情事の後は、必ず金マル。003:ラブホのカラオケ、先に歌うか後から歌うか
コートが欠かせない秋シーズンに突入しました。肌寒い日々が続くと、人肌恋しくなっちゃいますね。お久しぶりのこの連載ですが、皆様、最近はいかがお過ごしですか? もりたは勿論ZIGOKUって感じかな☆
本当は8月中か9月早めに書きたかったのですが、こんなにも仕事が炎上卍卍卍もりたの体も炎上卍卍卍となるとは思わずでして、なかなか書けませんでした(言い訳)。今も発熱、元気に社畜してる合間に書いてるゾッ! 考えごとしながら髪を触ったらごそっと抜けたゾッ!
徹夜目前ウケる(ウケる)って言いながらも、意外とどうにかなっちゃうもんだから人間って適応能力すごいですよね。俺はYDM(やればできるもりた)やぞい! 褒めてくれ!
閑話休題、燃え上がるといえばひと夏の恋。秋になると思い出す、間抜けだけど甘酸っぱいお話をさせてください。
妄想が現実となって存在する
2ちゃんねる(今は5ちゃんでしたっけ)のスレッドのひとつに、「心のド真ん中にいつも昔の恋人がいる」っていうのがあるの、ご存知でしょうか。意味はそのままなのですが、ド真ん中にくるほどの人ってなかなかいないですよね。でも、不思議と現れるド真ん中。私にも「飯田橋の彼」という元彼ピピがいるのですが(こちらの詳細は「東京のつらい場所」を斜め読みしてください)、見た目だけで言えば好みカテゴリー内には健在するものの、ドストライクではないんですよね。
見た目のドストライクでいくと、答えは一択。そう、俳優の綾野剛さん。初めて生で見た時、真顔で号泣したのをよく覚えています。超絶ラブすぎて、弊社内で「綾野剛さん=もりたの旦那(妄想)」「もりた=綾野剛の嫁(自己申告)」の認知を獲得しました。みんなもCMやドラマ、映画で見かけたら、ぜひもりたを思い出してください(違)。
好みってかなり難しくて、こうだと思っていても現実でしっくりくることってあんまりないと思うんです。個人的な経験則から申し上げると、ガチ好みの人に出会った時って感情が追いつかないんじゃないかなあと。もりたの場合は、元々ひっっっくい語彙力がゴリゴリに下がります。発言がほぼ単語になっちゃう、てへ。
じゃあそんな人って過去にいたの? と考えてみると、ひとり、本当妄想が全部形になって現れたんか?? これもりたの夢の延長じゃねえの???って思うくらい、エクセレントナイスイケメンがおりまして。少しばかり仲良くしてたんですよね、ゲッヘッヘッヘッへ。
ちょっと重ための黒髪で、色が白くて、背もそこそこあって、おしゃれで物腰が柔らかく、メガネも似合うし優しい、でも人にあんまり興味がなさそうで、クリエイティブ系独特のかったるそうな感じで甘いものが好き。そして何より雰囲気綾野剛さんに似てるって、これネ申では????? 最高すぎね???????? 人生ソーハッピーかよ??????????
今回は、そんな綾野くん(仮)とのラブホの話です。
真夏のパンケーキで時代の到来を感じた
綾野くんと初めて知り合った時から、「やっば」「好み」「え、直視できない」「最高」しか言っていなかったのですが、友達みんなで遊ぶ感じだったので二人で会うことはありませんでした。むしろ直視できないから二人で会えるわけねえわ。見れないわい。だってぐう好み、しゅき……引きで見ててもかっこええ……アイラビュー……(語彙力)。好きがえぐすぎて、甘いものが好きな彼に「今度パンケーキ食べに行こうね~~~~~」とベロベロのまま帰り際に言いまくりつつ、LINEでも同じことを言うのが習慣だったのですが、あの日だけは違ったのです。
も「今日は楽しかったね~! またみんなで遊ぼう! そして今度こそパンケーキ食べ行こうネ!」
綾「こちらこそ~!」「じゃあパンケーキいつ行く?」
も「」(携帯をベッドへ放り投げる)
え??????????
いつ行く????????????
ホワイ???????????????????
社会人の社交辞令で「今度はサシで飲もうぜ~!」みたいなノリってあるじゃないですか。これって一種のギャグで、「飲もうぜ~(絶対行かない)」っていう一連の流れのギャグじゃないですか。エッ???? マジで??????? 食べちゃう???????????????? 話すこと何もないよ????????????????????
錯乱すること10秒。ダメ押しの新着ポップアップがやってきます。
綾「僕は●日と●日空いてるけど、どっちがいい?」
はいきた俺の青春~~~~~!!!! これぞ俺の時代や~~~~~~~~!!!!!!(ドンドンパフパフ)
手汗をダラッダラかきながら「本当に(・▽・)!じゃあ●日で!」と一週間後にセッティング。普通の文面だけで興奮したの、久々だったかもしれない。人生のツキが回っていた、そんな8月を終え、いざ出陣の日がやってくるのでした。
散歩先のチョイスis重要
決戦の日、新宿でたわいもない話をしながらパンケーキをむしゃむしゃしました。ちなみに綾野くんは煙草が嫌いなので、前日から禁煙です。今では絶対できませんが、そこは乙女のもりた。吸わずに堪え続けていました。
14:00に合流してから数時間。食べるものも食べ、盛り上がりつつもお店にずっといるわけにもいかないので、とりあえず店の外へ。まだ残暑が続く新宿は暑すぎて、夕方なのに照りつける日差しがやけに眩しかったのをよく覚えています。
名残惜しいけど解散かな、どうしようかな、次の約束するのはさすがに無謀かな……なんて考えつつ、「この後どうする?カラオケでも行く?」と目の前にあったカラオケ館を指差すも、帰ってきたのは「う~ん……」という煮え切らない返事。はい、これは試合終了です。本当にありがとうございました!!! いい夢見れたから高望みはやめます!!!!!!!
も「う~ん、じゃあそろそろ帰r」
綾「少し散歩しない?まだ時間あるし」
セーーーーーーーーーーーーフ!!!!! 試合続投!!!!!!! ありがとうございます!!!!!!!!!!! そのままあてもなく、新宿三丁目方面へ歩くと昼間からピンクネオンがギラギラの地帯に。そう、ラブホ街方面でした。やらかしです。完全にミスです。これは詰んだ。恋人じゃない二人がくる場所じゃない。普通に考えてこれはドン引きパターンや。今度こそ試合終了や……Oh,no……
綾「僕さあ、ラブホのフォント見るの好きなんだよね(笑)」
も「まwwwwじwwwwwかwwwww私も好きwwwwwwww」
そうだった、類は友を呼ぶ方式でこいつも頭おかしいやつだったわ。そんなこんなで、特段ホテルに入ることなく「あのフォントがいい」「いや文字詰めが甘い」だのヤイヤイ言いながら散歩を続けること1時間。何してるんだよこいつらって思いながらも、すごーーーーく楽しかったです(真顔)。こういうデート(?)好きなんですよね、本当。
綾「あのさあ」
も「ん?何?面白いキャッチコピーあった?」
綾「いつも思ってるんだけど」
も「何を(もしかしてワイのことか)?」ドキドキ
綾「ラブホのカラオケっていつ歌うのが正解だと思う?」
そんなこと考えたことなかったんですけど(迫真)。
も「どういうこと……?」
綾「いや設備としてあるじゃん、先か後かどっちなんだろうなーって」
も「どっちで歌っても不正解では……???」
綾「歌いたいなあって思った時は(・ω・`)?」
も「うーん、えっと、多分口実としてしか使わなくないかな……」
明らかにしょげてる顔は本当ぐう好みでご馳走様なのですが、なんやねんコイツ!!! なーにが「いつも思ってるんだけど」じゃボケ!!!!! 人間もおおよそ心拍数決まっているらしいから、ときめきじゃなくて私の寿命を直ちに返せよ!!!!!!!
そんなハイパーどうでもいい発言に突っ込んでいると、路地の終わりに辿り着きました。ここで長い長いラブホ散歩も物理的に終わりです。
も「ここで終わりだけどどうする?裏路地入る?帰る?」
綾「う~ん」
ここでも煮え切らない男をまんべんなく発揮する綾野。しかも、自販機横に立ち止まる。しかし、顔がいい男の困った感じをまじまじと見れるのはとてもいいですね。その姿を眺めながら白飯食べられるわ。
綾「あのさあ」
も「なーに、どうしたの」
綾「こんなこと言ったら引かれるかもだけど」
も「?????」
綾「あのさ、ん~……一緒に入ろって行ったら怒るかな?」
も「いいよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
9回裏満塁サヨナラホーーーーームラーーーーーーーーーーン!!!!!
時代はもりただった。本当に神様ありがとう、信じてなくてごめんな。
目の前の綾野くんはというと「そんな食い気味に言わないでよ! 俺すっごく悩んでたんだから!! ね!!!」ととても恥ずかしそうに悶えながら、ニコニコしているわけで。サイ&コーすぎません? このシチュエーション???? 今でも思い出すとニヤニヤするんですけど?????
そんなわけでフィニッシュまでするも、次の日早朝から旅行の予定があったので終電までで帰りました。切ねえ。ラブい男が半裸のままベッドで「そんなのすっぽかして俺と一緒にいればいいじゃん」とか言うの振り切るの切ねえ。マジで自分を恨む。スケジュール管理の大切さ、めっちゃ学んだよ!!!!
余談ですが、これがもりたの悪い遊びをするきっかけプロローグ回でした。そりゃド真ん中から誘われて遊んじゃったら、癖になっちゃうよねえ(悪い顔)。
そこから付き合ったかというと、そんなこともないのが現実。いい雰囲気だった(当社比)時もありつつ、だらだらと関係を続けた半年後、彼に大切な人ができて会わなくなっちゃいました。
人間関係は水もの、諸行無常だから仕方ないのですが、もう一回最初からやり直せるんだったら、チャンスの神様の髪を掴みたいなあと思います。
ちなみに後日、カラオケはしました。ホテルにインしてすぐ寝てしまった日の明け方に。
「なんでも歌ってあげる」と言われて、玉置浩二の『田園』と星野源の『化物』を頼んで、まどろみながら部屋に伸びゆく歌声ときれいすぎて目が痛くなる横顔を眺めながら、冷え性すぎて氷のような彼の手を握って聴きました。
そのあと、訳もなく悲しくなったので、彼の白い背中に抱きついてベッドの中でしか呼ばれない名前を何度か耳にして、パンケーキを食べた日のようなまばゆい日差しを浴びながら、二人で新宿駅へ向かって帰りました。
本当は全部私の妄想で、夢だったかもしれませんが、あの明け方の歌だけは私のためにあったのが、ひどく幸せだったのです。夜明けがやってくる頃、どうしても寝たくないからってあの歌を思い出してしまうのは、みっともない女の未練なのでしょうか。
筆者紹介
もりた(Twitter:@minic410)
酒と煙草と綾野剛が好きな社畜OL。ラブホ設備はVOD重視で探す。
ブログ「東京のつらい場所」で、元カレへの未練を垂れ流しながら都内を散歩中。