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賽銭泥棒をゼロにするカギはこれ。窃盗率40%→1%にした方法が意外過ぎた!

〇前回のおさらい

さぁ後半戦です。前半はThe防犯つまり、守りを固めることで窃盗率を下げる工夫を紹介しました。つまり抑止です。防犯カメラや、防犯プラカードによって、「あ、これは盗んだらつかまっちゃうな」と認識してもらうことでした。

ただ、、抑止する上ので大事なポイントがあって、それが

性弱説をもとに設計する

ことでした。

悪い奴をとっつかまえるために防犯カメラでずっと監視するのは性悪説。

そうじゃなくて性弱説。

つまり

人間は弱い生き物だから、環境によっては、盗みを働いてしまうよね、仕方ないよね、誰も見ていなくて、お腹がすいていたらそりゃ盗っちゃう気持ちもわかるよ、

だから魔が差さないようにしてあげるね、
防犯カメラでサポートするよ、と言った具合です。

詳しくはこちらをご覧ください。

同じ抑止なのですが、

後者の性弱説に立った抑止の方が、非常に効果的、プラスの可能性を秘めているということです。
天使と悪魔のささやきで言うと

天使を登場させる可能性が高い

ということです。

この辺の詳細は前回の記事に詳しく書いてありますので、こちら↓をご覧ください☺

今回はそんなプラスの可能性を信じて信じて信じまくった結果、大ヒットした施策をご紹介します。

これがタイトルにある窃盗率40%→1%にした方法になります。

それでは行きます!!

ヒントはコンビニのトイレの「あのPOP」

まずはこちらの写真から。

某コンビニのトイレ案内

コンビニのトイレを利用した方であれば、1度は見たことがあるでしょう。まさにこれが「天使を登場させる」POPです。

どういうことか。それを説明する前に、別のトイレにあったPOPを下に紹介します。それがこちら↓

別のコンビニのトイレにあった案内

はい、これが天使が登場しないPOP。

さぁどうでしょう。どちらも、トイレをきれいに使ってほしいために作られたPOPなのですが、アプローチの仕方が全然違うのが分かります。

前者は人間がもともと持っている善良な心を引き出してくれるようないわゆる「天使のささやき」をアシストしてくれるPOPで、後者は人間がもともと持っている?であろう悪い心を押さえつけるようなPOPです。

前者のポップの場合、あなたの前に天使が表れて、こう言うわけです。

「ほらほら!いつもきれいに使っているから、お店の人があなたに感謝の気持ちを伝えてくれてるよ、嬉しいね~!」

それを聞いたあなたはきっとこう思うはずです。

「よし!今日もトイレをキレイに使うぞ~!!」

気合が入ったあなたは、いつもは絶対しないであろう、必殺!トイレットペーパー三角折りをするかもしれません。


トイレットペーパー三角折り(勝手に命名)


これ、次の人が使いやすいようにやってくれてるんですよね~ありがとうございます


一方で後者のポップは、これ以上盗みが増えるのは店にとって死活問題、これ以上は本当に辞めて!といった、店側の必死な想いが伝わってきます。

どちらが良いかという話ではなくて、天使が登場しやすいのがどちらかという視点で見ると、これが前者になります。

実はここが窃盗率を40%→1%に改善させた重要なポイントです。

大幅に窃盗率を改善する施策、それは

天使が登場しやすい仕組みを無人販売所に盛り込むこと

これがたどり着いた答えでした。

これは言わば逆説的です。無人販売所を設計する際、普通であれば、いかに悪魔を登場させないかを考えるかと思います。つまり防犯カメラで守りを固めて、「誰も見ていないから盗め盗め~」と悪魔が出てきたときに「やばいやばい、やめておこう」と抑止する方法です。
詳しくはこちらから↓

しかし、それだけでは、無人販売所は成立しません。いや、正確に言うと趣味程度で続けることはできるかもしれませんが、利益を出し続ける無人販売所を運営することができません。(と思っています)

悪魔のささやきを消すことができてもそれは結局、行動を押さえているだけなので、何か売上につながるようなポジティブな行動を生み出しているかというと、そういうわけではないからです。

トイレで言うと、POPだけ見て、キレイに利用してもらえなかったら。あまり意味がないわけです。キレイに使っていただき、ポジティブな余韻を残し、次の利用者にポジティブなままバトンを渡すイメージが大切なのです。できれば、心の中で留めるのではなく、アクションしてほしいのです。

消費者が何かポジティブな行動を引き起こす。


これをゴールにして設計することが大事なポイントです。

お金を正確に入れることに加え、いつもより多く買ったり、買う頻度が増えたり、また、周りに宣伝してくれたり、と実際のポジティブな行動を引き出せるかどうかが鍵となってきます。

結果的に無人販売所にポジティブなエネルギーが充満し、泥棒を寄せ付けないような空気を作り出すことができます。それが窃盗率の改善として数字に表れるわけです。

何となく、イメージは出来ましたか?
それでは具体的に我が無人販売所「KUDAMONO-BOX」の具体的事例を交えて説明していきます。

具体例①~天使を登場させる方法~

まずはこちら

池袋店の様子

コンビニのトイレをイメージしております、まだ買って頂けていないにも関わらず「お買い上げいただき嬉しいです💛」と(笑)、なんとも図々しいですが、これにより、ちゃんと購入してもらえるようになりました。また、沢山入れたくなるので、購入単価も上がりました。正確にお金を入れてくれるようになったのは、手書きで人間味を出すことで、私たちが時間をかけて用意したサービスだと伝わった証拠かもしれません。

具体例②~天使を登場させる方法~

続いてはこちら

吉祥寺南さんぽ店のようす

これは私ではなく、店舗オーナー様のアイデアなのですが、雨の日にわざわざ来てくださったお客様に感謝の気持ちを込めて、アメをプレゼントしています。ちょっとした気持ちですが、心が温かくなります。これを見て、盗みをはたらこうと思う人は少ないのではないでしょうか?

さらにはこちら

吉祥寺南さんぽ店の様子
吉祥寺北町1号店のようす

どちらも「ご自由にお取りくださいコーナー」なのですが、人間味が溢れており、もらった側はなんだか嬉しい気持ちになりますね。親切にされたら、何かお返ししたくなる気持ちになります。実際、この施策の後、驚くことに、売れた商品以上のお金が入っていた、というビックリする現象が起こりました(驚)
私たちは「おもてなし入金」と勝手に名付けているのですが、天使というより、大天使が登場してますね。。笑

そしてそして、
これがとても効果があったのですが、

三鷹下連雀店のようす

可愛いトトロが目に入りますが(笑)、その上にある感謝状に注目してください。これはまさにコンビニのトイレの手法に近いですが、実際に嬉しかった気持ちをストレートに伝えている感謝状になります。正直、集金するとき、いつもドキドキしながら扉を開けるのです。(ちゃんと入っているかな~って)、なのでピッタリ入っていたら本当に嬉しくて、皆さん本当にありがとう!日本人すごいな!って。それを素直に伝えてみました。
これにより面白いようにピッタリ入金が増え、窃盗率が劇的に改善しました。

そして、最後はこちら。

西東京市新町店の様子


これは天使が登場する、というニュアンスではないですが、、、

ある日、集金箱を開けると黄色い付箋が入っており、上記のような文言が。(少しブレていてすみません。。)
購入した商品が傷んでおり、それをわざわざメッセージにして伝えてくれてくれたのです。購入者が分からないため、私は悶々としていたのですが、ある日、この気持ちを掲示板に表そうと思い、上記のように、返金したい旨、、謝罪したい旨を記しました。

すると、以下のように、お客様から反応がありました。

この記事を見た時、私は涙が出そうでした。
こちらのミスにもかかわらず、それを責めるわけではなく、逆に「これからも楽しみにしている」とエールをもらったのです。結局、この方にお会いすることは叶いませんでしたが、私が今後、無人販売で購入してくださるお客様に、本気で向き合っていこうと、決心させてくれた出来事でした。
なんだか、交換日記をしているようで、心が温かくなったのも覚えております。

さて、最後は少しずれてしまいましたが、いかがでしたでしょうか?

タイトルにもある、窃盗率を40%から1%にできた理由。
それは

天使が登場する仕組みを無人販売所に組み込みこと

それが現在私が確かに実感している答えであります。

やはり、最初に戻ってしまうのですが、人間は周りに影響を受けやすい非常に弱い生き物です。この前提に立った時に、どちらの方向(善or悪)に針を振らせることができるか。これをコントロールしていくのは私たちサービス提供者です。そして今後も、この事業を継続していくうえでずっと変わらない出発点になります。

人間の弱さを助長してしまう方向に導いてしまうのも私たち次第、(part1でも書きましたが、清潔感のない無人販売所は、消費者の行動を悪い方向に導きやすいです)。一方で今回書かせていただいたように、良い方向に導き、天使を登場させるのも私たち次第ということです。

以上になりますが、ぜひこれから無人販売所を始める方や、無人販売の仕組みに興味のある方は参考にしてみたください☺

また、私たちは今後もこの事業を継続し、無人販売の理想のモデルを追求していきます。目指すは世界進出。今後もこのように進捗を報告していきたいと思いますので、もし興味を持っていただけましたら、私たちの活動をぜひ追いかけてください。フォローをよろしくお願いします!

それでは引き続きよろしくお願いいたします!


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