わたし以外わたしじゃないの…。
突然ですが、わたしはわたしのことが、嫌いではありません。
義母に「みのりちゃんって自分のこと好き?」と聞かれて、「はい、好きです」と答えたことも。前職の先輩に「どうすれば久保さんのように自己肯定感高く育つのか知りたい」と言われたことだってあります。
なのに。
「自分の好きなところ」を語るのは難しい。「特に好きなところはないけれど、自分が好き」それは間違いなくナルシストでは?自分の好きなところを考えて、危うく自分のことを嫌いになってしまいそうに…。
そこで、『自分のこと、嫌いじゃない』そんな学生時代のエピソードを振り返ってみました。
通学バスで、痴女だと思われてしまった話
わたしの通っていた高校には、制服がありません。自由・自主・自律を大事にするとかで、昔の先輩が制服を撤廃させたらしい。
ファッションが好きな、当時のわたし。
ある日、ローリー◯ファームで購入したチュールスカートに、薄いグレーのタイツを合わせて登校しました。家から歩いて15分。通学のためバス停に向かっていると、後ろから早歩きの男性が。
\チュールスカートは、こんなのです/
わたしを追い抜かすときに、そのサラリーマンぽい風貌の男性が、声をかけてきました。
「あの、スカートめくれてますよ」
精一杯勇気を振り絞って教えてくれたと伝わる、声の震え。
見ると、後ろのチュールがタイツにインしているではないか。つまり、後ろだけ江頭2:50だったのです。薄いタイツなので、パンツも透けて見えていたに違いない。
「うわああ」
奇声に近い声をあげ、スカートを整えました。教えてくれたことに感謝を告げたものの、向こうは気まずそう。そりゃそうだよな、JKが後ろ江頭2:50でパンツも見えてたんだし。エロいっていうより、残念って表現がピッタリ…。
そのままわたしの前に並んだ男性。そうか、早歩きしていたのは、一刻も早く「見る側」を降りたかったからか。
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「わ〜〜〜恥ずかしい!失敗談ですね!」
みなさんは、そう思うかもしれない。エピソードはここで終わりじゃないんです。
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気まずい雰囲気の中、バスに乗り込みました。そして、特に混雑しているわけでもないバスで、かのサラリーマンぽ男性の隣に座ったんです、わたし。
な〜んにも考えていなかったから。
ほんとに、無になっていたんですよ。
スッと横に座ってしまって。男性は、明らかにソワソワしていました。だって、後ろ江頭2:50を指摘されて、恥ずかしい気持ちでいっぱいなはずなのに、目撃し指摘した自分の横に座るだなんて…。
わたしの方はというと、座ってから男性の心の動きに気づき「あ、やばい、変な人って思われる」と動揺。学校の最寄りのバス停まで、心を鎮めるのに必死でした。
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「わ〜〜〜恥ずかしい!失敗談ですね!」
そうですよね。恥ずかしいですよね。
でもわたしは、このエピソードがお気に入りなんです。
何か失敗をしたときに、「あ〜どうしようもなく自分だな」と思うから。自分のダメなところ・嫌いなところを見つけてしまったとき、「これだからわたしは」と笑いが込み上げてくるんです。
意味不明ですよね。
どういうことなんでしょうね。
おそらく、「自分のことを笑えるわたし」が好きなんだと思います。
鈍感で、ズボラでガサツ。調子乗りで、怠け者…。正直、自分の嫌いなところはたくさん思い浮かびます。
それでも、自分のことが嫌いではないとか、自分ことが好きだとか言えるのは、そんな自分を「どうやったって自分だ」と受け入れ、笑えるから。
諦めるのが、上手なんだと思います。
世の中には、かっこいい人がたくさんいますよね。自分よりも「持っている」人もたくさんいます。
それでも、わたしはどうやったってわたしなので。諦めて、笑いながら生きていきたいんです。
〜おしまい〜