くちびるの会のココロミとトリクミ その5 〜観劇サポート編〜 各種観劇サポートと、チケット料金について
はじめに
2024年2月22日 (木)〜2月27日(火)
下北沢OFF・OFFシアターにて
くちびるの会の第8弾『猛獣のくちづけ』を上演します。
本記事は、本公演の開幕に向けて、くちびるの会が行なっている、「試み」と「取り組み」について、紹介を行うものです。
記事の末尾に公演詳細と、助成金についての説明、サポートについての記述がございます。ぜひご一読下さい。
各種観劇サポートと、学生割引などのチケット料金について
くちびるの会は現代舞台芸術を創造普及する団体です。
「親しみやすい公演や芸術活動の裾野を広げる活動をする」ということは団体としても活動の目的の一つです。
「気軽に劇場に足を運んでいただけたら」という気持ちから、今公演では様々な「取り組み」を行います。本記事では、その「取り組み」をご紹介します。
今公演で、特に注力したのが、「託児サービスの無料実施」と「バリアフリー対応」、そして「学生割引などのチケット料金の実現」です。
以下にこれらに取り組むことにした意図、経緯などを記載いたしますので、ご覧くださいませ。
《託児サービスの無料実施》
くちびるの会は、前回公演『老獣のおたけび』より、託児サービスの無料実施を行っております。
イベント託児会社様に依頼し、観劇中の保護者のみなさまに安心してお子さまを預けていただけるよう準備しています。
託児サービスに関しては、以下のように実施いたします。
託児サービスを「無料」にする取り組みを行うことにしたのは、
僕自身に子どもができたこと、周囲に子どもを持ちながら演劇を続ける人々が増えたことが心理的要因にあります。
演劇公演での託児利用は、利用者は1,000円〜2,000円ほどの託児料を負担することが多いのですが、観劇のチケット料金を払いながら、託児料金も支払うことは子育て世代には大きな負担なのでは……と感じたため、くちびるの会では託児料を「無料」とする試みを行うことにしました。
子どもを連れて、劇場に時間内に到着すること、それだけですごいことだと思います。家の近くで預ける場所があれば、おそらくそれを優先してしまうでしょう。わざわざ、例えば1時間以上離れた場所に劇場がある場合、その近くまで子どもを連れていくのはとてもハードルが高いことだと感じます。そういう中で、劇場に行こうと思った時に、託児料金が無料だったら良いな、と僕自身が思い、このような取り組みを始めてみました。
《鑑賞サポート》
また、かねてより実現したいと考えていた鑑賞サポートに関しても下記の様に実現しました。
小規模な事業では、こういった取り組みが、なかなか実現が難しい側面もあります。また、くちびるの会としても初めての取り組みなので、字幕の準備などをしながら、よりよい形を探っている中です。
「気軽に劇場に足を運んでいただきたい」ひとつひとつのハードルを取り除いていきたい、という気持ちから、今回初めて「バリアフリー字幕タブレット貸し出し」と「移動サポート」を行うことにいたしました。鑑賞サポートとしては、もっともっとやりたいことがあるので、まだまだ僕自身勉強しながらやれることを増やしていきたいと考えている最中です。
《学生割引などの安価なチケット料金の実現》
最近の物価の高騰は驚くべきスピードで、今もなお我々のお財布を苦しめ続けています。
そして、物価の高騰に伴い、チケット料金も上がっております。
僕自身も、やはりチケット料金を理由にした「観劇びかえ」が起こっております。
自分の収入と照らし合わせ、「ひと月に観れる芝居も、せいぜいこれぐらいだなぁ」と、とても悲しい計算を演劇人である僕も、しなければならなくなっています。
「そのために、何かできるか?」と思案する中で、高校生以下のチケット料金を「1,000円」、25歳以下の方の「2,200円」と設定しました。
若い方々に「この値段だったら観に行けそう!」と思っていただけたら幸いですし、これを期に、演劇と出会うきっかけになれば幸いです。
演劇界の活性化、そして観劇機会の創出のために、この取り組みが一助になったら嬉しいです。
おわりに
本記事で取り上げた「託児サービスの無料実施」「鑑賞サポート」「学生割引などの安価なチケット料金の実現」は、『猛獣のくちづけ』が助成事業として採択され、この取り組みを支援いただいているからこそ実現できています。
記事末尾に【くちびるの会第8弾『猛獣のくちづけ』が受けている助成について】も記載しております。合わせてご覧いただけましたら幸いです。
※本記事で取り上げた「取り組み」は、あくまで、くちびるの会、そして代表の山本タカの思いにより、実現・実行に移すことにしたものです。
同じく演劇界で活躍する他団体の取り組みを否定・非難する意図は全くございませんので、ご理解いただけましたら幸いです。
さて、以上で
「くちびるの会のココロミとトリクミ その5 〜観劇サポート編〜 各種観劇サポートと、チケット料金について」
についてを終わります。
次回は
「くちびるの会のココロミとトリクミ その6 戯曲『猛獣のくちづけ』全文公開!」
です。
本番まで時間のある限り、noteを更新しつづけようと思いますので、よろしければご覧ください。
文)山本タカ
【🐊猛獣のくちづけ 公演情報🐊】
最新の情報は、公式HPをご覧ください!
第34回下北沢演劇祭参加作品
『猛獣のくちづけ』
2024年2月22日(木)〜2月27日(火)OFF・OFFシアター
あの『猛獣のくちづけ』が長編になってかえってきた!!
きっと誰かが待望の長編化!とりあえず、寂しがりやは全員集合!
作・演出|山本タカ
執筆サポート|須貝 英
出演|薄平広樹 菅宮我玖 倉島 聡 喜田裕也 近藤利紘 北澤小枝子
「猛獣のくちづけ」とは、2018年にくちびるの会が、仙台・東京の二都市で上演した、とっても変な40分の短編演劇。倉庫で働く派遣労働者の男の腰は悲鳴をあげるし、町では人がワニになる怪異が頻発する物語。
この変な演劇、初演上演後の反響は凄まじいものだった。「好きでしたよ、あのワニの芝居」と、作・演出の山本タカに、みんなが "こそっと” 伝えてくれた、くちびるの会の代表作品。
公演日時|
2024年2月22日(木)〜2月27日(火)
2月
22日(木) 19:00◎
23日(金・祝) 19:00◎
24日(土) 14:00●★/18:00●
25日(日) 14:00●
26日(月) 19:00●
27日(火) 14:00●★
・全公演、本編終了後に、アフタートークがございます。
・受付開始は開演の40分前・開場は開演の30分前。開演時刻を過ぎますと、お入りいただけない時間帯がございます。
・未就学児童入場不可(託児サービスあり)
・25歳以下、高校生以下は枚数限定。劇団のみの取り扱い。ご観劇日当日、証明証をご提示ください。
・チケットの整理番号は、ご購入・ご予約順(但し、プレイガイドでの購入と劇団窓口でのご予約では数字の前後がございます。)となります。
・字幕タブレットの貸し出しを行っております。タブレットの文字が視界に入る可能性がございますが、あらかじめご了承ください。
チケット料金(整理番号付き自由席・税込)|
◎一般(前半):3,000円
●一般(後半):3,300円
25歳以下:2,200円
高校生以下:1,000円
※障害者手帳のご提示により、介添者(1名)は無料にてご鑑賞いただけます。
チケット発売日|
一般発売 2023年12月23日(土)13:00〜
チケット取り扱い
くちびるの会WEB予約(当日精算予約)https://ticket.corich.jp/apply/295945/
イープラス
スマートフォン・PC・ファミリーマート店舗
◆鑑賞サポート[バリアフリー字幕タブレット貸し出し・下北沢駅からの移動サポート]
対象公演:全公演
申し込み締め切り:2月15日(木)23:59
今公演では、UDCastLIVE対応のバリアフリー字幕バリアフリー字幕タブレット貸し出し、下北沢駅からの移動サポートがございます。
字幕タブレットは台数に限りがございますので、あらかじめご了承ください。
バリアフリー字幕タブレット貸し出しや、下北沢駅からの移動サポートをご希望の場合は、
くちびるの会、またはUDCastサポートセンターまで必要事項をご連絡くださいませ。
【お申し込み】
くちびるの会
TEL:090-6521-5230 Mail:info@kuchibirunokai.jp
UDCastサポートセンター(平日10時~17時)
電話:0120-291-088 FAX:03-5937-2233
メール:info@udcast.net
件名:「猛獣のくちづけ」申し込み
①お名前(ふりがな)
②当日連絡のつく電話番号またはメールアドレス
③観劇希望の公演日時
④字幕タブレットのご利用台数
⑤チケットのご希望(一般、25歳以下、高校生以下、介添者)
⑥駅からの移動サポート利用希望の有無
をご連絡ください。
チケットはご観劇日当日のご精算にてご案内予定です。
★託児サービス(要予約・無料・定員制)
対象公演:2月24日(土)14:00/2月27日(火)14:00
対象年齢:生後3ヶ月から小学校入学前までのお子さま
予約方法:チケットのご購入とは別に、下記までお電話にてお申し込みください。
イベント託児®マザーズ
0120-788-222(土日祝除く 10:00〜12:00 13:00〜17:00)
申し込み締め切り:2月21日(水)17:00
会場|
OFF・OFFシアター
〒155-0031 東京都世田谷区北沢2-11-8 TAROビル3F
京王井の頭線「中央口」改札より徒歩約3分
小田急線「東口」改札より徒歩約3分
スタッフ|
美術:稲田美智子 照明:山本創太 音響:吉田可奈 演出助手:永田涼香 舞台監督:わたなべひでお(猫侍)
宣伝美術:平崎絵理
制作:北澤芙未子 佐野七海 制作協力:宮原真理 ゴーチ・ブラザーズ
今公演では、出演者オーディションを実施いたしまして、初めましての俳優さんとも創作をご一緒させていただきます。
オーディションでは、創作の一旦となる時間を共有させていただきました。
劇団としては初となる「リライト再演・長編化」で、普遍性の高い過去作をブラッシュアップし、再び上演することで、より質の高い上演を目指します。
現在、初演時の台本を公開しております。2018年の言葉が、2023年にまた角度を変えて響いてきます。ここからどう立ち上がっていくか、どうぞお楽しみにいただけますと幸いです。
『猛獣のくちづけ』台本データ
お問い合わせ:くちびるの会 090-6521-5230/info@kuchibirunokai.jp
https://www.kuchibirunokai.jp/
【くちびるの会第8弾『猛獣のくちづけ』が受けている助成について】
本公演は、以下から助成を受けております。
・日本芸術文化振興基会 日本芸術文化振興基金 令和5年度 現代舞台芸術創造普及活動 演劇分野
・公益財団法人 東京都歴史文化財団(アーツカウンシル東京) 令和5年度(2023)年度 第1期 東京芸術文化創造発信助成 カテゴリーⅠ 演劇分野
助成金の性質としての多少の違いはありますが、上記の2つはいずれも「公的助成」に位置付けられるものです。
もちろん、事業終了後は、各機関に報告書を提出し、様々な(助成金の使途や、助成金によって実現したこと、今後の課題など)を報告します。
しかし、公的機関から「公的助成」を受けている以上、助成金によって可能になった事は、公的機関のみへの報告にとどまらず、多くの方々にお知らせする必要があるのでは、と思い、noteの筆をとった次第です。
助成金に採択されることで、事前に収入として見込める金額が確保でき、それにより事業における様々な取り組みを行うことができます。
「くちびるの会のココロミとトリクミ」に記載されている内容は、これらの助成金によって実現されていることも多々ありますので、その点をご留意いただき、ご覧になっていただけましたら幸いです。
【⭐️サポートについて⭐️】
くちびるの会では、大人向けの劇場公演と共に、子ども向け演劇「紙おしばい」を創作しております。
「紙おしばい」は、コンパクトな道具料でどこへでも出張し、本格的な舞台芸術を体験できる演劇表現です。
子どもが舞台芸術に触れる機会格差の解消のために活動を行なっております。
紙お芝居については、公式HPをご覧ください↓
このnoteにお寄せいただいたサポートは、主にくちびるの会の
大人向け公演のための試み、取り組み、創作資金
子ども向け演劇「紙おしばい」のための試み、取り組み、創作資金
に充当させていただきます。
みなさまのサポートによって、公演単位の助成や、自己資本のみでは難しい試み、取り組みを行っていこうと考えております。
※サポートのためには、ノートへの会員登録が必要です。(所用時間は5分ほど)
※簡単な入力事項の入力とクレジットカードの登録をしていただければサポートが可能です。
舞台芸術界活性化のため、子どもの舞台芸術に触れる機会格差解消のため、未来の舞台芸術の担い手・観客の創出のため。
よろしければ、サポートのほど、よろしくお願いいたします。
◯noteへのサポートの仕方は、note公式ペルプページをご覧ください↓https://www.help-note.com/hc/ja/articles/360009035473-%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%82%92%E3%82%B5%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%99%E3%82%8B
◯noteへのサポートの仕方 動画説明(note公式ペルプページより)