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仮想杯ヒストリーvol.2【VRMANSCG02】

仮想杯の歴史をセットごとに振り返る『仮想杯ヒストリー』第二回。前回はこちらから。 


第五弾実装~第四回

第五弾では、単種族デッキと種族複合デッキのそれぞれを強化するサイクルか追加されました。
単種族デッキを強化するサイクルはスペルです。特に《水底の蜂起》と《火竜の息吹》が活躍を見せます。

詠唱条件でドラゴンを準備する必要はあるが、《大砂海の飛龍》など出しやすいドラゴンもある。
採用した構築が優勝するのはしばらく後のことだが、当時でもその爆発力から人気を集めていた。

種族複合デッキを強化するサイクルはユニットです。実装当初は「指定の二種族が揃っていれば」という条件のもとに効果を発揮していましたが、のちに非同名同種族カードも条件に数えられるよう緩和されます。緩和以前にもかかわらず《女戦士》は活躍し、第四回仮想杯で優勝を収めます。

【精霊】【人間】ともにアグロ寄りで組みやすく、自身の効果と噛み合っている。
このサイクルを運用するうえで必須の《変色》とも精霊が噛み合っている。無難に強い。

この回は優勝者含め三名が《天狗》を軸にデッキを組んでおり、他にも攻めっ気の強いデッキ選択が多く見られます。多くのプレイヤーがリソース勝負を意識するようになったため、リソースだけでなくテンポを意識した構築が勝ちやすくなったのだと考えられます。両プレイヤーが同量のリソースを獲得するなら、先に打点に変換したほうが勝ちますからね。

第五回

攻めっ気が強いといえば【水棲】です。というわけで私が水棲を持っていって優勝しました。第五弾初期から「《水底の蜂起》は強すぎ!」と言い続けていたのもあり、個人的には納得の優勝です。

通称「六枚目のカブトガニ」。おまけのトップ操作も、《潜水する人魚族》の起動を成功させたり
都合よくエサ→《暴れ狂うサメ》の順で引き込めるように調整したりと、
水棲によく噛み合っている。

なんといっても《暴れ狂うサメ》《古代海の首長竜》による手広い除去が魅力です。最初期の【水棲】一強時代は《如神の司天 ミカエル》を採用し露骨に【水棲】をメタるプレイヤーもいたため、あっさり負けることも少なくありませんでした。しかし数弾経て警戒が外れ、純粋なテンポ勝負が増えたために再度【水棲】が活躍できる環境が訪れたのではないでしょうか。

第六回

第六回の優勝は【パワーマイナス】。《ピクシーの親衛隊》《緑葉の生命体》で引き込んだリソースを《毒牙》《爆炎魔術》で打点に変換します。《警告するスヴァローグ》や《爆ぜる炎霊》の条件を《変色》で簡単に達成できることも強みです。

《生い茂る大精霊》一枚でも召喚条件を踏み倒せる。
【精霊】はパワーマイナス軸で組むなら勝手に入ってくるので、
【亜人】【植物】のどちらかを追加して踏み倒しを狙おう。(当時は亜人はカウント外)

明確に水棲に勝る点として、「先攻3ターン目の動きが強い」ことが挙げられます。先3の水棲は《暴れ狂うサメ》《古代海の首長竜》の除去をレベル2ユニットに向けて使うことになり、除去効率で考えるとすこし損です。一方でパワーマイナスを主体とした除去は、相手の展開したユニットに合わせて調整が効きます。必要に応じてリソースを温存でき、受けの硬い相手に対しては温存したリソースを《猛り燃えるファフニール》で吐くことで勝てるようになっています。相手の展開次第では打点が出にくくなりますが、《飛翔するクエレブレ》などの高パワーユニットはリソース面が弱いわりにあっけなく《暗殺》されるため当時は採用が珍しいカードでした。

手札1枚消費で1打点作ることができる上に受けにもなる最強除去スペル。
当時は割りと何にでも入っていたが、最近だと採用するのは《錬成の魔力壺》デッキぐらい。
ゲーム性の変化を感じさせられる。

総括

第五弾は、攻撃的なデッキの優勝が目立ったセットでした。「リソースを盤面でぶつけ合って先に切れたほうが負け」という展開が減り、適切なタイミングでリソースを打点に変換することが要求されるようになりました。四弾環境から一歩先へプレイヤーのゲーム理解が進んだ結果と見ることもできるでしょう。

ついにメタゲームが回り始めた第五弾環境。次回の第六弾環境では、さらに大きく環境が動きます。ご期待ください。




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