ハッピー・デス・デイ(2017)
大学生ヤリマンビッチが誕生日に
見知らぬ殺人鬼に殺される。
気がつくと、当日の朝。ベッドの上。
殺される誕生日を永遠にループしてしまう
時をかけるヤリマンビッチの犯人追跡劇。
ポスターの印象から
ただのB級ホラー映画と勘違いするなかれ。
スプラッター?
ホラー?
サスペンス?
ラブロマンス?
ヒューマンドラマ?
はたまたコメディか?
全ジャンルを含んだまさかの快作。
とにかく主人公ツリーが明るい。
生き地獄のような状況なのに、
愚痴を吐きながら何度も死ぬ。
犯人を突き止めるためだから
仕方ないんだけど
「あ〜もう最悪」で次のループへ。
ホラー映画は殺される役者の演技が命と
言われるが、この映画での主人公は
コメディエンヌのそれ。
死ぬのに面白いのだ。
この女優さんジェシカ・ローテって方なんですが、『ラ・ラ・ランド』のルームメイトの一人。この作品で一気に名が広がるんじゃないだろうか。
死んでも確実にループして当日の朝に戻るという設定上、死ぬ回数を重ねるほど緊張感が失われるのは仕方がない。
そこを主人公のチャーミングさと、よく見りゃ美人という「華」で映画を牽引していく。
もちろん真犯人を見つけるというサスペンス要素もある。
つまり、ごちゃ混ぜになりそうな設定を
奇跡のバランスで
一級のエンターテインメントを保っている
近年稀に見る魅力的な作品なのだ。
良くできてるなあ、と楽しんでるのも束の間。
この作品の凄さは映画が終わってから訪れる。
ハッピー・デス・デイ 2U (2019)
なんとこの作品、二部作。
前作直後から始まる続編。
解決したかに思えた事件は
まだ終わってなかった。
前作で回収しきれなかった謎を
一気に回収していく。
しかも続編は、まさかのSF。
前作に登場したあのキャラクターが
主要人物となり、
事件の発端として重要な役割を担う。
しかも二作目は感涙もの。
『バタフライ・エフェクト』(2014)並の切な爽やかエンディング。
完全に一本取られた。
しかし全体をコメディ調で
包んでいるという粋な造り。
どうぞおすすめです。