動物が苦手な私と隣の席の彼のキューピットはまさかの道端にいた子犬でした
席替えがあって、私は新しい席に座る
隣の席は〇〇君だった
真面目で、頭が良く運動神経も良くて顔もかっこよくてみんなに優しくて、男子からは頼られ、女子からはモテるThe!主人公みたいな存在
いつも本を読んでいて、友達が全然いない私とは真逆だ
だからこそ私は関わることもないと思っていた〇〇君と隣の席になってびっくりしていた
今も〇〇君は色んな友達に囲まれて楽しく会話をしている
私は今本を読んでひっそりとしている……
さ:……いいなぁ
私にも〇〇君みたいに話せる力があったら……友達が欲しいなぁなんて羨ましくなって、小さい誰にも聞こえないぐらいの声で呟いた
こうやって、真逆な私と〇〇君が隣の席の日々が始まった
〇〇君と隣の席になって少し経ったある日、〇〇君はいつものように友達に囲まれて話をしていた
〇:いやー、最近さ新しい犬飼い始めたんだよね
〇〇君は友達に犬の写真を見せながら話をする
男1:めっちゃ可愛いじゃん!!
男2:柴犬だ、俺も柴犬好きなんだよな
女1:わぁー!!可愛い!!
女2:いいなぁー私も犬好きなんだけどお母さんがダメって言うんだよね
〇:まぁ色々と世話するの大変だし、お金かかるからね、うちは俺が生まれる前から犬とか猫飼ってるから色々と慣れてるし、それに知り合いの人から何匹も生まれて育てるの大変だからって一匹を引き取ったんだよね
男1:へぇーそうなのか!!
男2:じゃ他の犬とか猫の写真とかある?
女1:私見てみたい!!
女2:私も私も!!
〇:全然いいよ
〇〇君は優しく承諾してスマホを触って写真を探す
さ:犬か……
最近、〇〇君達が話している内容を耳に入ってくるので聞くようになっている
少し申し訳ない気持ちもあるが隣の席なので許してほしい
今回の犬の話を聞いてすごいなと思った
何故なら私は動物が苦手なのだ
小さい頃からずっと、確かに可愛い!とか思うのだが実際近くにいると緊張するし、触ったりすることはあまりできないのである
そんなことを考えていると先生が教室に入ってきて授業を始める
〇〇君の周りで話していたみんなも席に着いて授業を受けた
私の一日は何も無く、気づいたら下校する時間になっていた
私は1人で教室を出ていつもの帰路を歩く
すると、雨が歩いてる最中に降り始める
さ:え、雨……折りたたみあったはず……
バックの中を漁ると、折りたたみ傘が見つかる
さ:あった!良かったー
私は1人で安堵して傘をさしてまた歩き始める
すると、途中で白い毛並みの子犬が入っているダンボールを見つける
さ:あ……子犬
私は足を止める
雨に濡れて寒そうに震える子犬
助けてあげたいという気持ちがあるが子犬でもやはり少し怖くて勇気の1歩が出ずにいた
すると、走ってきて急いで子犬を抱き上げる人がやってくる
……〇〇君だった
〇:こんな所で残されて寒かったな、可哀想に……ってあれ遠藤さん
さ:あ、ど、どうも……
〇:もしかして、この子を助けようとしてたの?
さ:あ、いや……そ、その……助けようとは思ったんだけど……私動物苦手で……
〇:あーなるほど!そうだったんだ、遠藤さん苦手なのに助けようとしてたんだ、優しいんだね
〇〇君が私を見て微笑む
その微笑みを見て私はドキッとする
さ:えっ!い、いや!!私は全然……結局助けられてないし……
〇:そうかな?助けようと足を止めただけで相当勇気いると思うよ?だって実際に今までこの子犬は寂しくしてた訳で、誰も助けてなかったんだからさ
さ:そ、それはそうだけど……
〇:俺はそうやって助けようって悩んだ時点で凄いって思うよ、あっ良かったら子犬触ってみる?怖くないよ
さ:え、ど、どうしよう……
〇:触ってみたら結構印象変わるとかあるし、良かったらってこんな雨の中傘さして2人でっていうのもあれだからあそこの公園の屋根がある場所行こ
さ:あ、う、うん
私は〇〇君の後ろを着いていくように、公園の屋根がある所へ向かった
屋根の下には机とベンチがあり、座る
〇:あー雨強くなったかな……
さ:そ、そうだね……
子犬:うぅ……
〇:寒いよな……あっこれ
〇〇君は制服のジャケットを脱いで子犬に纏わせる
〇:これで少しは寒くないだろ
子犬:ワン!!
子犬は〇〇君に感謝するようにワン!と元気よく鳴く
さ:ふふ、〇〇君は本当にすごいね
〇:え?
さ:だって頭良くて……運度神経も良くて……クラスのみんなから信頼されてて……それに子犬までも優しさを配る……本当にすごいすよ
〇:いやいや、そんな凄くないよ
さ:ううん、凄いよ!本当に!!
私はつい想いがこもった状態で話す
〇:そうかな?それじゃ遠藤さんがそんなに言うならその褒め言葉受け取るよありがとう
さ:あ、いや……そんなありがとうなんていいよ、本当の事だから……
〇〇君にありがとうと言われ恥ずかしくなる
〇:あ、そうだ!子犬触ってみるって話してたんだよねつい忘れた
さ:あ、そ、そうだね……
〇:多分今凄い落ち着いてる状態だし、撫でるぐらいなら大丈夫だと思うよ
さ:そ、そうかな
〇:うん、大丈夫だよ
さ:わ、わかった……それじゃ……
私は勇気を振り絞って子犬の頭を撫でる
すると、子犬は可愛らしい顔を見せる
さ:ふふ可愛い……
〇:でしょ!遠藤さんに可愛いって思ってもらえて嬉しいよ
さ:これぐらいでいいかな……
一旦やめると子犬が可愛いらしく鳴く
子犬:クゥーンクゥーン
〇:ふふ、この子遠藤さんの撫でるのが嬉しかったぽいねもう1回やってだってさ
さ:えっ!?も、もう1回?
〇:うん、撫でてあげて
さ:う、うん!
私はもう一度頭を撫でる
すると、子犬は嬉しそうな表情にまたなる
〇:完全に遠藤さんに懐いちゃったね
さ:え、えぇ……それはちょっと困るな……
〇:遠藤さんさ、親御さんとかは動物とかは大丈夫?
さ:え、ま、まぁ……大丈夫だけど……
〇:だったら……もし遠藤さんが良ければ引き取ってあげてよその子犬
さ:えっ!わ、私が?
〇:うん、俺も最近知り合いから子犬引き取って流石にもう1匹は大変だし……それに何よりその子犬が遠藤さんにものすごく懐いてるからさ
さ:えぇー……ど、どうしょう……
〇:大丈夫、飼うのとか初めてなら色々教えるし、手伝うからさ
子犬:……
子犬は私の顔を目をウルウルさせて見つめてくる
さ:そんな顔で見ないでよぉ……うーんわかった、引き取るよ
〇:お!ほんと!!
子犬:ワンワン!!
子犬は嬉しそうに鳴いてしっぽをものすごく振る
〇:あはは、凄い喜んでるね、良かったねあっそれじゃさこの子の名前つけてあげよ
さ:名前……ど、どうしょう……
私は子犬の顔を見つめながら悩む
〇:毛色とかで決めるのもいいと思うよ
さ:そうなんだ……それじゃ……無難になるけどユキとかどうかな?
ユキ:ワンワン!!
嬉しそうに鳴きながらしっぽをふる
〇:お!ユキ!いいんじゃない?それにものすごく嬉しそうだよ
さ:良かった……それじゃよろしくねユキ
ユキ:ワン!!
〇:おっ、雨止んだ
さ:本当だ!
ユキ:ワン!!
〇:それじゃ帰ろっか
さ:そうだね……ってそういえば〇〇君ってこっち方面なの?
〇:あ、うんそうだよ
さ:全然知らなかった……
〇:あそこのマンションの6階に住んでる
〇〇君が少し遠くにあるマンションを指を指す
さ:えっ!あそこのマンションなの!?わ、私も……そうなんだけど……
〇:え、そうなの?
さ:うん……私の家は4階だけど……
〇:そうだったんだ……全然知らなかったよ
さ:そうだね
〇:それじゃユキ俺が部屋まで抱っこしてあげるよ、流石に抱っこは遠藤さん無理でしょ
さ:ありがとう、助かる!
〇:よしそれじゃ雨も止んだし帰ろっか
さ:うん!
ユキ:ワン!!
〇〇君がユキを抱き抱えて、一緒のマンションへ向かった
マンション内に入ってドアのところで〇〇君とはお別れする
ユキは私の足元で可愛らしくいい子に座る
私は家の中に入り、お母さんに事情を説明してからユキを紹介した
すると、お母さんは嬉しそうにユキを抱えて優しく撫でる
お母さんは承諾をしてくれた
夜にお父さんが帰ってくると共に説明をすると、お父さんも優しくいいよと言ってくれて、ユキは私の家族になった
そして、〇〇君と私の距離が少しずつ近づいていくのであった
それから、〇〇君にユキの育て方を色々聞いて休みの日を一緒に過ごしていく日が増え、学校でも少しづつ話すようになっていった
そして私はこんな自分がと知っているけど、〇〇君に惹かれていった……
それぐらい〇〇君は人を惹きつける力を持っていた……
今日は、土曜日で〇〇君と〇〇君が知り合いの人から引き取った犬のココアとユキと一緒に近くある大きめな公園で初めて散歩することになった
朝早く私はユキと一緒にマンションを出ると〇〇君とココアが既に居た
〇:あ、おはよう!さくら、ユキ
さ:おはよう、〇〇君、ココア、待たせてごめんね
〇:ううん、全然待ってないよ
〇〇君は優しく微笑みながら言う
私はその微笑みにドキッとなる
〇:今日の服似合ってるね、可愛いよ
さ:えっ!?か、可愛い……そ、そんなことないよ!
〇:え?そうかな?似合ってると思うし、可愛いって思うけど……
さ:……そうかな?
〇:うん、そうだよ
さ:そっか……えへへ嬉しい、ありがとう
私は〇〇君に服装を褒められて嬉しくて微笑みながら感謝を伝えた
さ:そういう〇〇君もかっこいい服着てて似合ってるよ
〇:え、そうかな?ありがとう嬉しいよ
ユキ:ワン!!
ココア:ワン!!
〇:ココアとユキが何話してるのって言ってる
さ:ふふそうだね、早く公園に行って散歩したいのかも
〇:確かに、ココアそれじゃ公園に向かおうか!
私と〇〇君はユキとココアを連れて公園へ向かった
公園に着くと色んな人が犬と一緒に散歩をしていて挨拶をしながら散歩していく
〇:ここの公園あっちの方にドックランあるから行こう
さ:ドックランあるんだ、いいよ!行こ
私と〇〇君はユキとココアを連れてドックランへ向かった
ドックランに着き、ユキとココアの首輪を外す
すると、ユキとココアはものすごいスピードで走っていき一緒に遊んでいく
〇:ははっ元気だね
さ:ふふそうだね
〇:ユキ、大きくなったね
さ:そうだね、ちょっと前まであんなに小さかったのに
〇:それに遠藤さんもめっちゃユキと仲良くなったよね、あの時は撫でるのがやっとだったのに
さ:確かにそうだね、全部〇〇君のおかげだよ本当にありがとう
〇:ユキが遠藤さんに凄い懐いてたから色々教えるの簡単だったし、それに遠藤さん自身もユキと仲良くなるために頑張ってたじゃんそのおかげだよ
さ:そんなことないよ、私がユキと仲良くなろうと頑張れたのは〇〇君がいたからなんだよ?
〇:え、そうなの?
さ:うん、〇〇君が隣にいるとなんか大丈夫かもって思えたの……だから色々とユキに対して教えたりする時も1人だと怖かっただろうけど〇〇君がいたから頑張れた
〇:そうだったんだ……遠藤さんにそう言われると嬉しいな……
〇〇君は少し照れた様子で言う
ユキの姿を改めて見て色んなことを思い出す
初めてあった日のこととか……初めて抱っこした日とか……初めて散歩した日とか……全部隣には〇〇君がいた本当に〇〇君のおかげでユキと出会えて、今こうやって家族になれた……
私は〇〇君への気持ちが溢れる……
さ:……ねぇ、〇〇君
〇:うん?何?
さ:あのね……私、〇〇君の事が……好き
〇:……えっ
さ:……あっ!ご、ごめん!!わ、忘れて!!今の!!
私はつい想いを〇〇君に伝えたことに気づく
〇:……忘れるって、そんなの無理だよ
さ:あ、そ、そうだよね……あははごめん……
〇:……俺も……実は、遠藤さんの事が好きなんだ
さ:……え?
〇:最初隣になって大人しい人だなって思ってた、でもユキと出会ったあの日から遠藤さんと話すようになって……少しづつ惹かれていったんだ……そして気づいたら好きになってた
さ:そ、そうだったんだ……
まさか私と同じように〇〇君が私に惹かれていたなんて……想像もできておらず驚く
〇:それじゃ……両思いってことでいいんだよね?
さ:う、うん……そうだね……えへへ
〇:ねぇ、遠藤さん俺から伝えたいことがあるんだけどいいかな?
さ:……はい
〇:付き合ってくれませんか?
さ:……こちらこそよろしくお願いします
私は〇〇君からの告白に首を縦に振ってOKを出した
〇:それじゃ……これからもよろしくね
さ:……うん、よろしく
私は〇〇君と付き合える幸せを噛み締める
幸せな気持ちが胸に溢れる
すると、ユキとココアが私達の方へやってくる
ユキ:ワンワン!!
ココア:ワンワン!!
ユキとココアはしっぽを振って嬉しそうに鳴く
私達に対しておめでとう!!って言ってるように
〇:なんかおめでとうって言ってるみたいだね
さ:ふふそうだね
〇:ユキありがとうな、あの時ユキのおかげで俺とさくらは出逢えたんだぞー!!
さ:確かに、私達のキューピットだね
ユキ:ワン!!
ユキは嬉しそうに鳴く
〇:よし、それじゃそろそろ帰る?
さ:うん、いいよユキ達も楽しんだと思うし
〇:それじゃ帰ろっか
私と〇〇君はまたユキとココアに首輪をつけてドックランを出る
そして、一緒に公園を出て同じマンションへ帰った
それから私と〇〇君は付き合ったことでより仲良くなり、今では席替えをして隣ではなくなったが関係なく話したり、一緒にお昼を食べるようになった
それに休日もユキとココアはお留守番で2人だけでデートするようにもなった
私は〇〇君とユキとココアと一緒に幸せな日々を過ごしている
妄ツイ読んでくださりありがとうございます!!
毎日投稿28日目!!(投稿遅れてすいません!!深夜で寝てしまい、起きたら予定があって書き切るのが遅れました本当にすいません!!)
今回はさくです!!
ずかさんに案を貰って今回は書かせていただきました!!
ずかさん本当にありがとうございます!!
どうだったでしょうか!!笑
少しでも面白くかけていたら幸いです!!
次の投稿はリス乃木です!!
次から新たな章になりますのでお楽しみに!!
マシュマロなどに感想などお待ちしております!
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