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くだけねこはしろい

くだけねこはしろい

外見と中身が一緒だというたとえ(白い毛のくだけねこは間抜けな面もあるがとても純粋だということから)

*稲村さんの解説*
「ホワイトデー」のことを「白い毛の生えている動物の日」だと勘違いしているくだけねこは、ホワイトデーの日、年に一度だけ黒い毛の生えているカラスくんに得意気になるのでした。

「きょうはおいらのひにゃ。からすくんなんかおもしろいこといってにゃ。えっへんおっほんにゃ。」

するとカラスくんは言いました。

「昔、中国の意地悪なお偉いさんが家に帰りたがっている者に、『カラスの頭が白くなったら家に帰らせてやろう』と言って、家に帰ることを絶対に許さなかったことがあったんだぞ」

するとくだけねこは答えました。

「たいへんにゃ!それにゃら、おいらのかみのけをからすくんあげるにゃ。そしてあたまにつけるにゃ。そしてそのひとをおうちにかえらせてあげてにゃ!」

昔話をしているのに、今まさに困っている人がいると勘違いしているくだけねこのことをカラスくんは「間抜けだがいいやつだな」と思いました。それなら白い毛をつけて助けに行くふりをしてあげようとカラスくんは考えました。

そしてカラスくんは、くだけねこがくれた「白い毛」を頭につけて飛んで行きました。すると何本かが外れてカラスくんの尾っぽにくっつきました。それを見たくだけねこは言いました

「にゃにゃ?お、も、しろにゃ」

*本来の使い方*
他人の飯は白い
他人のものは、より良く見えるということのたとえ。

*参考*
烏の頭の白くなるまで
いつまで経ってもその時がこないことのたとえ。中国、戦国時代に燕の太子丹が人質になった時、奏王が「烏の頭が白くなり、馬に角が生えたら国へ帰す」と言って、帰ることを許さなかったという故事から。

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