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ウォール街の8つのVCに支えられているファイルコイン(FIL)。投資する価値はありますか?

ファイルコインと聞き、あなたは何を一番最初に思い浮かべますか? 誰もが自分のコンピューターの予備のストレージスペースを借すことができる分散型プロトコル、または暗号業界で最大のICOプロジェクト?

数年遅れではありますが、ついにファイルコインのメインネットがブロック148,888でローンチしました。 しかし翌日、ファイルコインのマイナーがストライキを行いました。 かつてウォールストリートベンチャーキャピタルの8社が共同投資したファイルコインは投資する価値があるでしょうか? 分散ストレージはブロックチェーンテクノロジーのアドプションを加速すると思いますか?

この記事では、Filecoinについて解説し、投資する前に知っておく必要のあるいくつかの点を紹介します。

1. ベンチャーキャピタルがFilecoinに期待、2億5700万ドルの記録を更新
2017年からクリプト業界で最もホットな話題となっている「ファイルコイン」。Web3.0の鍵を握る存在であり、分散型ストレージの分野では将来性の高いプロジェクトとされています。

ICOに先立ち、FilecoinはAndreessen Horowitz、Union Square Ventures、Digital Currency Group、Sequoia Capitalなどのベンチャーキャピタルから5200万ドルを調達しました。その後、FilecoinはCoinListでICOを行い、1時間以内に2億ドル以上の資金を調達し、当時の暗号業界の資金調達記録を更新しました。

なぜFilecoinはVCに人気があるのでしょうか?それは、ブロックチェーンが分散型ストレージの分野で非常に有望な未来を持っているからです。

2. 野心的なFilecoinは分散型ストレージの新時代を切り開く
2019年のクラウドストレージの出力額は460億ドルを超えました。しかし、今のところ市場シェアの大半は中央集権的な巨人によって独占されています。スマート端末機器の継続的なアップグレードと普及、ショートビデオソフトの台頭により、人々が生み出すデータは今後も増え続けることが予想されます。市場でのストレージの需要も増えており、クラウドストレージ業界も数千億稼ぐ市場になると考えます。

分散型ストレージの台頭は、既存のクラウドストレージ事業の欠点を補い、クラウドストレージ業界全体のパターンを変えることになるかもしれません。Filecoinは期待値の高いプロジェクトであり、Filecoinといえば、多くの人がIPFSを思い浮かべます。IPFSの正式名称はInterPlanetary File Systemで、HTTPに取って代わるように設計されたネットワーク伝送プロトコルです。そして、FilecoinはIPFS上で動作するインセンティブプロトコルです。ブロックチェーン技術を利用してピアツーピアのストレージ市場を構築し、ユーザーがデータを迅速かつ安価に保存できるようにすることで、中央集権型サーバーへの依存度を下げています。

3. Filecoinはブロックチェーン技術の大量導入をもたらす
簡単に言えば、FilecoinをストレージのAirbnbとして理解することができ、参入障壁がないということです。利用可能なハードウェアデバイスがオンラインにある限り、誰もがデータストレージサービスのプロバイダーやユーザーになることができます。Filecoinは、サービスを提供するために、いわゆる信頼できる第三者機関には頼らず、ネイティブのトークンFILを使って、より多くの人にストレージサービスを提供するために、マイナーをインセンティブする支払いや補助金を出すことになるでしょう。

ハードディスクに空き容量があり、ブロードバンド接続があれば、FILトークンをステークして、Filecoinネットワーク上でのマイニングを開始することができます。誰かがあなたのストレージリソースを利用して満足してくれたら、報酬としてトークンを手に入れることができます。サービスに満足できない場合は、ステークしたトークンは没収されます。

Filecoinは分散型ネットワークであるため、ブロックチェーンのインセンティブの仕組みを通じて世界中の遊休ストレージや帯域幅のリソースを動員することができ、Filecoinを通じて様々な新しいアプリケーションが生まれていきます。つまり、Filecoinは、金融分野以外ではブロックチェーン技術の大量採用をもたらす可能性が最も高いプロジェクトと考えられます。

4. Filecoinのネイティブトークン
FILはFilecoinのネイティブトークンです。FILの総流通供給量は20億で、これはFilecoinネットワークの4大グループに分配されます。これらのグループは、ネットワークの創造、発展、成長、維持に重要な役割を果たしています。

70%: ファイルコインのマイナー(マイニング報酬)
15%: プロトコルラボ(技術開発・マーケティング)
10%: 投資家(資金調達)
5%: Filecoin財団(コミュニティ構築費、ネットワーク管理費)

Filecoinの経済モデルでは、ストレージの利用者はFILトークンで支払いをしてデータを保存し、ストレージの採掘者はストレージスペースを提供することでFILを取得します。FILの価値は、そのストレージと検索市場の規模に依存します。ファイルコインのネットワーク上でのストレージと検索に対する市場の需要が増加すれば、FILの需要も増加する。したがって、Filecoinの経済的繁栄には、ユーザーとマイナーの参加が必要になります。

5. Filecoinは投資する価値があるのか?
Filecoinは特別なマイニングの仕組みを持っています:マイナーはFILを担保としてステークする必要があります。そのため、マイナーはKuCoinのような中央集権型の取引所でFILを購入する必要があります。これらの設定には2つのメリットがあります。1つは、行儀の悪いユーザー、または動きの遅いマイナーを減らすことであり、2つ目は、51%の攻撃を開始するためのコストを増加させることです。

これらの設定のため、Filecoinの初期マイニング段階でのFILの需要はFILの供給をはるかに上回ることになります。マイニングに参加するためには、マイナーは大量のFILを担保に出す必要があり、FILの希少性が高まることになります。しかし、このこともあって、Filecoinのマイナーはメインネットローンチの1日後にストライキをすることになりました。また、FILの長期的な価値は、いまだにFilecoinのネットワーク利用に依存しています。分散型ストレージに内在する価値はまだ実現していません。まだ多くの誇大広告がFilecoinを取り巻いているため、投資家はこれらのリスクを認識し、合理的な投資を行う必要があります。

ブロックチェーン開発の12年の歴史の中で、Bitcoinは分散型通貨によってBlockchain 1.0を生み出し、Ethereumは分散型コンピューティングによってBlockchain 2.0をもたらしましたが、分散型ストレージに焦点を当てたFilecoinはBlockchain 3.0を実現できるのでしょうか?

それは時間の経過とともに、これから明らかになっていきます。

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