カラーアース 4
『よく来たねぇ』
朗らか。穏やか。
ゆったりとした口調で微笑みながら話す
『久しぶり、おばあちゃん』
時間が空いても安心を感じられるのは人柄によるものだ、温かい気持ちになる
はしゃいでいるカズキにも、ウンウンと頷きながらお家に向かう
こんな日々は、いつぶりだろうか
毎日過ごしているだけであくせくしてしまう
私もおばあちゃんになったら、こんな風に子供達に安心を届けてやれるのだろうか
未来を先んじて不安になる、が
おばあちゃんがこちらを向いてニコッとする
そうだ、今はそんな時間じゃない
大切な1日だ
おばあちゃんの為にも、
そう思った
楽しい時間ほどあっという間に終わりがくる
溜まりに溜まった感謝やお祝いをおばあちゃんに伝え、家族みんなで楽しい時間を過ごせた
これ以上の幸せはない
外はすっかり夕暮れ時
『そろそろ。帰るかい?』
おばあちゃんにも促され、私たちは帰路につくことにした
もうちょっと、、、と気持ちはあったけど
おばあちゃんも疲れたのかもしれない、だったら気持ちを尊重していこう、と思った
お見送りしてくれるおばあちゃん
またすぐにいつもの街に戻る
一眠りでもしようか、、、
そんな矢先、発車した直後、夢を見る
色鮮やかな世界
緑や青や茶色などの景色
いつもの街とはかけ離れた何もない、動くのも楽じゃない街
一体ここは過去?それとも未来?
発達する前なのか、衰退した後なのか、判断がつかなかった
不安な気持ちを抱えたまま目を覚ます
まだ全然時間が経っていない
発車して間もないだろう
夢が気になっている中、
プツン
電気系統が壊れた?
そのまま急停止する車両
次の瞬間
ガン!!
横の壁にぶつかって壊れる
車内は悲鳴で溢れかえる穴があちこちに開き、
押しつぶしてくる瓦礫
辺りが静かになるまでアカネは体を震わせて、身動きが取れなかった
悪夢なの?これって
さっきのや、くる時の夢が思い浮かぶ
あれは警告だったの?
なんでもない1日が終わりを告げる
読んでいただきありがとうございます
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