FRBの利下げと景気冷え込みの米国株への影響とリスク、今後の米国株がどうなっていくのか

FRBにより0.50%nの利下げが行われてから、米国株は上昇を続けており、市場は楽観的な雰囲気になっています。先週発表された指数から、これからのインフレや景気状況、今後の米国株について説明していきます。


インフレと景気状況について

米国のコアインフレ率は過去3か月間の年率換算で、FRBの目標である2%に近い数値を維持しており、FRBが重視する基調的なインフレ指標であるコアPCE価格指数は、8月に小幅な上昇を記録しました。米経済分析局が発表したデータによると、コアPCE価格指数は7月から0.1%上昇し、3カ月前比の年率換算では2.1%上昇しました。これにより、FRBの目標とほぼ一致しておりますが、景気面での冷え込みを示唆しています。

インフレ率の詳細を見ると、全般的に鈍化しており、特に住宅とエネルギーを除くサービス価格が2カ月連続で0.2%上昇した一方で、食品とエネルギーを除いた商品価格は0.2%下落し、3カ月間で最大の下落となりました。これは、消費者にとっては物価の安定を示す一方で、経済成長が鈍化しつつあることを示唆しています。

また、個人消費支出の伸びは0.2%で、市場予想の0.3%を下回りました。そして貯蓄率は4.8%と前月より低下し、景気減速の兆しが見られます。これにより、FRBが金融政策を緩和する理由としては十分なデータが揃いつつあります。特に、コアインフレ率の緩やかな上昇が今後も続く場合、FRBは更なる利下げを検討すると思われます。


これからのFRBが金融政策

インフレが全体として鈍化していることが示され、これは市場にとって良好なサインと捉えられています。インフレ率は来年初めまでにFRBの目標である2%に戻ると可能性が十分にあります。

これらのデータは、FRBが金融政策を緩和するための根拠を提供するものではあります、ですが、これからもインフレ抑制と経済成長のバランスを取る必要があるります。依然としてインフレに完全勝利というわけではありません。FRBは今月、緩和サイクルの始まりとして0.5ポイントという異例の利下げを選択しましたが、投資家の間では今後の利下げ幅について議論が分かれています。特に11月には再度の利下げが行われる可能性は十分ではあるものの、その規模についてはまだ議論が続いています。

11月初めに連邦準備制度理事会の政策決定者が会合を開く前に、米国の雇用市場に関する最後の明確な指標となる可能性を示唆している

今後の米国株に楽観視でいいのか

S&P500指数が今週、新たな上昇をかろうじて達成すで、2024年1月から9月にかけて20%上昇した。1997年以来最高の記録する見込みです。
また、ミシガン大学消費者信頼感指数も5ヶ月ぶりの上昇でアメリカ経済は明るき見えますが、そう考えれない材料も出てきている状況です。FRBの利下げがあり、インフレの抑制が見えてきましたが景気面での冷え込みも見えてきました。

ナスダック100指数は4週連続で3%下落し、S&P500指数は2%下落で週を終えた。10年国債の利回りは今週40ベーシスポイント近く下落し、国債を追跡する上場投資信託は2020年以来の大幅な上昇となった。ウォール街の「恐怖指数」であるVIX指数は、金曜の取引で一時2022年以来の高値に急上昇し、30に近づいた。

投資家はここ10年近く、市場のさまざまな問題にハイテク企業で対応し安定した収益にだしてきた。しかし、現在ではハイテク企業が問題になってきている。半導体メーカーのインテルは、AI競争に勝つための備えが不十分だと示唆したことから、株価は少なくとも1982年以来の大幅な下落を記録した。アマゾン・ドット・コムは、当面は利益はAIへの多額の投資に後回しになると投資家に告げたことから、株価は急落した。
エヌビディアなど企業が予想より期待した収益や新商品のブラックウェルが期待はずれになってしまったら、米国株は大きく下がってしまうようになるだろう。

経済減速によって引き起こされる可能性がある、ISM関連の指標や失業率の結果では株価が下がる可能性は十分に存在する。

まとめ

米国のコアインフレ率はFRBの目標に近い水準で推移しているものの、経済成長の鈍化が見え始めています。特に個人消費支出が市場予想を下回り、貯蓄率も低下しております。FRBはさらなる金融政策の緩和の可能性があります。株式市場では、S&P500が上昇を続ける一方で、ハイテク企業の不安定さがナスダック100指数に影響を与えており、今後のFRBの政策や経済指標の動向が市場に大きな影響を与えるでしょう。


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