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完壁と言われている君は一番の頑張り屋

うちのクラスには完璧と言われている女性がいる

いつもみんなに優しく微笑み、テストもいつも1位、運動も良し、絵もピカイチ、顔ももちろんよし

本当に完璧とは彼女のためにあると僕は思う

僕はそんな人と同じクラスだ

1回も話したことないんだけどね

僕は多分だけど認識もされてないと思う

それで全然いいんだけどね

逆に知られてたら驚くし恐れ多い感じだ

僕はそんなことを思いながらみんなの中心にいるあなたを今日も見ていた




〇︰……

?︰おーい、何見てんの?

〇︰あっ!アルノ

ア︰よ!

僕に挨拶してきたのは中西アルノ

何故か僕に仲良くしてくれる唯一の友達だ

裏で人気がありその人気は井上さんの次である

〇︰おはよう

ア︰もしかして……井上さんに恋してる?

〇︰そんなわけないでしょ、僕なんかが恋したら迷惑だよ

ア︰〇〇らしい返答だね

〇︰バカにしてるでしょ?

ア︰してないって!!

アルノは口角を上げながら言った

そんなことを言い合っていると先生がやってきた

先︰はーい、お前ら席に着けー!!

ア︰じゃ!またね

〇︰うん

アルノはそう言って自分の席に着いた

井上さんもそのまわりにいた生徒達も席に着いた

すると先生が話をし始めた

そして授業になりお昼の時間になった



〇︰あー今日もいい天気だなー

俺は学校の校舎の外にあるベンチに座りながら空を見上げる

すると後ろから気配を感じる

?︰あ!〇〇!

〇︰あっ!アルノ!

ア︰今日も一緒に食べよ!

〇︰うん!

僕はアルノと一緒に食べることが多い

食べない時はアルノが学食の時だ

お母さんが仕事で作れなかった時は学食になる

今日はあるようだ

〇︰よし、弁当食べよ!!

ア︰うん!

お弁当を出して蓋を開ける

〇&ア︰いただきます!!

僕達は一緒にお弁当を話しながら食べ始めた

ア︰ねぇ!〇〇

〇︰ん?

僕がまだお弁当の惣菜を入れているのに話しかけてくる

ア︰あのさ……そろそろ文化祭じゃん?

〇︰……あっそういえばそうだね

惣菜を飲み込んでからアルノに答える

ア︰何やるんだろうねー

〇︰うーんうちのクラスは井上さんがいるからね……

ア︰演劇とかかなー

〇︰ありそうー!

ア︰でしょ!!

〇︰アルノは何やるの?

ア︰私は裏方かな

〇︰なんで?

ア︰別にいいでしょ?そっちの方が楽だからさ

〇︰えぇーアルノ可愛いから絶対何か役やるべきだよー

ア︰えっ……そっそんな急に褒めないでよ

アルノは少し顔を赤くした

〇︰えっ!もしかして!照れてるの?

ア︰てっ照れてないし!!

そういうとアルノはお弁当を食べ始めた

その姿を見て微笑んで僕もお弁当を食べた

食べ終わった僕達は教室へ戻り午後の授業を受け帰りの会になった



先︰はーい明日はみんなが楽しみにしてた文化祭の出し物について話してもらいまーす

先生がそういうとみんなが盛り上がる

井上さんも嬉しそうに微笑んでいる

アルノはほら、言ったでしょって言う顔でこっちを見てくる

僕はその顔を見て微笑んだ

先生が帰りの会を終わらせるとみんな楽しく話しながら帰っていく

〇︰……よし、帰るかな

僕も席から立つ

ア︰じゃ!〇〇バイバーイ!!

アルノが自分に手を振って教室を出ていく

僕もアルノに手を振り教室を出た

〇︰家に帰ったら何しよっかなー

家に帰ってからのことを頭に思い浮かべながら玄関へ向かっていく



すると廊下の水道に井上さんがいた

ふと目が合う

和︰あっ

井上さんが何かを言いかけた瞬間僕は急いで視線を逸らした

ただ逸らさないと思った

多分あのまま目が合って話をしたら自分が井上さんに惹かれると感じからだろう

恋をしてもどうせ結果が分かってるから

だから僕は急いで家に帰った



次の日クラスへ行くと文化祭の話をみんなずっとしていた

話は1時間目に行われ結果、ダンスを披露することになった

ダンスになった決めては井上さんがやりたいと言ったからだ

みんな思っただろう

えっ、ダンスも出来るの?

流石だなと思った

僕は舞台の飾り付けを作る裏方になった

アルノも僕と同じように裏方に入った

ダンスを実際にするのは井上さんといつも井上さんと仲良くしてる女子3名男子3名になりセンターを井上さんがやるそうだ

そしてそれから少し月日が経ち準備が始まった



ア︰あー〇〇疲れたよー

〇︰アルノ頑張ってよ

ア︰嫌だーもう疲れたー

アルノは作業し始めて直ぐに疲れたと嘆いていた

〇︰じゃ踊ってくれば?

ア︰嫌だー

〇︰全部嫌なんじゃん

ア︰仕方がないじゃーん

〇︰アルノ、ダンス出来るって聞いてたから見たかったのになー

そうアルノは中学の時にダンスクラブに入ってたらしくなんだかんだで県の大会で優勝するレベルのダンスの持ち主だ

ア︰だってめんどくさいじゃん

〇︰……そっか

なんだかんだ腕を動かしながら話をしていた

すると誰かが話しかけてきた

?︰えっ!中西さんってダンスやってたの!!

その声は井上さんだった

ア︰えっあっ……はい

和︰良かったらさダンス教えてくれない?

ア︰でも…私……

アルノがチラチラ自分を見てくる

助け舟を出してくれと言ってる様子だった

でも僕は井上さんに何か言えるはずもなく黙っていた

和︰……お願い出来ない?

ア︰私今回やるようなアイドル系の曲は踊ったことないんです

和︰それでちょっとアドバイスをくれるだけでもいいのみんなちょっと困っててさ

ア︰……分かりました

和︰本当!!!ありがとう!!!

井上さんがアルノの手を握る

アルノは僕の顔を見て少し睨んでいる

僕はごめんと小さい声で言った

そして井上さんにアルノが連れていかれた

僕は一人で作業を続けた

下校時間になるとアルノが帰ってきた



〇︰おかえりー

ア︰疲れたーもぅ!〇〇助けてよ!!!

〇︰だってさ井上さんには何も言えないよ

ア︰まぁその気持ちはよく分かるけどさ……

〇︰でも良かったじゃない?

ア︰えっ?

〇︰ちょっと教えてる姿見たけどアルノ楽しそうだったからさ

ア︰……まぁそうだけどさ

〇︰よし!それじゃ帰ろ

ア︰……うん、次は助けてよ!

〇︰うーん、多分!

ア︰もぅー!!

僕達は教室から出てそれぞれ家へ帰ろうと帰路へ向かった



〇︰……あっ

そろそろで家に着くところで学校に忘れ物をした事を思い出した

数学のプリントで提出は来週なのだが早めに済ましときたいと思っていたのだ

〇︰戻るか……

別にこれから用事がある訳でもないので学校まで戻った



〇︰……あれ?

僕は教室へ走っていくとそこにまだ誰かいた

もう既にみんな帰ってるか部活に行ってる人しかいないはず僕はドアにある子窓から教室の中を覗いた

そこには井上さんが一人練習していた

必死にものすごく真面目に

僕はその姿を見て見惚れてしまった

それと同時に僕は気づいた

井上さんは完璧とよく言われているが多分最初から完璧じゃなかったのだろうとそう思った

努力して今の井上さんがいるのだろうと僕はその姿を見て思った

僕は井上さんの邪魔をしたくないと感じた

〇︰……まぁ別に急ぎじゃないしいっか

教室に入るのをやめて玄関へ足を進めて家へ帰った





私の名前は井上和

学校では完璧と言われている

だが私は別に最初からなんでも出来る天才ではない

勉強だって、運動だって、全部努力して手に入れたものだった

もちろんこの立場だってそうだ

なんで完璧を求めるかって?

それは親の教えがあるからだ

何をやるにも全力で取り組んで完璧を目指す

とよく言われてたからだ

でもうちの親は優しくて2位をとっても怒ったりはしない

逆によくやったと褒めてくれる

多分完璧を目指す気持ちでやれということなんだろう

だからこそ努力できた

本当に親には感謝しかない

だからこそ今回もダンスに全力を込めている

ダンスにした理由はたまたまテレビで見たアイドルに目を奪われたからだ

なかなか手こずっていたけど中西さんのおかげで私はコツをつかみ始めていた



和︰みんな!今日もやっていこ!!

女1︰うん

女2︰はーい

男1︰やってこーぜ

男2︰うぇーい

踊るみんなで声を出して音楽を流し練習をし始めた

みんな最初は調子よく踊っていた

でも少し時間が経つとみんな踊るのをやめて話をし始めていた

男1︰いやーさぁこの前カラオケまじ楽しかったよなー

女3︰あっあれまじ楽しかったわー

男3︰俺も!楽しかったー

みんなもう話に夢中になっており踊る様子はない

私はみんなに話しかける

和︰ねぇ、そろそろ話すのやめてもう1回踊らない?

女1︰えぇーもう疲れたよー明日でも良くない?

女2︰私もそう思うー

男2︰俺もー

みんなで一斉にいってくる

和︰で…でも!せっかくやるならやりたいじゃん!!

私の声が教室に響いた

すると教室は異様な雰囲気になり私だけが仲間はずれのように感じだ

女1︰……ねぇ、今まで言わなかったんだけどさー私そういうの嫌いんだよねー

和︰えっ?

女2︰私もーそういうみんなでやろう!みたいなやつー?それって和ができるから言えるだけで出来ない人のことも考えてくれない?

女3︰それなー

男1︰俺もずっと思ってたんだよねー井上さん可愛いからさ仲良くしてきたけどもう限界って感じだわー

男2︰マジそれなー

男3︰もう帰らね?

女1︰いいね!!

私が少し混乱してるうちにどんどん話が進んでいきみんな帰る準備をし始めた

私は何を言えばいいのか分からなくなってしまった

すると誰かの声が教室に響いた

?︰別に井上さんだって最初から完璧なわけじゃないと思う!!!

声の方を見るとそこにはいつもクラスの端にいる〇〇くんだった

いつも私を避けてる様子だった〇〇くんの声に私は驚いた

だってこの前も私が話しかけようとしたら走って帰ってしまっていたから

そんな〇〇くんが私のことを見ていたなんて

でもなんで?

そんなことを思っていると〇〇くんが話しかけてきた

〇︰この前井上さんはみんなが帰ったあとも一人で練習してた、あの姿を見れば井上さんが努力を常にしてる人だってわかるはずだ!!!なのに勝手に元から井上さんは完璧だって決めて自分たちはできないって決めつけた

男1︰な…なんだよ!陰キャが!!井上さんにカッコつけないのか?

バカにするように言う

〇︰そんな事じゃない!!ただ!!井上さんの努力してる姿を見たら黙ってられなくなっただけだ!!

私はいつの間にか〇〇くんに惹かれていた

こんなに人のために強く言ってくれるなんて……

女1︰……ごめん、井上さんが努力してるって知らなかくて、私酷いこと言った……

和︰えっ?

女2︰そうだね、ごめんなさい

女3︰私も!ごめん!

男1︰……俺もごめん、俺が間違ってた

男2︰うん、俺もごめん!

男3︰帰ろうとか言ってごめん!!

みんなも〇〇君の声が響いたのか謝ってくれた

するとみんな持っていたバックを置いてみんな〇〇くんにも謝っていた

そしてダンスの練習をし始めた

私はその前に〇〇くんに話しかけた

和︰……〇〇くん、ありがとう

私は頭を下げて〇〇くんにお礼を伝えた

〇︰いやいや!そんなことないよ!!

ア︰そうだよー〇〇は大したことしてないよ

〇︰なっ!アルノ!が言うなよ

ア︰あっ!そっか!

私は〇〇くんと中西さんが仲良く話してる姿を見て心が締め付けられた

でも理由が分からずとりあえずダンスに戻った

それからみんなに一体感が生まれて順調に進み始めた



そして文化祭当日になり私たちのダンスは大成功

その時に〇〇くんと目が合い私は自分の思いに気づいた

直ぐに私は〇〇くんに話しかけて帰りに校舎の裏に来てくれと伝えた





僕は井上さんに話しかけられ校舎の裏に呼び出されていた

でも良かった……

みんな井上さんと同じように頑張ってくれてそのおかげで大成功になった

自分が勇気を出したかいがある

文化祭のことを思い返していると井上さんがやってきた

和︰……待たせてごめんね?

〇︰いやいや全然大丈夫だよ

井上さんは少し俯いていた

〇︰……話って何?

和︰ふぅ……話すね?

〇︰うん

少し身構える

和︰私…〇〇くんのことが……好きなの!!付き合ってください!!

井上さんが僕に告白してきた

僕は驚いて言葉が出ずにいた

〇︰えっと……ドッキリとかじゃないよね?

僕は本当に井上さんが僕の事を好きだとは思えず聞いた

和︰もぅ!そんなわけないでしょ!!

井上さんは眉間に皺を寄せ言った

〇︰そうだよね……ごめん

和︰もぅ謝らなくていいよ、そんなことより……返事いい?

〇︰えっあっそっそうだね……

1回深呼吸をしてかは返事を言う

〇︰……僕も!井上さんの事が好きです!!付き合ってください!!

思いを込めて井上さんに返事を伝えた

すると井上さんは目を大きくして手で顔を隠していた

和︰……本当?

〇︰……うん!!

和︰嬉しい!!

井上さんが僕に抱きついてくる

〇︰……でもなんで僕を好きになったの?

和︰みんなに私が色々言われたでしょ?唯一声を出して私を守ってくれた、あの時に好きになったんだと思う

〇︰そうだったんだ……

和︰〇〇くんは?

〇︰たまたまさ忘れ物をしたんだ、それで教室に取りに行ったら井上さんが一生懸命ダンスをしててその姿を見て好きになったんだ

和︰へぇーそうだったんだ、でもさずっと私を避けてたじゃんなんで?

〇︰えっ?バレてたの?

和︰うん

井上さんが頬をふくらませながら言う

抱きついてて顔が近いので怖いというより可愛いが勝っている

〇︰井上さんと話したら好きになりそうでこんな僕に好意を向けられるなんて迷惑だろうなーって思って

和︰えっ!そうだったの!?

〇︰うん

恥ずかしくて小さい声で返す

和︰もぅ!何それ嬉しいじゃん……

井上さんが顔を真っ赤になる

多分僕も今顔が赤いと思う

すると井上さんが抱きついている手を解し1歩下がる

和︰……ねぇこれからはなんて呼ぶ?

〇︰えっ?

和︰だって付き合うんだから井上さんと〇〇くんはおかしいでしょ

〇︰まぁそうだね

和︰私は和でいいよ?

〇︰えっいきなり名前を呼び捨てなの?

和︰えっ?違うの?私初めて付き合うからよく分からなくて……

〇︰えっ!付き合ったことないの?

和︰何よ!ダメ?

〇︰いや……ダメじゃないけど……

和︰ほら……呼んでみてよ

〇︰わっわかったよ……な…和

僕は恥ずかしくて俯きながら言った

少しして顔を上げると井う…あっ和も顔を真っ赤にしていた

〇︰じゃ次は僕だね、それじゃ……〇〇で!

和︰私も呼び捨てなの!

〇︰いいでしょ?

僕は少し微笑んだ

和︰わかった……ま、〇〇

自分にはあまりにもダメージがあり思わず下を向く

和も同じように恥ずかしそうに俯いた

〇︰……恥ずかしいね

和︰だね、結構慣れるのに時間かかりそう

〇︰……これからよろしくお願いします

和︰こちらこそ!よろしくね!

和が優しく微笑んだくれた

すると後ろからおめでとうという声が聞こえる

僕と和が振り向くとそこにはクラスのみんながいてもちろんアルノもいた

僕と和はみんなにいじられた

アルノに特に僕はいじられた

それからみんなに公認カップル的な感じでされ楽しい学校生活を送った

そして大人になって僕と和は結婚して幸せに暮らしている





妄ツイ読んでいただきありがとうございました!!
投稿遅れてしまいすいません
今回はセンターになった和で書きました!!
和って頑張り屋っていうイメージがあります
だからこその今のセンターという結果だと思うので嬉しい限りです
これからも体に気をつけて頑張って欲しいです!
マシュマロなどに感想などお待ちしております!
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最後に駄文ですが読んでくださりありがとうございました!
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