全資産(米国債や金など)への逃避が進むでしょう。特に、テクノロジー株やハイリスクの成長株は売られやすく、米国株全体に短期的な下落圧力がかかると考えられます。
・ 防衛関連株やエネルギー株の上昇
中東情勢が不安定化すると、エネルギー関連株や防衛産業関連株には買いが集まる可能性があります。防衛関連株は軍事支出の増加期待が高まり、エネルギー株は原油価格の高騰による利益増加が見込まれます。これにより、これらのセクターは相対的に好調なパフォーマンスを示す可能性があります。
・インフレ圧力の増加
原油価格の上昇は、インフレを加速させる可能性があります。これが続けば、米国の中央銀行であるFRBが金利を再度引き上げる圧力が高まります。金利上昇は企業の借入コストを押し上げ、株式市場全体にとってネガティブな要因となります。
中東紛争が激化した場合、短期的には米国株全体に下落圧力がかかり、市場のボラティリティが高まることがあります。ですが、去年から中東での紛争が続いており、そんな中アメリカ経済は好調でS&P500は最高値を更新しております。現状であれば、米国株は上昇していくと思われます。ですが、今後イランのエネルギー施設が攻撃されてしまったりなど、中東紛争が拡大していけば上記のような問題が懸念されます。
また、インフレに関しては完全倒していないとFRBのパウエル議長も発言しておりますので、10月10日のCPI(消費者物価指数)に注目です。