分母の話

『従業員すぐ辞めるけど代わりはいくらでもいる』業界は搾取を生み才能を潰す。

分母の大きさの問題ってどこにでもあると思ってて、それは技術職を育てる専門学校も当てはまるのではないかと感じている。
一般的に専門学校は入るのも卒業するのもかなり簡単でひどいところはお金さえ払えば…みたいなところもある。あえて辛辣に言えば大学に入れないのでとりあえず専門学校へ行く人も少なくない。よって軽い気持ちで入り名ばかりの資格を得る人が多くなるのは構造上仕方のない事。もちろんやる気と才能に溢れた逸材もいるのは確かだが、今述べているのは比率の問題。

分母が大きいのは業界にとって担い手が多いと言う事なので一見良さそうなのだけど、離職率の高さやそれによる雇用主の従業員の軽視など負の悪循環に繋がっているのではと思っている。
『従業員すぐ辞めるけど代わりはいくらでもいる』業界は搾取を生み才能を潰す。
昔なら縫い子、ちょっと前ならパティシエや美容師、今ならITエンジニアといったところか。
代わりはいくらでもいると使い捨てていた技術職がいつのまにか誰もいなくなり業界の危機と今更騒ぎ始めてももう遅い。

本気の本気でやりたい人だけが本気で学ぶ専門学校になれば良いと思うけど資本主義はそれを許さないだろう。本当に好きで入った業界で使い潰される若者を見るのは忍びない。技術職の地位向上はどうすれば実現するのだろう?