ふつネタライブに招待された話

ライブ前の話


GERAからメールが来たのは、なんの変哲もない火曜日だった。
その日は仕事が特に忙しくて、ヘットへとで家に帰ってきたことを覚えている。火曜日だったので、毎週恒例情熱スリーを聴いてパワーチャージし、そろそろ寝ようと思っていた11時頃。急にスマホの通知が入った。

何となく見てみると宛先は、GERAの横田さんから。内容は、情熱スリーイベント「ふつネタライブ」にて、私が書いたサコ目撃情報「日本食憲法」を街裏ぴんくさんがネタとして使用するという内容だった。
メールを読んだ後の最初の感情は「は??????」だった。エンタメの中で一番好きな情熱スリーに関連するイベントで、一方的にネタを見ている街裏ぴんくさんが自分のメールを使ってくれると。そんなことあってもいいのか???と。驚いた直後は嬉しさが込み上げ、就寝前にも関わらず眠気は吹っ飛んでいた。
メールにはライブ中に芸人さんとやりとりするがいいかという確認が記載されていた。人前で喋るのはとても苦手だが、「まぁ会社員できてるならいけるか」と妙に楽観的になり、30分後には衝動的に承諾のメールを返信した。夜分遅くに失礼いたしました。

横田さんからもらったメールには、イベントまで招待されたことは誰にも口外しないようにと書かれていた。横田さんとの約束、絶対に守らなければ。
翌日、平然を装い出社。昼休憩、打ち合わせ、いろんな場面でふつネタライブの件が頭に浮かぶ。言っちゃいけない。誰にも。
メールをもらってから初めて迎えた週末、お笑いをほとんど見ない親友に会う。あまりにも心細かったため、言ったとしても絶対広がらないしいいかなとも思った。しかし横田さんからのメールが頭をよぎる。絶対言っちゃダメ。心を鬼にしてふつネタライブのことは何も言わず解散した。

当日の話

待ちに待ったふつネタライブの日。日経ホールに入ると関係者用の受付を見つけ、チケットをもらいに行く。ラジオネームを口に出すのはなんか嫌で、スタッフの方に本名フルネームを伝えて無事チケットを受け取った。
会場に入って最前列真ん中の席に座る。いや舞台との距離ちっか!!!見上げるほど高い位置にあるセンターマイクの先端を見て怖気付いた。ライブの参戦経験は、数ヶ月に一度ある情熱スリーのイベント、そのほか数えるほどのみ。しかも席運が悪く、いつも後ろの方なのでぼんやりテレビをみるような、他人事みたいなこと気持ちでライブを見ていた。しかし今回招待席は最前の真ん中の席。味わったことのない臨場感、圧迫感で、座っているだけなのに緊張した。
あまりにも心細かったので、シューターらしき右の人に話すと、扁桃パンダさんだった。そして左隣では、元ブラジル代表さんと、紙コップさんが話していた。周りの席の雰囲気的にシューターは4人のようだと分かると同時に、似たような心境の人が私含め4人いると分かると少しだけほっとした。元ブラジル代表さんは、下ネタまみれのメールからは想像できない丁寧すぎる口調で話していて、私よりも緊張しているように見えた。しかし、一点謎があった。シューター、4人しかいない?ネタの数を考えたら7人いないとおかしい。事情あって来られなかった人、話すのが極度に苦手な人が多かったのかと推測したが、それにすぎても少なくないか?
謎を深めたまま、ふつネタライブが始まった。

開始早々驚いた。街裏さんの有名人目撃録じゃん!!と。街裏ぴんくさんのYouTube には、「有名人目撃録」という題名で、街裏さんがスマホ縦録りで有名人の目撃談を語る映像がアップされている。街裏さんが好きな身として気づけたのが嬉しかった。しかも斬新すぎる、リアルタイム配信スタイル。毎回言ってるけど、情熱スリー、演出が良すぎる。
早々に日本食憲法の話が始まる。街裏さんが日本食憲法の条文を追加してくれたこと、しかも追加してもらった部分がウケていたことが、とても嬉しかった。OP映像の曲が少年漫画みたいでカッコよかった。

ここから一組ずつ感想を書こうと思ったが、全組いいところ多すぎてめちゃくちゃ長くなる+ふつネタライブの詳細が丁寧に書いてあるnoteが既にいっぱい上がっているので、個人的に印象深かった箇所だけ書く。

シューターがたった4人だった理由は前半で分かった。紙コップさんが3通採用されてたのだ。いやー強すぎるって。番組で読まれまくっているので絶対1通は採用されてると確信していたけど、ここまでモテモテだったとは。3通目が発表された時、後ろから小さな悲鳴が聞こえた。

ライブ直前に右隣にいる扁桃パンダさんに話すのが苦手で緊張している旨を伝えたら、「僕も全然緊張してますよ」と言ってた。よかった…自分だけじゃなかった…と安心し切っていた。
囲碁将棋のごわすが終わり、いよいよ自分が話す番。少しは覚悟していたが、緊張しすぎて考えてきた言葉が全く出てこなかった。事前にいただいた想定質問に対する回答をしっかり固めてきたのに、念のためサコ目撃情報まで準備したのに。立て直そうとしても単語しか頭に浮かばず文章が作れない。そもそも600人収容できるホールで自分が話せるかなんて判断できなかった。そんなこと人生で一度もなかったし。緊張全開で言葉を発していると、進行の根建さんが変な質問もせず、やりとり少なめでさらっと切り上げてくださった。根建さんありがとう。
しかし、問題はここからだ。扁桃パンダさん、緊張してると言ってたくせにめっちゃ喋れるじゃないか。聞いてないよ。配信見たけど、舞台上の全員が素で笑ってるように見えたよ。言うことを準備してたのかもしれないけど、あれだけしっかり人を笑わせられるとは。メールも会話も面白い、手強いシューターでした。

ライブ直後の話

終演後、舞台上でシューター+演者で集合写真を撮った。ものすごいメンバーと同じ舞台を踏んでいることにずっと動揺していた。
全体写真の後、囲碁将棋の二人に写真を撮っていただくと、「いつもありがとうございます。」と囲碁将棋二人に深々と頭を下げられる。なんか、一方的にラジオ聴いてるだけの人なのに、パーソナリティに頭を下げられてる現実が信じられなかった。そしてお礼を言いたいのはこっちすぎる。とにかく思考がまとまらずふわふわしてしまい、こちらもありがとうございますと小声で言い、数回頭を下げた。
囲碁将棋と写真を撮ってもらった後は、街裏さんにメールを選んでいただいたお礼と、いつもネタを見ていることを伝えたいと小走りで駆け寄った。目が合うと、こちらより先に「おう、おもろかったよ。」と言ってくれた。兄貴…かっけぇって…。ただの会社員が面白い人に面白いと褒められたら、もうなんもいらないよ本当に。

囲碁将棋のことを全く知らないで情熱スリーを聴き始め、早2年と数ヶ月。聴き初めは「シューターの人たち、すごいなぁ。」と思って触発され、ちまちま怪文書を送りつけていたら、「シューター」という括りで番組に招待された。本当に愉快な人生。これからも毎週の放送、イベントを楽しみにして〼


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