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代表作はこれから。

TABIPPO主催の人生アップデートをするオンラインコミュニティ「POOLO」。これは、その3期として活動をした私の卒業制作noteである。

POOLO3期において、「くぼちゃん」という名前は結構知られていると思う。9か月間を通し、時期によって波はあったが、地方というハンデの割には積極的に活動し、コミットしていた方だとは思う。
けれど、私には「代表作がない。」

私は、キレイごとや表面上の取り繕いが好きじゃない。
人間なんて本来ドロドロしてるし、弱さや欠点含めて丸ごと知っていきたいし、知ってほしい。キレイごとにまとめた最終発表のスライドを利用し、卒業を機に全体への自己開示、そして本音を書いてみようと思う。


1.POOLOに入る前

●全てを諦めていたあの頃

思えば20代半ばからのこの10年以上、色々あった。
両親同時に発覚した癌、その後の死別。看病・介護と家業の手伝いのため、新卒入社の会社を3年で退職した。その渦中で結婚。その後様々な悲しい過程を経て、11年連れ添ったパートナーと離婚。
離婚は、恋人と別れた心理とは違った。まさに家族と再び死別した感覚。建築した一軒家も手放した。
そして、長い間正社員を離れざるを得なかった私には、再就職は茨の道。
人生、こんなはずじゃなかった。
何もかも失って心は感情を持たない状態
だって感情を持つと、悲しみしかない。生きてはいけなくなる。

韓国には、「7放」という考えがある。就職や受験戦争に敗れた若者が、7つの項目を諦め絶望の中生きていくしかないという考えだ。
たまたまニュースでそれを知った私は、当時同じ考え持っていた。7つとは、「恋愛」「結婚」「出産」「マイホーム」「人間関係」「夢」「就職」。
もちろん理論上は、仕事は探せばいいし、パートナーだって欲しくなった時にまた探せばいいだけ。
でもそれが自分には出来ないと思うぐらい、離婚の過程でハードなことが重なり、「自己否定」を繰り返していたのだ。

その後幸いにも、新卒入社の会社が再雇用という形で正社員に戻してくれた。社会に認められた気がして、自分を必要だと言ってくれた気がして、とにかくここで大幅に元気になったし、友達にもやっと離婚をカミングアウトできるようになった。

●自分を苦しめる呪い

だけど、離婚の後遺症は時々顔を出す。
私は離婚したときに、決めたことがある。
「外見」「内面」「仕事」。全てを高いレベルにもっていくことで「完璧な女性になり、離婚や年齢というマイナスをプラマイゼロにしよう。」という決意。
もちろん、離婚や年齢、それらが決して悪いことではない点は頭では理解している。でも、そうは世間が思わないのが、やっぱり今の現状なのだ。
変えられない事実は仕方ない。だから私がひたすらに努力するだけ。
そして、「全員に好かれなければいけない」呪いにもかかった。
でもやっぱり、無理な局面にぶち当たるのだ。
自分に対する理想が高すぎて凹むし、私を苦手な人だっている。
当たり前で、以前はその当たり前を普通に受け入れていたのに、離婚後の決意が呪いのように私を苦しめる。その繰り返し。

再就職した会社は、本来はホワイト企業。人の良さもウリ。新卒で働いていた過去は、幸せな思い出の方が強い。
ただ再就職後は、営業としての挫折やノルマが多く、私の自己否定は益々加速していった。
自分の存在価値がわからない。強みも長所もわからない。
この環境から脱したいけど、脱し方もわからない。
でも、生きていくには働かなければならない。頼る人もいない。
なぜ生きるのか?もこの頃考えてみたけど、結論よくわからなかった。

打開策で色々勉強したり、人脈を作ったり、自分を見つめ直したり、時間とお金も投資した。でも、私の人生の扉はいつも開かないのだ。
「なぜ自分ばかり?」
いつも他人は順調そうにみえた。
でも私も、はれて離婚して再就職も叶い、自分の足で人生を謳歌しているキラキラ女性を演じていたと思う。
ぱっと見やイメージでなんて、他人のことなんて分からない。
だからこそ、うわべだけの褒め合いやキレイごとが苦手なのだ。

●1%でも扉が開くなら

そんな私がたまたま見つけたPOOLO3期の広告。
旅は昔から好きだけど、離婚後により好きになったと思う。旅をして日常を離れていると、生き辛い現実から抜け出せている気がするから。現実逃避の意味もあった。

せっかく見つけた面白そうなコミュニティ。対象年齢が「34歳まで」になっている。あと2か月後に36歳になる私。運営に問い合わせたら、「それでもOK」とのこと。
とはいえ、そんな年齢制限を飛び越えて滅多に誰も来ないだろう。
相手にされるのか?馴染めるのか?嫌な思いしないのか?
正直、もうこれ以上傷つきたくなかった。正確には、これ以上傷を受けいれるキャパがなかった当時の私は悩んだ。
でももう考えるのが面倒くさかった。これ以上失うものもないし、1%でも扉が開くならそれで良い。そんな動機。

2.POOLOでの活動・挑戦

挑戦

現在の本業は、いわゆるお堅い業界。副業もOKだが、周りにはやっている人は皆無。地方という土地柄、閉鎖的で堅実な文化が根付いている。働き方も場所も職種も変えたいし、好きでも得意でもない仕事をしている鬱屈した今の状態から抜け出したいのに、キャリア的に相談できる人もいなかった。

POOLOに入って、特に最初、オーバーエイジ枠の自分がみんなに少しでも馴染むには、みんなのためには、POOLOのためには何ができるか必死で考え行動していた。みんなと話す中で、今まで知らなかった働き方・仕事を知り、「世界ってこんな広いんだ」と素直に思った。新しい情報が毎日あって、心からワクワクした。
スラッシュワーカーズに入ったのも、BUFF(コミュマネの学校)に通ったのも、LACやHafHとの出会いも、すべてPOOLOに入ってからだ。狭かった私の世界や人脈が、一気に広がった。まさに青空を取り戻した感覚だった。

3.強みの認識

強み01
強み02

自分の強みを見失っていた私も、日々の活動を通し強みを再認識できた。弱さや痛さに寄り添い闇夜を照らす「月」になれる共感性。誰も気付かないところに気付き、「誰かのため」に行動できる利他性
私ってGiverだったらしい。そして優しいらしい。正直知らなかった。

そんな私に、今まで誰にも言えなかった自己開示をしてくれた子もいて、自分の存在意義も感じた。いくつかの旅を含めた企画も、その場の流れや依頼で、サブ運営やピンチヒッターとして関わらせてもらった。私を信用し依頼してくれるのも、必要としてくれるのも、みんなが「ありがとう」を素直に伝えてくれるのも、本当に嬉しかったし励みになった。

過去と現在・未来は繋がっている。どんな辛さや困難があっても、その時学んだことは絶対に次に活きる。自分の強みは、過去の経験によって培われた点が大きい。だったとしたら、「伏線回収」されている。辛かったことも絶対に無駄ではなかったし、いや、むしろ無駄になんてしたくない。

4.心境の変化

心境の変化

●80%元通り

自分の強みを理解したこと、自分の世界が広がったことで、私の自己肯定感は80%元通りになった。ずっと開かなかった扉が、やっと新しい扉を見つけて、ドアノブに手をかけられた状態。
「全員に好かれなければいけない」「完璧でなければいけない」呪いにかかっていた私は、マインドチェンジできた。
ずっと他者中心的利他だった。自己犠牲をして、時に少しイライラ、時に少し悲しみを伴いながら行っていた利他を、「やりたいことをやる。その結果利他になれば良い。」という自己中心的利他に切り替え始めた

これ以上傷つく余裕がなくて、他者からの見られ方を気にして、発信が苦手で、やりたいことをやりたいと言えなくて、断られる可能性があるものに手を出せなくなっていた私だけど、元通り、自分の主張をある程度するようになったし、断られても気にしすぎることはなくなった。健全なあの頃に戻れたことは、本当に大きい。
それでもやっぱり、誰かのありがとうや誰かの笑顔が大好きだから、利他ベースは変わらないのだけど。

と、ここまでは、卒業発表でも発表した内容。
ここから本音を書こうと思う。

●喜「怒哀」楽の本音


POOLO内の喜怒哀楽は?と旅中に聞かれたとき、「怒哀」は適当にごまかした。その場の空気を考えたから。
9か月間奔走してきたのだから、もちろん「怒哀」はあった。これは、ぱっと見アクティブな層であっても、誰だってきっとそうなのだろう。

平均して皆より+10歳上の私。誰よりもしっかりしなければいけない呪縛に勝手にかかり、立ち位置を見失う時期もあったし、コミュニティとの距離感を再考していた時期も正直ある。
優しいとか面倒見が良いと言われることが多かったけど、それが一時期搾取に繋がっているのではと考えてしまったり、自分が楽しむことを忘れ、誰かの困りごとを解決する方が先になっていた時期もある。
本来の自分の強みである「共感性」「利他性」が、短所として現れてくる現象だ。

でもこの「怒哀」は、POOLOが好きで、真面目にコミットしているからこそ出てくる感情なのだと思う。この感情の中には、自分の実力不足・スキル不足を感じた「悔しさ」もかなり含まれている。
それが冒頭にも書いた、「代表作」だ。コミュニティは、コア層・アクティブ層・それ以外に分けられる。自己認知が間違っている可能性はあるが、おそらくコア層~アクティブ層の中間ぐらいだろう。ただその割に、何度も言うが「代表作」が何もないのだ。

クリエイター的なスキル、オフラインでの交流頻度、地元に来いよ企画等、何かしらの「代表作」が私は結果なかった。常に、誰かの企画のサポートや調整役をしていた気がする。なのに、「Top of サポーター」になれたわけでもない。オフラインでもオンラインでも、よく見る名前と顔なのに、「くぼちゃん=この活動」がないのだ。
チーム活動でも部活でも、次に繋がるインパクトのある何かを創出できなかったのも事実。
別にそれが悪いことでもないし、誰かと比較することでもない。
けれど、「私、POOLOが良くなるために、みんなの居心地を考えていた気がするのに、結果何もない。忙しくしていた気がするのに、何をしていたっけ?」と、振り返るきっかにはなった。

これは、自分に対する反省点と後悔だ。
コミットしていた割に、結果が伴っていない。
ビジネス的視点になってしまうけど、ただ楽しく遊ぶためにPOOLOに入ったわけではない私にとっては、やはり結果は大事なのだ。

でも。

怒哀も後悔もあるけど、それを遥かに越える「喜楽」があった。
社会人になると中々出会えない、大切な仲間に出会えた。
「くぼちゃん!!!大好き!!!」と懐いてくれたり、私の未来を応援してくれたり、私のマイナス感情を受け止めてくれたり、私と真剣に向き合ってくれたり。

ひとり旅が通常運転になっていた私が、誰かと行く旅や誰かに会いに行く旅の楽しさを思い出せた。

目には見えない、結果や数値では表せないものが、確かにそこにはあった。

だからキレイごとではなく、「怒哀」も含めてPOOLOというコミュニティに愛がある。オーバーエイジ枠の私を受けれ入れてくれてた皆への感謝が大きい。間違いなく、私の扉は開きかけているし、人生の分岐点になった9カ月だった。

5.これから

未来01
未来02

●自分が主役の自分の人生

私はこれから「自分の人生を歩いていきたい」。
人は誰だって幸せになるために生きている。
別にどんな人生でも、死ぬとき幸せだったな~と思えたらそれで良いのだ。
そして人は、いつ死ぬかもわからないし、人生は計画通りなんていかないのは経験済。「絶対」なんてこの世にないのだ。思いがけない落とし穴だって待っているし、死ぬまでにいくつもの辛いことがまだまだあるのだろう。
それでも、
自分で決めて、自分で行動して、自分で責任をとって、自分が主役の自分の人生を生きていく。

この10年、誰かのために生きざるを得ない環境だった。それが癖になっているとは思う。そんな自分の良いところは活かしながら、私はまだ見つからない軸を求め、幸福学の4因子通り「ありのまま」で「なんとかなる」と信じ「やってみよう」と思う、常に「ありがとう」を忘れずに。

私は皆がキャリアをつむ20代後半~30代前半を、家業手伝いや主婦をしている時期が長かった。だから年齢の割に、キャリアは何もスキルがないコンプレックスがある。本業も7年間のブランクがある故、いわゆる新卒同期には遅れをとっている。副業へのヒントを得たくてPOOLOに入ったが、結果まだ、金銭をもらう副業はできていない。途中で、お断りやスキルの無さを痛感する挫折もしている。

だけど、色々な経験を立ち直ってきた根性と、元来の負けず嫌いな反骨精神。そういえば、POOLOでもギャルと言わることが多かったけど、そう、私は学生の頃本当にギャルだった。ギャルは強いのだ。
「完璧でいなければいけない」呪いがとけた元ギャル。そんな私の「代表作はこれから。」だから。

●最後に

そして最後に皆に伝えたいことがある。20代の時、30代・40代では容姿も価値も体力も衰えるし、年齢を重ねるのが嫌だとか、何歳までに結婚しなければとか色々焦ると思う。実際私もそうだった。アラサーやアラフォーになるのが怖い気持ち。特に日本は、若さを是とする文化だから。そんな声を活動期間中も何度も耳にした。

でも、絶対に平等に「誰でも年は取る」のだ。途中で死なない限り。
これから絶対になるアラサーやアラフォ―、そしてアラフィフ。その絶対来る自分を怖がるのは勿体ないと思う。そうだとしたら、未来は怖さしかない。そんな人生を歩みたいだろうか。

確かに若さは財産だ。私も20代だったらこれをやりたいな~とか思うことは正直いくらでもある。でも私は、20代の自分そして離婚する前の自分より、遥かに多くの経験を得て、成長した自負はある。
もちろん今より、体力も容姿も衰えると思う。でもその分、培った人間力や知性が備わる。私は10年前の自分より、見た目も中身も今の自分の方が好きだ。
これからの未来を楽しんで。怖いものになんてしないで。全ては何を経験し何を学び、どう生きるか、自分次第。自分の価値なんて、自分が決めれば良い。これは自分自身への戒めを込めて。

いつも私が流す涙は、悲しみよりも「悔しさ」。
自分の至らなさや実力不足を悔しいと思うことが多い。
でも裏を返せば、自分の「これから」を信じているからだと思う。
私はこれからも「螺旋階段」を進んでいく。
一見、進んでいるかどうか分からない、ぐるぐるしているだけ。
それでも、牛歩の歩みでも、着実に前に進んでいるのだ。

そして皆の「これから」も同じぐらい信じている。この先何があっても、きっと「伏線回収」できる日、扉が開く日はくるから。明けない夜はないし、止まない雨もないのだ。

POOLO運営の皆さん、コミュマネの皆さん、3期の皆さん、ポライツの皆さん、私と関わってくれたみんな、本当にありがとうございました。お話できていない方もたくさんいるけど、今後お話できたら嬉しいです。

卒業おめでとう。お疲れ様。








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