
話題の水冷ベスト、着てみた。 ~専門店スタッフによる水冷服着用レビュー~
昨年、メディアなどにも数多く取り上げられ話題になったものの、瞬く間に完売してしまった次世代型・熱中症対策アイテム『水冷ベスト』。
気になっているけれど、結局どんなものなの?効果はどのくらいなの?と疑問に思っていらっしゃる方も多いはず。
今年の夏は例年以上の猛暑と予想される中で、水冷ベストの人気が爆発しております。
水冷服・水冷ベストってどんなもの?
水冷服・水冷ベストとは、凍らせたペットボトルや氷で冷やした水を、内側についたチューブ内をバッテリーの力で循環させることで、体を冷やすベストです。
商品にもよりますが、-5℃~-15℃(外気温との差)の冷却効果が得られます。
昨年は完売だったメーカーも今年はぐっと大量に生産し、また国内作業着メーカーも数多く参入して、今年の水冷ベストは一大市場となっています。

水冷服・水冷ベストと空調服(R)・ファン付き作業着はどっちがいいの?

日本の夏の熱中症対策としてすっかり定着した【空調服(R)・ファン付き作業着】と【水冷服・水冷ベスト】のどちらを購入するべきか、迷っていらっしゃる方も多いようです。
長年空調服(R)・ファン付き作業着を取り扱う専門店のスタッフとしてどちらがオススメかというと……
お使いいただく環境によって異なります!!
ということで、まずお使いの環境ごとに、水冷服と空調服(R)・ファン付き作業着のどちらがオススメなのか見ていきましょう。
◆ こんな方は【水冷ベスト】がおすすめです
粉塵や火花が飛ぶなどの理由で、今まで空調服(R)・ファン付き作業着を着用できなかった鉄鋼業、溶接業、塗装業、内装業、工場などの方
異物混入を避けるため、空調服(R)・ファン付き作業着が着用できなかった食品工場や飲食店の方
安全上の理由などのため、一番外側に着る制服が変えられない警備員やガードマン、消防士などの方
空調服(R)・ファン付き作業着だと熱風を取り込んでしまって逆効果になってしまうほど高温の環境でのお仕事の方
空調服(R)・ファン付き作業着だとファンの音がうるさすぎる屋内作業や介護施設・医療施設のスタッフ、接客業の方
現場の臭いがきつい清掃業などの方
◆ こんな方は【空調服(R)・ファン付き作業着】がおすすめです
屋外での長時間作業などで一度氷が解けてしまうと新しい氷をチャージすることができない環境の方
フルハーネスを着用される方
◆ 【空調服(R)・ファン付き作業服】+【水冷ベスト】で最強!?
水冷服・水冷ベストはインナーベストタイプ。
そのため空調服(R)・ファン付き作業服のインナーとして着用される方もいらっしゃいます。
どちらも決して安いものではないので、なかなか初期投資が高額になってしまいますが一度体験すると併用以外は考えられなくなるほどの極楽体験だとか。
ただし、空調服(R)・ファン付き作業着を作動させると氷の解けるスピードが速くなるというデメリットもございます。
話題の水冷ベストを着てみた!
長年空調服(R)・ファン付き作業着を取り扱う、当店の専門スタッフが圧倒的に涼しいと話題の水冷服を実際に着てみました。
当店スタッフの感想をご紹介します。
涼しい、というよりも冷たい!って感じ。
多少の駆動音はあるものの、ファン付きウェアと比べたらほぼ無音。上にジャンパーなどを羽織ったら着ていることに気付かないかも。
思っていたより重さや厚みがないので、邪魔にならない。
濡れタオルや水枕が当たっているような感覚できもちいい。
冷えるまでの待ち時間がほぼない。着た!冷たい!って感じ。
当店スタッフは屋内で着用いたしましたが、「やはり氷は一日もたない。一日使おうと思うと最低でも一回以上は氷をチャージしないといけない」とのこと。冷凍庫がある、クーラーボックスなどで凍らせたペットボトルを持ち込めるなどの環境がない場合、コンビニなどで凍ったペットボトルや氷を都度購入する必要があり、ランニングコストがかかってしまうことに注意が必要です。
水冷ベストのサイズ感はどんな感じ?
作業着等と同じようにサイズ展開のある空調服(R)・ファン付き作業着と違って、サイズ調整可能・フリーサイズのみということが多い水冷服・水冷ベスト。
買ったはいいが着用できなかったら…と不安で夜も眠れない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは着用感・サイズ感を比較していきましょう。
◆ バックパックのようなタイプの水冷服・水冷ベスト
ヤマシンの『アイスマンべストPRO』やTHANKO(サンコー)の『水冷クールベストLite』はタンクの入った背中側全面と、リュックの肩ひものような胸部分の内側に冷却チューブが配置された、バックパックのようなタイプ。

脇はベルトのみで、脇のベルトと正面バックルがそれぞれ長さ調節が可能で、かなり自由度が高くサイズ調整が可能です。
女性からサイズの大きな方まで幅広く対応できるフリーサイズとなっております。
◆ 脇も冷やせるタイプの水冷服・水冷ベスト
ジーベックの『ウォータークーリングベスト』はバックパックタイプよりも、よりベストに近い形状をしています。
背中全面と胸部分の他に、脇の下まで冷却チューブが通っており、熱中症対策に有効とされる脇の下までしっかり冷却できるところがポイントです。

脇部分が生地なのでバックパックタイプほど自由度は高くありませんが、正面バックルが長さを調整可能で、女性から大きいサイズの方まで幅広くご着用いただけるフリーサイズとなっています。
◆ サイズ展開のある水冷服・水冷ベスト
アイトスの『アイスドウォーターベスト』はF(フリー)、XL、XXLのサイズ展開がある水冷ベストです。
背中全面と胸部分、脇の下を冷却チューブが配置されていて、さらに脇の下に保冷剤を収納できる保冷剤ポケットを装備。
熱中症対策に効果的な脇の下の太い血管を徹底的に冷却できる水冷ベストです。

サイズ展開があるのでそれぞれのサイズの合わせたお作りになっており、他社のフリーサイズの水冷ベストよりピッタリ体に沿うタイト目の着心地で、各部がしっかり体に密着して、冷感を余すことなく体に伝えます。
特に男性向けサイズ展開だとシルエットの違いなどにより密着度に物足りなさを感じていた女性の方にオススメな水冷ベストです。
正面バックルでサイズ調整が可能ですが、特に脇周りがタイトな着心地なのでサイズに不安のある方は一つ上のサイズをおすすめします。
まとめ
昨年の夏、メディアに取り上げられ話題が沸騰、一気に完売したこともあり、今年は様々なメーカーが参入、バリエーション豊かな水冷服・水冷ベストが展開しています。
専用の高出力バッテリーの力が性能差に直結する空調服(R)・ファン付き作業着と違い、水冷服・水冷ベストはセットのモバイルバッテリーで稼働するのもうれしいポイント。
各社メーカーの着心地やデザインの特徴から、ご自分にぴったりの水冷服・水冷ベストを選んで熱中症対策をしましょう!
水冷服・水冷ベストや、空調服(R)・ファン付き作業着は、気温の上昇とともに一気に注文が殺到しています。
シーズン人気なものからどんどん完売し、来季まで入荷の見込みがないことがほとんどですのでご購入はお早めに!