真打登場か 新しいメタの中心はこいつだ
皆さんこんばんは。Kubocciです。本日2度目の記事になってしまいましたが、あまりにも衝撃的な試合をT1が披露してくれたので書くことにしました。すでにご覧になった方は改めて何がこの試合の要点だったのか、まだご覧になってない方は素晴らしい試合だったので、そちらの試合と合わせてぜひご覧ください。
この試合について分析する前にここまでのWorldsのメタについて整理していきましょう。
Worlds BANPICKの主役たち-スイスステージ30戦を終えて-|Kubocci_lol (note.com)
こちらの記事で30戦時点のバンピックからひも解くメタの中心についていますので、もしよろしければ合わせてご覧ください。
これまでの2023Worldsは、ザヤとオリアナを中心に回っていた。その事実は、どちらもBANPICK登場率が90%を越えていることからもうかがえる。この2体がなぜメタにここまで君臨しているのか。
オリアナに関しては単純にキャラパワーが非常に高いことが挙げられる。アルティメット一つで集団戦を破壊してしまうシーンはすでに数えきれないほど起こった。そしてこのような特徴を持ったメタチャンピオンがほかにも多く存在しているのが今大会。ランブルにマオカイ、ニーコ、アジールやレルなど、BANしきるにはあまりに多いのだ。
そんな危険地帯だらけの集団戦でも、恐れ知らずのチャンピオンがいる。本大会で勝率80%を叩き出しているザヤだ。比類なき生存能力を有するアルティメットにより、ほかのマークスマンではたっていられないような位置を維持し続けられるのが彼女の強みである。現に登場率はオリアナと並ぶ数値を誇っており、すべてのチームが見過ごすことのできないプライオリティの高さを物語っている。
では、ザヤ以外にはどのようなADCがピックされてきたのか。筆頭としてカイ=サ、そのほかには機動力のあるゼリ、射程の長いケイトリン、セナなどが挙げられる。こうしたチャンピオンでなければまともな集団戦ができないからだ。
こうした環境に新たに浮上したOP候補。プロテクトADC構成の鬼、タムケンチだ。ここまでセナの相方として一度ピックされただけのチャンピオンは、T1対BLGの1戦目でも、セナとともに現れた。
試合はBLGのレイトインベードを見事カウンターしてみせたT1が、そのまま流れをつかみ勝利した。しかしタムケンチが真価を見せたのはその次の試合だった。
2戦目、レッドサイドのT1はザヤをオープンする。当然BLGはファーストピック。観客も実況も、BLGがまずBANPICKで一本取ったと確信していた。そして迎える運命のラストピック。T1がピックしたのは1戦目でセナの相方として仕事を果たしていたタムケンチだった。これまで登場率5%を切っていたジンクスとタムケンチのコンビが登場したのだ。
今までのメタに全く上がっていなかったこの2体は中盤、有利を抱えたBLGが仕掛けた集団戦をひっくり返すと、その後も圧倒的なパワーで試合を制したのである。
なぜジンクスが活躍できたか。ザヤに比べ自衛能力のほとんどない彼女では、この危険すぎる戦場を生き抜くことはできないはずだ。
勘のいいひとはお気づきだろう。そう、タムケンチだ。彼はアルティメット「丸呑み」によってジンクスに向けられた魔の手をいなしたのである。
タムケンチが一体どれほどの活躍を見せていたのか、まだ試合をご覧になっていない方は、ぜひその目で確かめてほしい。
なんにせよこの試合から言えることは、ザヤの対抗馬がADCではなくサポートの枠から現れたということだ。加えて、タムケンチの相方となれば、ジンクス・アフェリオスを筆頭に、自衛能力の低さによって消えていたチャンピオンたちが舞台に上がる可能性すらある。
もしかすると、これまで築き上げたメタが根底からひっくり返ったのかもしれない。明日からのBANPICKでこのチャンピオンたちの扱いがどうなっていくのか、目が離せない。
以上、真打登場 タムケンチ特集でした。また水曜日にはノックアウトステージに進出したチームについてまとめた記事を上げますので楽しみにしておいてください。ではまた。