はつもの

はつものくだけねこ

はつものくだけねこ

初物を見たり食べたりできなくても、気持ちが伝われば十分良い年を迎えれること。

*稲村さんの解説*
初物は何かにつけて縁起が良いと聞いたくだけねこは、手始めに初夢で見ると良いとされる「一富士二鷹三茄子」を見るために、元日から暖かいコタツでうとうとと居眠りを始めました。でも見たのは「おかき」や「雲」を食べる夢だったので、がっかりしたくだけねこは今度はお正月の「初餅」を自分で作って食べることにしました。でも「餅は餅屋」というように、くだけねこにはお餅をうまく作ることができませんでした。

くだけねこはまたがっかりしてコタツで寝転びました。するとにゃんにゃんが「ついたもちよりこころもちにゃ。」と言って去年からちゃんと用意してくれていたお餅を焼いて出してくれました。最初は意味が分からなかったくだけねこもことわざ辞典でその意味を知って嬉しくなりました。さらににゃんにゃんが焼いてくれたお餅がとても美味しかったのでくだけねこは「わらうかどにはふくきたるにゃ」といって大喜びしたのでした。

*本来の使い方*
初物七十五日
その年の初めての収穫品を食べると、寿命が七十五日延びると言われていること。

*参考*
一富士二鷹三茄子
富士山は「不死」、鷹は「高い」、茄子は「成す」という意味をさすとされ(諸説あり)初夢で見ると縁起が良いとされる。

餅は餅屋
何事にもそれぞれ専門家がおり、素人はとてもかなわないというたとえ。

搗いた餅より心持ち
人から餅をごちそうしてもらうことはありがたいことですが、それ以上に、ごちそうしてあげようという心づくしがありがたいという意味。

笑う角には福来る
笑い声が満ちている家には、自然と幸福が巡ってくるものという意味。

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