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休学を4年やってみて感じたメリット・デメリット

富山大学に入学して、半年後から2年の休学。
半年だけ復学して、再び2年休学。

というのが今のところ僕の大学生活です。

休学は連続で最大2年、合計でも4年までしかできないので、もう休学カードを使い切ってしまいました。

そんな僕の周りには積極的な理由(留学や起業、インターン、旅など)で休学している人も多く、いろんなパターンの休学のあり方を見てきました。

というわけで、休学のメリット・デメリット、する上でのハードルとその乗り越え方について書いてみようと思います。

<メリット>

・学費を払わず大学生をやれる
・親の扶養に入ったまま、無限の時間を手に入れられる
・自分と向き合う時間をガッツリ持てる
・やりたいことにとことん集中できる

学費を払わず大学生をやれる

国立大学では休学期間中の学費はかかりません。僕の場合だと、実質1年分の学費で大学生を5年やっていることになります。

学生であることは武器になります。

学割が効きますし、企業に「取材させてください」と言えばかなりの割合で応じてもらえるし、チャレンジするときに応援もされやすいと思います。

親の扶養に入ったまま、無限の時間を手に入れられる

その上で、休学中は課題もなければテストもない。一人暮らしの大学生であれば、親の干渉もない完全なる自由が手に入ります。

半分冗談ですが、老後に虚無の時間に放置され、やることがなくボケてしまうことへのシミュレーションになります。

働くようになり、結婚や出産まで人生の段階が進むとそうかんたんには無責任な長い休養を取れません。

自分で時間を創造的に使ういい練習になるはずです。

普段は目の前のことをどう上手くやるか考えているのが、そもそも何をやるべきか、なぜやるのかを突き詰めて考えられるようになります。

大学生は、やりたいことを押さえ良い子であることをがんばり続けてきた結果迷子になっている人も多いです。

誰かに課される理想像から解放されてみるのは、良い変化のきっかけになると思います。

というわけで、

自分と向き合う時間をガッツリ持てる

休学した人や浪人した人、不登校になった経験のある人がしばしば口にするのが、「その期間でたくさん考え、自分と向き合い、軸が定まった」ということです。

「一度レールを外れることで、他人の期待に安易に振り回されるのを押さえられるようになった」ってのもよく聞きます。

やりたいことにとことん集中できる

とにかく時間があるので、やりたいと思ったことにはどんどん時間を使えます。

積極的な理由で休学する人は、たいてい留学に行ったり、旅をしたり、僕のように自分の事業に集中したりしています。

<デメリット>

・復学後、授業に戻るのがしんどい
・親に負担をかける

復学後、授業に戻るのがしんどい

デメリットは、ほとんど復学と関係している気がします。

まず、しばらく休んで戻るので単純に授業の内容を忘れています。復習が必要な場合、けっこう大変かもしれません。

もちろん、一緒に授業を受ける人はほぼ初対面の年下ばかりになります。人によってはこれにしんどさを感じます。

しかし、もっと根本的に、休学中に自分のやりたいことが定まった場合、その内容と大学の授業に何の関連もないことが多々あります。

大学はなんとなくで進学している人も多いため、こうなる率がそこそこ高いのでしょう。

こうなると大変です。やりたいことがはっきり見えているのに、直接的には何の役にも立たないことに時間とお金を大きく取られることになるからです。

親に負担をかける

もう一つのデメリットは、親にあります。

だいたいの大学生は親の扶養に入っていると思います。生活費もかなりの部分を親に頼っている人は多いでしょう。

そうなると、息子や娘が休学してしまうと、保護していないといけない期間が伸びてしまいます。

子供が独り立ちしたらやっと落ち着ける。お金にゆとりができる。そう思っていた親としては計画が崩れます。

親が月額いくらくらいあなたを支援してくれているかを考えてみてください。それが半年や1年伸びる提案をそうかんたんには納得できないでしょう。

仮に、休学期間中は自分で生活費を稼ぐとしても、復学してまた親を頼る前提ならナーバスにならざるを得ません。

ですので、その辺の心理を汲んだ上で休学のプランを提案してあげるべきかと思います。

<ハードル>

・親が許してくれるか
・担当教諭が協力的か
・怖がる自分を説得できるか

親が許してくれるか

休学するには、親のハンコが必要です。

しかし、親世代からすると休学がどうも「悪いこと」あるいは「負け」みたいな印象が強い場合が多い。

最近(といっても、15年前くらいから)は東大の教授も休学を推奨しているくらいですが、まだ慣性の力が働いているのでしょうか。

人によっては「あんたが休学するんなら私死ぬから!」と母親に言われ断念することもあるようです。取材しててたまげました。

というわけで、親に対してはそれなりの理由を説明しないと休学を許してもらえないことも多いようです。

僕の場合は生活費も学費も自分で賄っていたのですが、それでも親が印鑑を押してくれるまでに時間がかかりました。

先ほどデメリットのところに書いた経済的な事情も踏まえて説得できるとなお良しです。

担当教諭が協力的か

休学には、担当の教授にもハンコを押してもらう必要があります。

僕の場合は先生がすぐにハンコを押してくれましたが、友人は先生がとことん休学させまいと振る舞ってきて大変な思いをしていました。

先生には早めに相談することをおすすめします。

怖がる自分を説得できるか

大学進学までは、基本的に親や周囲が期待するルートを辿ってきている人が多いはず。

もちろん、志望先のレベルをとやかく言われたりはあるでしょうが、大学や高校へ進学するという大筋では期待に沿ってきたと言えるのではないでしょうか。

しかし、休学は別に誰にも期待されるものではありません。

人によっては、はじめて自分から道を外れるような経験になるはずです。明らかに少数派のルートを選ぶことにもなる。

だから、思いの外自分の心がブレーキになる。

休学するまでずっと自分以外の誰かが1日の過ごし方に規則を与えてくれていたのが、急になくなってしまうことも人によっては怖いようです。

課題もなければ、試験もない。そんな状況で自分は時間を上手く使えるんだろうか、と不安になるんだそうです。

これに関しては、休んでから考えて全然OKだと個人的には思います。

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