8.23の贈り物
先日、4ヶ月ぶりの2連休(施設長に申告したらまじで?wwwって笑われました)に秘密の場所でトナカイさんに撮っていただいた。
もうお盆だねえ、おじいちゃん帰ってきてるね、という“かぜ”に迎えられて撮った写真は、
8月23日、もうひとりの「私の人生を守ってくれたヒーロー」の誕生日に届きました。
ちょうど、もうオレゴンも日付回ったよ!という時間帯に。なぜか推しを全力で祝うとプレゼント貰いがち。おめでとうRiver。
私の誕生日みたいにどきどきして封を開ける。
丁寧でかわいらしい額とお手紙。
繰り返し、くりかえし。
トナカイさん映えだけを考えて厳選した、
トナカイさんに撮られるためだけのお洋服。
使うことのなかった卒業袴での写真。
係長のすきなひまわりの写真。
もう会えないはずの祖父と写る写真。
一緒に「むぎちゃ」を飲む写真。
たくさんたくさん想いを込めて準備をしてつくった時間。
ここには絶対書かない思いもあった。
いろんなことがやわらかく重なって、出来たもの。
トナカイさんのお写真はすごくうつくしいので、それに合う、そしていつもなら手を出さない服を買おうと色々よしこと見て回って、
刺繍というものがトナカイさんっぽいと思ったのと、それが赤ちゃんの頃おじいちゃんが歌ってくれていた薔薇模様だったのと、
何より少女性が高かったので選んだ一着。
映画のようでした、と言ってもらえた私も何だか1999年の夏休みの世界にいるようだった。
女の子はプリンセスを夢見るものだし、私にとってのプリンセスは「少女」だったんだろうと思う。
奇しくも近頃、職場で「守られること」をよく考える。力ではどうしようもなく勝てない場面があること、“そういう視線”や“匂う空気”に怯えやすいこと、自分よりも利用者や先輩を優先して自分で自分を守れなくなってきていること。
そんな中で「少女」になれることで束の間の甘える夢を叶えられた気がする。
そこにすばらしい役割を果たしたひまわりを選んだ係長は、
わたしが笑い飛ばすしかなかった卒業式や仕事のことを見逃さずに、後でそっと寄り添って話をしてくれたひと。
簡単に同情なんかしない係長の本当の「わかるよ」がなかったら撮ってもらっていなかった。
撮ってもらうことは、「同じ」だった係長を置いていくような気もしたけど、「同じ」だった係長ごと撮ってもらえたら一緒に何か救われるんじゃないかって自分でもよく分からない理屈をつけて、絶対よかったねって笑ってくれる係長に少しでもその影響を伝えたくて。
なんて言ってくれるかな、はやくゆっくり話したいな。
祖父のことについてはトナカイさんにも結構伝えていたけど、書いておこう。
直前に騒動があって延期も考えたけど、8月がよかったのはそもそも命日だから。湿度のせいか匂いも強い季節なのでお線香の香りは夏の匂いだし、命日からのお盆だとどうしても夏は近くにいる気がする。
おじいちゃんの席と、私の席。
私がもう一度あの家に住んだときにはおじいちゃんは入院してしまっていたけど、夏休みも冬休みも、家族が帰っても私だけ延泊して、そのためだけに小学校から電車で3時間の旅ができるように練習して。
延長して私だけのものになったおじいちゃんとの楽しみは、ウイスキーを飲むおじいちゃんの隣に座って同じおつまみを食べること。ピーナッツ味噌、小女子の佃煮、もろきゅう、ほうれん草のおひたし、塩辛。子どもの好みじゃないな。笑
お酒一緒に飲めなかったけどね、同じ席に座ってまた「むぎちゃ」飲んだね。わたしは未だに「麦茶」と「ごみ箱」だけ広島弁だよ。住んだことないのに。「パトカー」は標準語寄りになったよ。そんな話もしながらお酒飲んでみたかったな。ウイスキー飲んだらたぶん吐くけど。
したかったことがいっぱい。姉と違って成人式の振袖も見てもらえなかったけど家に行ったら風が吹いたから居てくれたんだよね。
偶然でも何でもいいけど、寂しくてあそこに逃げるといつも励ましてくれるような暖かくて強い風が吹く。
出来なかったことが永遠に叶わないわけじゃないって色んな人が教えてくれた。山下さんはそう「思う」ではなくそうだと「知ってる」んだねって言ってくれた。
林もそう。あそこにもう一度目的を持って入る日が来るとは。
あの林は、ふたりだけの秘密の場所なの。
なにがどう秘密なのかはここにも書かないの。
いまはわたしだけが知っている、わたしだけが憶えている、いつかおじいちゃんに会うときまで絶対守るわたしの記憶。
なんだかトナカイさんに寄ってない?笑
まあでもこれで宝物がたくさん増えたの。
わたしは生きているし、それはこの写真が嫌でも勝手に証明してくれる。わたしの現在(ひまわり)と過去(薔薇)がこの中に保存されていて、
他にもわたしは共に生きていくトナカイさんの言葉をたくさん持っている。その言葉は椿の赤色で、チャイティーの匂いがするんだよ。
トナカイさんはね、わたしのチャイルドのD子(5歳・美少女)の暮らすインドにも縁が深いし、こよなく愛する豊島の隣の男木島にも縁が深いんですよ。つまり私はトナカイさんに縁が深いってことじゃないですか(?)
またトタン、行きたいですね。
生きて、また行きましょう。