【日記】Apple MusicからSpotifyに乗り換えてまたApple Musicに戻ってきた話
ちょうど1年ほど前に、Apple MusicからSpotifyに乗り換えた。理由はいくつかあるが一番大きな理由は家のAndroid TVでSpotifyが使えることに気づいたから。その他にもそもそもiTunesの挙動が不安定すぎること、Spotifyでのみ坂本龍一が自身の葬儀用に作成したプレイリストが聴けることなどもあって、乗り換えることにした。
1年ほどSpotifyを使ってきたわけだが、お目当てだった坂本龍一のプレイリスト以外にも良いプレイリストが多くてそれは非常に魅力的だった。良い意味で「オタク」が多く利用しているイメージがあり、音楽オタクたちが作成したプレイリストを漁るのはなかなか楽しかった。
使用感自体には特に不満がなかったSpotifyだが、では何故今回Apple Musicに戻したかというとその理由は簡単明快。
アーティストへの還元率が低すぎるからである。
還元率の計算方法については様々な要素が複雑に絡むためブラックボックスではあるが、よく言われているのはApple Musicが0.8円程度であるのに対し、Spotifyは0.2円程度で、この数字は各種音楽サブスクの中でも群を抜いた安さである。
一応自分の楽曲もサブスク登録しているのだが、収入をほぼ気にせず登録していたのでその点についてあまりにも無頓着すぎた……。
そもそも自分みたいな弱小ミュージシャンになると、Spotifyからの収入はゼロである。これは還元率の問題ではなく、Spotifyが年間1,000再生以下の楽曲に対しての収益をゼロにする試みを開始したからだ。
これはストリーミング詐欺対策とかいろんな背景もあると思うので、この試みの善し悪しについてはここで議論するつもりはないけども、音楽仲間の楽曲をサブスクで聴いたときにより直接的に収益が入るのは間違いなくSpotify以外のサービスなので、そういう曲を再生する機会の多い自分はSpotifyを使うべきではないと考え、Apple Musicに戻ることにした。
Spotifyの機能面についても、そこまで不満はなかったとはいえ地味に不便だな~と思う部分もあった。
例えばジャンルが表示されないこと。Apple Musicで表示されるジャンルもガバガバなので意味ないと思っていたけれど、いざ無くなってみると、エレクトロニックなのかロックなのかフォークなのかがざっくりとわかるだけでも、雑多なジャンルを聴く自分としてはかなり助かっていたのだなあと気づく。
Spotifyで「あなたへのおすすめ」つって全然知らないアーティストが出てきたときに、何に基づくおすすめなのかもわからんしジャンルも表示されないと、聴くまでどんな音楽なのか全くわからないのは地味にストレスだった。
また、ライブアルバムやベストアルバムの区分がないことも不便だった。
Spotifyではライブアルバムやベストアルバムもすべて「アルバム」の一覧に集約されてしまっているので、どれがベストアルバムなのかわからないのも、些細なことだが地味~に不便だった。
あとこれも本当に些細なことだが、Apple MusicはiPhone端末にダウンロードした楽曲をアラームに設定できる。そんな機能使ってる人もあんまりいないと思うんだが、自分は朝のアラームを気に入った曲にしてその曲を一曲聞き終わるくらいにゆっくりと起きるという習慣があったので、Spotifyに乗り換えた途端にできなくなってしまって困った……。
とはいえやっぱりiTunes自体は重いし使いづらい。一番ムカつくのはプレイリストを作って公開すると、プレイリストに入れた曲が勝手に「自分のPC に保存されているトラック」と結びついてしまって他の人から見ると消えてしまっていたりする点。配信されている曲データと自分の私物である曲データが混同されてしまうのが厄介すぎた。元々mp3で持ってるアルバムをApple Musicからダウンロードすると曲目が二重になったりするしこれもめんどくさい。
DJやってるときもこのせいで管理がグチャグチャになってしまったりして、それが嫌でSpotifyに移行したんだった。書いてて今思い出した……。
あとSpotifyだとお気に入りに登録したアーティストのライブ情報とかが送られてくるのは便利で、それがきっかけで空気公団のライブを見に行ったりもしたので、助かった部分もたくさんあった。
機能面にはメリット・デメリットがそれぞれにあるので、やっぱりSpotifyのほうが良かったなぁ…と思い返すこともあるかもしれないが、自分はアーティストに少しでも還元したいので、今後はApple Musicの使いづらさとも付き合っていこうと思う。
単純に月額がApple Musicの方が100円高いのも残念ポイントではあるが、この分アーティストへの還元が行えていると思えば安いものだ。