第3話:人類技術の限界

電車に乗ってたら、とんでもない奴が現れた。
まるで車両の支配者だと言わんばかりの態度で大音量の動画を垂れ流し横に座る。

俺の静かな時間はこの支配者によって無慈悲にも蹂躙された。

しかし、俺には最新技術ノイズキャンセリングイヤホンがあった。音という敵は瞬時に消え、世界は再び平和を取り戻した。勝利した俺は、静寂という名の王座に座った気分だった。

しかし、数日後再び電車に乗った俺に新たな試練が訪れる。今度はホームレスらしき人物が隣に座ったのだ。五感のうち、嗅覚という敵が襲いかかってきた。鼻のノイズはキャンセルできない…。人類の技術にも、まだ限界があるんだなと痛感した。

たいへんありがとうございます。 かつてないほどの喜びです!