2018/11|「線」|きのうみた夢
(2018/11/某日)記。
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線を重ねて輪郭を作っていく作業。「結局、"正しい線"はそれで見つかるのか?」と、見知らぬ大人びた雰囲気の少年に、私は問いかけていた。
その少年はこう返答した。
線を重ねていくと、ある時 線が集まって重く黒く太く目立ってきて、それを そのものの輪郭として捉える。でも、"正しい線"なんて、本当はどこにも無い。だから、神経質になりすぎないように。
それから、『蜘蛛の糸』と少し絡めて話を続けると、大きくて目立つ糸(線)は丈夫だから、多くの人が登ることができる。登頂したら、多くの人と同じ景色を見ることができる。そして多分、そこまでの道のりも含めて、きっと楽しい。
逆に、細くて目立たない糸(線)は、ご覧の通り脆くて繊細で、もしかしたら途中で切れてしまうかもしれない。だから、多くの人はそれを選ばない。それに、多分、登るにしても一人が限界。でも、時間をかけて、途中で糸(線)切れないように、丁寧に丁寧に登り切ったら、そこでは君しか見ることができない景色があるんだよ。
という話をしてくれた。
私は、その登った先にある景色を絵にして、絵を通して他者にも見せることができるか、伝えることができるか、その可能性は私にもあるのか、と聞きたかったが、結末を聞くのが恐ろしくて聞けなかった。
しかし、その少年が話してくれたお話はとても参考になった。迷いながら描いた線、雑になった線、いいかげんな線、間違えた(ような)線、実験的な線、自信のない線、全部残していいのだと思った。
そのような“線”こそ、可能性がある。そのような“線”も生かしながら描きたいと考えていたら、その少年はいつの間にか居なくなっていて、私も目が覚めた。
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夢なのでだいぶ支離滅裂していましたが、おおよそそんな感じの夢を見ました。