【米国市場】米国市場は休場、FRBウォーラー氏の利下げに言及、FRBボウマン氏の発言
昨日は、米市場が休場(プレシデント・デー)だったため、米国債・米国株式市場など動きはありませんでした。そのため以下の目次の出来事をまとめました。
FRBウォーラー総裁、年内利下げの可能性に言及
米連邦準備制度理事会(FRB)のクリストファー・ウォーラー総裁は、最新の経済データは金利据え置きを支持するが、インフレが2024年と同様の動きを示せば、年内に利下げを実施する可能性があると述べた。
ウォーラー氏はシドニーでの講演で、「インフレの鈍化が一時的なものであれば、さらなる政策緩和が適切となる」と述べたが、現時点では金利を据え置くべきとの考えを示した。
FRBウォーラー総裁の発言ポイント
金利据え置きを支持:現時点では利下げの根拠はないが、インフレ動向次第で年内利下げの可能性あり。
インフレ懸念:1月CPIが0.5%上昇し「やや失望的」、ただしPCE価格指数はそれほど問題視せず。
季節性の影響:CPIの上昇は「残留季節性」による可能性があり、ハーカー総裁も同様の懸念を表明。
政策判断の遅れを警戒:トランプ新政権の不確実性があっても、FRBはデータに基づき対応すべきと強調。
関税の影響:価格上昇の可能性はあるが、持続的なインフレ要因にはならないと見解。
2025年次第で利下げ:2024年と同じインフレ推移なら、年内のどこかで利下げを実施する可能性。
ウォーラー氏は、労働市場の堅調さを強調しつつ、経済の不確実性がFRBの政策決定を遅らせるべきではないと警告。トランプ新政権の政策が関税の影響をもたらす可能性についても言及したが、インフレへの影響は限定的と見ている。
最終的に、2025年が2024年と同じようなインフレ動向を示せば、FRBは「年内のどこかで」利下げを実施する可能性があるとした。
FRBボウマン理事の発言
FRBのボウマン理事は、銀行監督の不透明性を減らし、規制アプローチを見直す必要があると主張した。特に、金融リスクの優先度が低下し、非金融リスクが過度に重視されている点を懸念。規制当局は銀行と透明な対話を行い、申請手続きの迅速化を図るべきだと述べた。
金融政策については、インフレの緩和を予想しつつも、2%目標への回帰は不均一であり、慎重な政策運営が必要と指摘。株価上昇による金融環境の緩和がデインフレの進展を遅らせる可能性があるとした。
FRBボウマン理事の発言ポイント
●銀行監督と規制について
不透明な監督を批判:「不作為や不透明性」は悪影響を及ぼし、適切な精査が必要。
金融リスクの軽視を懸念:ITやガバナンスなどの非金融リスクが過度に重視され、金融リスクが後回しになっている可能性。
銀行との対話の重要性:規制当局は銀行の質問に対し、明確で具体的な回答を提供すべき。
申請手続きの改善:新規銀行申請や合併申請のプロセスを迅速化し、不必要な遅延を排除すべき。
●金融政策について
インフレは緩和傾向だが慎重な姿勢:2%目標への回帰は「緩やかで不均一」と指摘。
金融市場の影響:過去1年間の株価上昇が金融環境を緩和し、デインフレの進展を鈍化させた可能性を示唆。
政策の段階的調整を支持:「慎重かつ段階的なアプローチ」が望ましいと強調。