前回は「そだね~」、今回は「ナイスぅ~」、4年ごとに訪れるブーム
北京オリンピックが終了して1週間。皆さんはどの競技に注目して楽しみましたでしょうか。タイトルから想像できますが、今回私が応援する女子カーリング競技を通じて診断士としての分析を加えて注目されてきた原因を分析したいと考えました。下書きを書いているうちに内容がどんどん膨らんでしまったので今回と次回の2回に分けて記事にまとめたいと思います。
視聴率からの分析
今回のカーリングの注目度を分析するための指標としてテレビ放送の視聴率を確認してみました。
詳細は下記リンク先の記事に詳細が載っていますが、今回の冬のオリンピックのテレビ放送のうち視聴率の一番高かった試合はカーリング女子の決勝戦、日本対イギリス戦でした。大会最終日で開催される競技はほとんどなく、かつ日曜日の午前中であると条件が良かったといった背景がありましたが平均視聴率は29.2%、瞬間最大視聴率は34%まで上がったようです。また、二位も女子カーリングで準決勝スイス戦で26.7%となったようです。
女子カーリングの試合でその次に視聴率の高かった試合は予選のアメリカ戦の19.0%ですが、これはフィギュアスケート女子シングルのフリーの視聴率が19.0%と同率であるため、いかに今回の大会で女子カーリングの試合に注目が集まったかを確認することができます。
試合の露出面での分析
視聴率に続いてメディアへの露出の面で分析してみます。今大会の予選は10チーム総当たり戦なので、少なくとも9試合の出場が決まっています。
さらに今回日本代表のロコソラーレは、準決勝、決勝も参加しているため、合計11試合に出場しました。
1試合の所要時間はおよそ3時間程度となるため、11試合で合計33時間 メディアにて放送されたことになります。
高視聴率に加えて長時間メディアに取り上げられた結果、前回の平昌オリンピック以上に注目を浴びることになりました。
この状況を広告に例えると、ターゲットに対して露出を高めてリーチを獲得することに成功したと見ることができ、大成功のプロモーション事例であるといえるのではないでしょうか。
他のスポーツとの比較
ここでいったん別のスポーツの状況と比較してみましょう。
例えば今回別の意味で注目を浴びてしまったスキージャンプ 女子 高梨選手の例を見ると公式練習のセッションなどを除くと、個人はノーマルヒルの2本のみ 今回から採用された混合団体を含めても4本のジャンプを行ったのみです。1本のジャンプは一人当たり数十秒程度であるため、合計しても数分程度でありメディアへの露出度は明らかに違いがあります。団体競技と個人競技の違いはありますが、カーリング競技にはこのような特性が見られます。
4年ごとに訪れるカーリングのブーム
カーリングは4年ごとにブームになるといわれています。
オリンピック期間中に何気なくテレビをつけるとカーリングの試合がやっていたので観ていたら面白かったなんて記憶のある人は多いのではないでしょうか。
先ほど述べたように、カーリングは他の競技と比べて大会期間中のメディアに対する露出が圧倒的に多い競技です。最近はインターネットの同時配信が当たり前になったり、日本選手権や世界選手権の模様がテレビで放送されるようになってきました。ですが、それまではまとまった試合が放送されるのはオリンピックくらいであったためそのような動きがあったのだと思われます。
さらに前回は銅メダルの獲得、また今回は銀メダルの獲得と年々成績を上げているという背景もありさらに注目が上がってきている競技であると考えられます。
今回はここまでとさせていただきます。次回の記事ではカーリングに魅了される理由をもう少し深堀してみたいと思います。