「なんで沖縄からわざわざ富山に?」という宿命の問い
沖縄県民が富山に住むことになると必ず聞かれることになります。
「なんで富山に?」と。
もう富山に来てから1年半(その内半年は帰省していた)になりますが、「なんで富山に?」のやり取りはまだまだ続いています。同じ人から2度以上尋ねられることだってあります。
富山に住む沖縄県民が
「なんで富山に?」と聞かれ続けるのが宿命であるなら、
富山に住むライターの沖縄県民が必ずこの話題で半年に1回は記事を書くのも宿命でしょう。だって見てもらえるから!
ちなみに僕がこの話題を記事にしたのは3度目です。
沖縄パワー
前にも言いましたが、僕は沖縄県民で、大学進学を機に富山にやって来ました。「富山へ行く」と友人に言ったら「富山ってどの辺だっけ?」と返されたのが忘れられません。
富山に住み始めて以来、自己紹介をするたびに
「ええ!沖縄!?なんでなんで?」
「ふーん沖縄ね。…で、どうして富山に?」
「なんで沖縄から富山に!?」
という反応をもらうのが定番になっています。ラッキー。
沖縄出身というだけで覚えてもらえるし、勝手に相手が盛り上がってくれるのです。こんなに楽なことはありません。
こうしてブログのネタにもできますしね。
18歳の僕が妄想した退屈な未来
「なぜ富山だったのか?」を語る前に富山に来る前の話から。
僕は沖縄にいる間に、ほんとうに多くの人に助けられ支えられて生きてきました。
貧困ラインの家庭でしたが、服はお下がりで事足りましたし、参考書もその他の書籍も家族以外の方に買ってもらったり、いただいたりしていたし、食べ物もよく祖父母や近所からおすそ分けされ…そんな家庭で育ちました。
それで、高校生の時の僕は思います。
生まれてから18年間(沖縄にいた期間)の経験的に、極端に言えば、沖縄に居続ければたぶん一生働かなくても生きていけるんじゃないだろうか…
それくらい親戚関係や友人関係が強固でした。それに、最悪真冬に外で寝ることになっても沖縄なら死にません。ちょっと寒いですが。餓死もあり得ないでしょう。もはや僕は何もしなくてもいいのだ…
まずいまずい、このままここに居たらあまり起伏のない人生になってしまうぅ!とゾッとしたのです。勝手に妄想して。それじゃ面白くないと思ってしまったんですね。
富山にした理由1つ目
というわけで、富山に決めた理由の一つ目です。
「なるべく沖縄県民がいないところに行ってみたかった」。
”このまま沖縄にいた場合の自分の30年後”が18歳の時の僕にはけっこうはっきり見えて、ともかく沖縄は出ようと思ったのです。
とはいえ、アメリカへ行こうとか、台湾へ行こうとかそこまでストイックにはなれませんでした。
ただ、同郷の共同体もないような土地で自分がどれくらいやっていけるんだろうか試してみようとは意気込んでいました。富山には沖縄県人会がまだないのです!僕が作るかもしれません。
というわけで、とにかく沖縄を出てみたかったし、できるなら沖縄県民が少なそうな東北か北陸がよかった。
しかし!!
ここで一つ、厳しい条件が加わり、行き先を完全に富山に絞ります。富山を選んだ2つ目の理由ですね。
理由の2つ目
それが、
浪人しちゃだめ!後期試験はだめ!国立のみ!という三重苦(笑)です。
これは家庭の経済的な事情からなので仕方がないところですが、こんなことになりました。
つまり、
完全なる一発勝負!
落ちたら沖縄ですぐに仕事を始めることになっていました。しかし、僕の性格というか性質上、まともに続けられる気もせず…。とはいえなんの心配もせずただただ省エネに一生を過ごすことになりそうで。
そう考えると、いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!
と叫びたい気持ちになってしまったわけです。
恐怖が強いとリスクを取れません。僕は100%、絶対合格できる大学を選びたくなりました。とりあえず沖縄県民のいないところへ、家族とのいざこざなく出られればいい、そういう考えでした。
実際、富山って沖縄県民から見てどうよ?
100%受かると思って選んだものの、恐ろしき未来から逃れることができて大喜び。無事富山大学に合格しました。
こうして、2019年4月から富山に住むことになったのです。めでたしめでたし。
さて、合計で1年ほど富山で過ごしてみて、実際どうかというのをちょこっと(3行で)紹介させてください。
富山は、街並みと自然の調和が綺麗で、真夏と真冬以外快適で、なのに全然人がいないというアンバランスで、選ばれた人しかいないアートで機能的なスマートシティといった様相です!非常に住み良い。
試しに「イナガキヤスト」さんのTwitterを覗いてみて下さい。絶対富山に行きたくなります!
https://twitter.com/inagakiyasuto?s=21
富山に来て目的はかなったか
起伏のない未来を想像して、勝手にゾッとして富山に来たわけですが、今の所どうなのか。
おかげでちゃんと起伏の激しいぶっ飛んだ2019年を送ることができ、迎えた2020年もなかなか刺激的で予想を裏切り続けるような10ヶ月を送れております。
できることなら高校3年生の自分に、
「君は、今からなぜか富山の大学に進学して、ゲストハウス起業する先輩と出会って、半年で休学して、路上ライブしてみたり、靴磨きしてみたり、社長と対談しまくるYouTubeを初めてみたり、物々交換に本気で挑んでみたり、ライターになる夢が叶ったりするんだ」と伝えてどんな顔をするか見てみたいものです。
ちなみに2019年を振り返った記事がこちら(たぶん、今年の終わりに2020年の総括記事を書くはずです)↓
最後に
参考になるかはよくわかりませんが、富山に来た話を書いてみました(3度目)。富山の良さも伝わっていたらなと思います。
今の所、富山ライフはかなり楽しめています(地元の知り合いへ)。また何か始めたいなあ…
「なんで沖縄からわざわざ富山に?」は本当によく聞かれるので、また半年後くらいに同じタイトルで書くと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。