時代と共に
クチブエの平塚です。
最近日々多くの出来事が変化していくことについて考えてしまいます。
デジタル化が加速していることにも様々な意見がありますよね。メリットデメリットを吟味する間もなく時の流れが早すぎて立ち止まって考えている間に問題は山積みになっていて…どうする?と言う感じ。
興味深くもあり、手強くもあり、そして少し不安でもあり。
私が関わっているアート業界でも様々な変化があります。
クリエイティブは、今までの常識を壊し、今までのルールを飛び越え、自分だけの新しい哲学的な価値観を作るもの。
美術史を振り返っても多くの芸術家が先人の作品をヒントに自分なりの切り口を模索しカタチにしています。
私自身も個展やグループ展などを開催し作家活動を行なっていた頃はオリジナリティはそんなところにあるんじゃないかと漠然と自らの作品と対峙していた気がします。
ある巨匠芸術家は言いました。
「あらゆる創作行為は、まず何よりも破壊行為である」と。
でもインターネットが日常化し多くの情報を世界規模でやり取りできるようになり人々が繋がり意見を交わすことで、その名言にも一石を投じることになったように感じます。
常識を壊すことで迷惑だと感じる人がいたり被害を受ける場所があったり、ルールを飛び越えることで著作権侵害という犯罪行為になる危険性をはらんでいたり。
先日ネットニュースを見て驚きました。
その名言を残した美術史で語り継がれる巨匠の作品が今の時代のコンプライアンスに相応しくないので市場価値が下落していると言うもの。確かにその芸術家は作品はもちろん自身の波乱万丈な人生が有名です。
まさか時代を超えてその生き方が問われ作品価値に影響するとは思ってなかったでしょうね。
アートに限らず時代と共に多くの出来事が変化していきます。自分が生きた時代の正解にしがみついてしまいがちですが、今を生きている以上今の正解を知っておくことは大切なんじゃないかと思います。
新しい何かを受け入れ踏み出すことが歳を重ねるごとに難しくなるのを少し実感しながらも、できればポジティブに受け止め進んで行ければと思っています。