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作者と作品

絵を描いている。
文章はずっと書いている。

最初は日記のようなブログだった。
読んでくれる人が少しでも笑顔になってくれる為に面白可笑しいものを書いていた。

「読んでいて楽しい」
「思わず笑っちゃう」

そんなコメントが嬉しかった。


当時勤めていた会社の上司からの過激なセクハラが始まってから楽しいブログが書けなくなった。
気をつけても所謂「病みブログ」の雰囲気を抑える事が出来ず、読者は離れ、ブログの内容は一層過激になっていった。

数年後に写真詩という存在を知り、noteにもいくつか投稿してある。

どんな形でも文章は自分にとって救いであり拠り所でありアウトプットの場所として今でも片隅にある。


最近はハンドメイドでピアスも作るようになった。
そもそも作る事が好きだ。
着画も自分で撮影する。

これについてはよくある事だろうが、作品を褒めず作者の容姿だけを褒める人もかなり存在する。
容姿込みの作品ではなく作品込みの容姿ですらない。

以前フォロワーの異性から「ピアスが欲しい」というDMが送られてきた。
嬉しかった、なので丁寧にやり取りをしてピアスを送った。

その後、ピアスが届いたというメッセージはあったもののピアスに関する投稿は無く、DMでのやり取りがただの会話のようになっていった。
送られてくるのは「おはよう」、「仕事疲れた」、「彼氏いるの?」、「今度ご飯に行こう」、そんなメッセージへと変わっていった。


(ピアスはどうでもよくてただ出会いたいだけの人だったんだ)

悲しみから怒りへ、そして嫌悪へ。
ピアスは気持ちを込めて丁寧に作った。
それが馬鹿らしくなった。


今回またピアスの着画を投稿した。

ピアスのデザインが好きというメッセージ、似合っているというメッセージ、お洒落だというメッセージ、そして容姿だけを褒めるメッセージが届いた。

私は贅沢なんだろう。
容姿を貶すメッセージが無いだけマシなはずなのに、作品に一切触れないメッセージにまた嫌悪感を抱いている。



余談も余談だが。

今年の一月に薬を盛られ性的被害に遭った。
エステのモニターという名目でホテルへ連れていかれ、飲まされた甘い青汁のようなドリンクに睡眠薬を入れられていたらしい。

相手は韓国人で色々と相談に乗ってくれていたので信用していた。
睡眠障害や双極性障害で精神科に通っている事、毎日薬を飲んでいる事も伝えていた。

ドリンクを飲んだ後の事はうっすらと覚えている。
だから性的被害に遭った事を自覚している。
完全に目が覚めたのはそれから五時間後の事だった。


「清らかな処女でもないのに今更そんな事で病まないだろう」

甘かったと思う。
多忙に逃げていただけでしっかりと刻まれていた。

駅の中に入れない事がある。
レ○プされる夢、拐われる夢、追い掛けられる夢で耐えられず飛び起きる。

被害の事を話した知り合いが勝手に韓国人とコンタクトを取り会って言質を取ろうとした。
「あの子は精神障害で虚言癖がある」と躱されたと事後報告があった夜、非通知の着信がありいよいよ限界になった。
「頼むからもう何もしないでくれ」とその知り合いに懇願した。

その韓国人は「絵を売る手伝いをする」と言っていた。
でも私の絵を一度も見なかった。
無理はするなと頭を撫でてくれた。
その全てが嘘だった。


適応障害、摂食障害、人間不信、男性恐怖症、睡眠障害、パニック障害、双極性障害

死ぬこと以外かすり傷、本気でそう思えたらどれだけいいか。

死ぬ事ばかり考えていた私が生きていられるのは絵を描き始めたから。
作ったものを好きだと言ってくれる人がいるから。


まだ病む日がある、というかデフォルトで病んではいる。

もうそれは仕方ない。

せめて強がりが本当の強さになるよう心を鋼にしなければ。
あとどれだけ傷を負えばそうなれるのか。


作家である以上自分も作品でありたい。
生み出す作品にエゴ以上の価値をあげたい。

道半ば、まだ死ねない。

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