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生きるためのがん日記その3
今日はコミュニティについて書こうと思う。
私が今回娘を置いて入院することができたのは、ひとえに周りのお仲間のお陰である。私たち親子は京都で家族を始めたのだけど、諸事情によりその生活を一年で切り上げて、実家に近い埼玉へと引っ越した。私は京都に戻りたくて戻りたくて仕方がなかった。それでも幼な子の養育は簡単ではなく、彼女が保育園を卒園するまで埼玉に住んだ選択は結果として間違いではなかったと思う。
でも、もう無理、京都に帰りたい。そんなうわ言を吐き続け、彼女の小学校入学を機になんとか京都に戻ってきた。
さて。
彼女が生まれる前の友人知人はいるけれど、いわゆるママ友というものがほぼいない。親一人子一人でやっていけるのだろうか…。戻ってきたときはそこが一番の不安だった。
しかし、果たして。そんな私たちに救いの手が差し伸べられた。前から友人で同い年の子どもがいるMちゃんから。彼女は私と入れ違いに京都を離れるところだったんだけど、そのほんの数日の重なってる時間を使って、自分の周りの人たちと私を繋げてくれたのである。コミュニティを丸ごとプレゼントされた感じ、と言えばいいのか。
この繋がりのおかげで私たち親子は京都での再出発を驚くほどスムーズに始めることができた。
そして、現在に至るまでに数家族が私たち親子の強力なサポーターとなってくれた。
筆頭はSさん。
さん付けってなんか他人行儀っぽいけど、彼女とその娘ちゃんとは、もはや義家族である。週末となれば殆どのご飯を一緒に食べ、お互いの家に娘たちは泊まり合う。近い分喧嘩もするけど、お互い一人っ子なので、そんな経験も本当に貴重。そんなSさんにはいつもお世話になりっぱなし。ありがたい。
他にも色々と助けてくれるお母さん軍団がいて、今回は4家族が娘を交代で預かってくれている。
なんなの?この手厚いサポート。
遠くの親戚より近くの他人。
これがことわざとして存在していることの裏付けを取った気分。
ありがたきしあわせ。
素敵なプレゼントと手厚いサポート。本当に本当にありがとう。