「9枚の白紙カード」 ~ 出題編

数理パズルを考えてみました。題して「9枚の白紙カード」。
興味のある方はチャレンジしてみて下さい。


まずは、このパズルに登場する「試合」について説明します。

「試合」は二人で行います。必要な道具は数字の書かれたカード。
二人は、同数のカードを用意します。(ここでは3枚です)
両者向き合って座り、カードを伏せた状態で横に並べます。
それぞれ開くカードを指定し、同時にひっくり返します。
カードの数字を比べ、1以上大きければ勝ち、1以上小さければ負け、
差が1未満であれば引き分けです。
このカード同士の「勝負」を、全てのカードが開かれるまで繰り返します。
カード枚数分の「勝負」を行い、その勝敗数で「試合」の勝/敗/分を決めます。

「試合」後、プレイヤー間でのカードの交換等はありません。
ここでは、同じカードを用いて複数回「試合」を行います。
複数回行うことにより、一定の勝/敗/分の率に近づきます。

この「試合」は、柔道団体戦、あるいは、競技かるた団体戦のようなものです。実力が10,30,50という三人を擁するチームと、20,40,60という三人を擁するチームがあったとします。両チームが共に実力順に、大将、中堅、先鋒と指名して闘うと、前者のチームは三敗となりますが、実力10を大将に、50を中堅に、30を先鋒にして闘うと、二勝一敗と逆転することもあります。
しかし、後者のチームメンバーの実力が、40,60,80であったなら、前者チームはどのような並べ替えを行おうとも、勝てません。高確率で三敗。運がよくても一勝二敗が関の山です。


ここからが、数理パズル「9枚の白紙カード」の説明になります。

9枚の白紙のカードを用意します。登場人物は三人、A,B,Cとします。
三人に白紙のカードを3枚づつ配り、カードにはそれぞれ、好きな数字を書いて貰います。但し条件があり、
・0以上の実数であること
・三つの数字の合計は9以下
とします。

三人がそれぞれのカードに数字を書き終わると準備完了です。
(以後、この数字は書き換えられません。)


各プレイヤーが数字の書かれたカードを三枚づつ所持しています。
各組み合わせで、十数回づつ「試合」を行いました。
その結果

・AとBの試合において Aの 勝:負:分≒1:2:0
・BとCの試合において Bの 勝:負:分≒1:2:0
・CとAの試合において Cの 勝:負:分≒1:2:0

となりました。さらに、

・Aは0と書いたカードを持っている

という情報を加えます。


ここで問題です。
Aの残り二枚のカード、Bの三枚のカード、Cの三枚のカードには
どのような数字が書かれているでしょうか。


例えば、Aは[0,4,5],Bは[2,3,4],Cは[1.5,2.5,5]と書いたなら、

・AとBの試合において Aの 勝:負:分≒2:0:1
・BとCの試合において Bの 勝:負:分≒1:1:4
・CとAの試合において Cの 勝:負:分≒1:1:1

となることが予想されるため、このように書かれたのではないことが分かります。


約一週間後にヒントを出し、その二日後ぐらいに、解答と解説を出したいと思います。


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